2024/6/11(火)第11週「女子と小人は養い難し?」
あらすじ
昭和23年(1948年)10月。花岡が餓死してから一年。GHQからの通達により、桂場たちが家庭裁判所の設立に向けて動き始めました。それにともない寅子は家庭裁判所設立準備室に異動することになりました。
異動先の事務所は法曹会館の屋上に建てた手狭な小屋。そこには明律大学の同期である小橋と稲垣もいました。一方、新たに上司となる多岐川幸四郎はクセのある人物のため、そんな上司のもとで働くことに寅子は不安を覚えました。
家庭裁判所設立準備室で寅子たちが命じられた仕事。それは従来からある少年審判所と新しくできた家事審判所を合併させ、昭和24年1月までのわずか2ヶ月の間に家庭裁判所を発足させるというものでした。
しかし、少年審判所と家事審判所それぞれの関係者は激しく対立。合併する作業は容易には進みませんでした。しかも、両者が激論を交わす中、多岐川は説得しないばかりか居眠りをしており、寅子を唖然とさせました。
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感想
前週末から前回にかけて描かれた花岡くんの死から一年が経過。
トラちゃんは家庭裁判所設立準備室に異動することになり、新たなミッションを持つことになりました。
そんな中、またしても濃いキャラが登場しました。
多岐川さんは理想の上司?最低の上司か?
今回、滝行する男の姿からスタート。
この滝行の映像は前週の予告の中にも挿入されていました。
その滝行の男こそ、新登場した濃いキャラ・多岐川さんでした。
滝行の場面によって極めてストイックなキャラなのかと思っていたら、次に登場する場面では職場でスルメを焼いている呑気なおじさんの姿。
しかも酒まで(笑)。
のっけからものすごいギャップによって、多岐川さんという濃いキャラにひきつけられてしまいました。
スルメと酒の直後には、いかにもストイックな性格の人らしい合理的な一面も。
自己紹介して名前を名乗り合ったところでお互いを理解できるわけがないと言う多岐川さん。
多岐川さん、ごもっとも。
しかし、お互いを理解するためのツールとして取り出したのはスルメと酒。
またこれかとも笑ってしまいましたが、多岐川さんとしてはお互いの理解を深めチームをまとめるために用意していたのかもしれません。
だとしたらなかなかのリーダーです。
いずれ「理想の上司」として視聴者の間で人気者になるのかも。
ところが、対立する少年審判所と家事審判所の説得はすべて部下まかせ。
本人はどこ吹く風で居眠り。
またしてもギャップが。
やる気があるんだかないんだかわらない多岐川さん。
でも居眠りも策略の一つなのかもしれません。
まずはお互いに言いたいことを言わせて尽くしてスッキリさせてしまおうと。
スッキリさせることが目的だから、双方の言い分なんて耳を傾ける必要はない。
合理的な考え方をするらしい多岐川さん、そんなふうに考えての居眠りなのかな?
花岡くんの死への反応
花岡くんの死の直後、落ち込むトラちゃんを桂場さんが叱咤しました。
いつまでもメソメソするな、できることをやれと。
そのときは冷酷にすら見えた桂場さんですが、もしかするとトラちゃん以上に花岡くんの死を引きずっているのかも。
今回、机の上に置いってあった新聞には花岡くんの奥様の記事が。
桂場さん、今でも花岡くんのことを思い続けているらしい。
花岡くんの死を通して桂場さんが人には見せようとしない優しさが見え隠れして来ました。
花岡くんの死については多岐川さんも持論を展開。
あんな死に方をするのはバカだと、多岐川さんは花岡くんの死を口を極めて非難しました。
花岡くんの死を悪く言われて黙ってはいられないトラちゃん。
しかし多岐川さんも、花岡くんの死に大きなショックを受けているのかもしれません。
多岐川さんが花岡くんの死について、もっと深く語ってくれる場面が用意されているはずです。
その場面を見たとき、視聴者は初めて多岐川さんというキャラを理解するのかもしれません。
予習レビューと史実のリアルエピソード
家庭裁判所設立準備室
今週、トラちゃんが家庭裁判所設立準備室に異動になります。
少年審判所と家事審判所、2つの組織を合併して新たに家庭裁判所を設立するのがトラちゃんの任務です。
トラちゃんの任務は、リアルトラちゃんのリアルエピソードがもとになっています。
リアルの家庭裁判所の設立に向けての動きは次のとおりです。
ファミリーコート
リアルトラちゃんは、昭和23年1月に司法省から最高裁民事局へ異動。
民事局では「局付」となりました。
この「局付」というポストは、現在では同期の中でも出世候補として選ばれた若手判事補が就任するポストで、裁判官への階段でした。
リアルトラちゃんは民事局で、家事審判法の制定作業に参加。
そんな中で参加した会議で、リアルトラちゃんは「家庭裁判所」という、それまで耳にしたことがない言葉を知ることになります。
会議の席でリアルトラちゃんは初めて知りました。
アメリカには「ファミリーコート」と呼ばれる裁判所が存在すること。
そして、ファミリーコートでは家事部と少年部が一緒に、家庭に関する事案を扱っているという事実を。
その会議では、既往の少年審判所と家事審判所のままにすべきか。
2つの組織を統合して家庭裁判所を設立すべきかが議論され、
・少年審判所と家事審判所に分かれているのは不便
・アメリカの例にならうベキ
という意見が出ました。
そして、最終的に「最高裁民事局は家庭裁判所の設置に賛成」という結論を出し、反対者はいなかったということです。
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「あの人ならきっとやり遂げて。」って。あの滝行の人?桂場さんとの駆け引き一応言質を引き出す。するめを焼く滝行、いや滝藤さん、いや多岐川さん。家裁のボス。なんか大学時代の面子が集まって。多岐川さん、花岡さんへの雑言ただ一辺の真実が。多岐川さん意外と人物かも。直明君のボランティア後々の展開に。合併案前途多難。