2024/7/26(金)第17週「女の情に蛇が住む?」
あらすじ
涼子と玉は向き合い、お互いのことを親友と考えともに暮らして行くことになりました。一方で寅子は優未との心の溝を埋めつつありました。優未に友達がいなくても心の拠り所があることを寅子は理解したのです。
そんなある日、航一が寅子と優未を杉田弁護士主催の麻雀大会に誘いました。優未と航一は初めて会った瞬間から意気投合。寅子を嫉妬させるほどの息の合い方でした。寅子、優未、そして航一は3人で麻雀大会の会場に足を運びました。
麻雀大会の会場で優未の姿を見た杉田はいきなり号泣しはじめました。その場に泣き崩れ、言葉も発せないほどでした。杉田は長岡空襲で娘と孫を亡くしていました。優未の姿を見て、杉田は自分の孫娘のことを思い出したのです。
一方、泣き崩れる杉田を抱擁しながら航一は「ごめんなさい」と言い続けました。その行動に疑問を感じた寅子は航一に尋ねました。戦時中に何かあったのかと。しかし航一は秘密だと言って寅子の質問に答えようとはしませんでした。
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感想
魔女ファイブが魔女シックスに
今週は涼子さまと玉ちゃんの週でした。
ところで明律大学編で、ブログ主がいつも違和感を感じていたことがあります。
魔女ファイブが登場する場面。
大学での授業中の場面を除いてほぼすべてに玉ちゃんが登場していました。
しかも玉ちゃんの描き方が魔女ファイブと同列。
お付きの人をどうしてここまで丁寧に描くのか、そんな違和感でした。
その違和感が今週になって回収されました。
実は魔女ファイブは魔女シックスでした。
でも戦時中までの法律では魔女ファイブは魔女シックスにはなれませんでした。
何故なら玉ちゃんだけ身分が違うから。
しかし戦後になって平等が実現。
玉ちゃんは魔女ファイブと同列に。
魔女ファイブは魔女シックスになりました。
魔女ファイブが魔女シックスになる瞬間を描くために、明律大学編で玉ちゃんが丁寧に描かれていたのかと納得です。
何週間か先では魔女シックスが一堂に顔を揃える場面もあるようです。
そのときが魔女シックス結成の日になるのでしょうか。
航一さんと優未ちゃん
人に与える第一印象が「何を考えているのかわからない人」の航一さん。
いつも「すんっ」の仮面をかぶって「何を考えているのか」を見せない優未ちゃん。
この似た者どうしの二人が初対面で意気投合しました。(祝)
トラちゃんも嫉妬するほど。
航一さんと優未ちゃん、一瞬にして意気投合し、トラちゃんを置いて二人で歩き始めるの図に笑いました。
しかし、次の瞬間の図にもっと笑いました。
二人の意気投合ぶりに嫉妬したトラちゃんが、しっかりと航一さんと優未ちゃんの間に割り込んでいる。
優未ちゃんを航一さんに取られないように。
あるいは航一さんを優未ちゃんに取られないように。
やっと優未ちゃんとの間の心の溝が埋まりつつある中、航一さんに先を越されてトラちゃんお気の毒。
しかし、これからトラちゃんと航一さんが距離を縮めても、優未ちゃんが航一さんに対して違和感を感じることはなさそうなので、安心でもあります。
航一さんの過去
新潟編二週目の最後の回で、二人の登場人物の過去が少しだけ見えてきました。
一人目は杉田兄。
杉田兄がこの場で号泣するのは知っていましたが、言葉を発せないほどに泣き崩れるとは。
酔っていたことともあるのでしょう。
それにしてもすごい泣き方です。
杉田弟によれば杉田兄は2年前に奥様も亡くし、それ以来仕事に没頭しているとの由。
大事な人の死を受け入れることができず、そこから必死になって逃避しようとした挙句にダークサイドに落ちたのかも。
杉田兄の心が再生される日は来るのでしょうか?
この杉田兄の意外な姿は、航一さんの過去を引っ張り出すための小道具でもあるのでしょう。
泣き崩れる杉田兄に対して、もっとも動揺したのは意外にもいつもはクールな航一さんでした。
動揺したとは言っても航一さんの見た目だけは安定してクールです。
しかし、変な言い方ですが冷静に動揺していました。
見た目は冷静ですが「ごめんなさい」という言葉に激しい動揺がはっきりと見えます。
でも航一さんは「ごめんなさい」と言った理由をトラちゃんには語りませんでした。
しかし・・・以下、ネタバレが含まれます。
次週の土曜日、航一さんは「ごめんなさい」と言うに至った過去をトラちゃんに語ります。
そのとき、またしても杉田兄の言葉がトリガーになるようです。
航一さんがどんな過去を語るのかは今回の本欄では伏せておきます。
気になる方だけ次週の土曜日の回をチェックしてみてください。
予習レビューと史実のリアルエピソード
別の回の本欄でも書きましたが、リアルトラちゃんが初の転勤&判事に就任した地は新潟ではなく名古屋でした。
ドラマの中では昭和27年春にトラちゃんは新潟県三条市へ転勤し判事に。
なぜドラマの中の舞台は史実の名古屋ではなく、新潟県三条市になったのか。
ブログ主なりに推測してみました。
史実では、リアルトラちゃんは昭和27年12月に名古屋地方裁判所へ異動となり、初の女性判事になりました。
そして4年後の昭和31年5月、リアルトラちゃんは東京に戻り、東京地裁判事に就任。
その16年後の昭和47年6月。
リアルトラちゃんは新潟家庭裁判所長に任命され、女性として初の家庭裁判所長になりました。
リアルトラちゃんは実際に新潟県内での勤務を経験しているものの、それはかなり先の話です。
これはブログ主の予想ですが、ドラマの中でもトラちゃんが女性初の家庭裁判所長に就任するエピソードは再現されるものと思われます。
そのときに再び新潟編になることが予想されます。
もし先週から今週にかけての舞台が新潟県三条市ではなく名古屋だったとしたら、
名古屋編と新潟編、それぞれの配役が必要です。
しかも、名古屋編も新潟編もそれぞれ放送期間が短くなってしまうため、キャラクターの印象も薄いものとなってしまいかねない。
そこでリアルトラちゃんのキャリアにとって重要度の高い新潟一本に絞ったのではないか。
以上がブログ主の推測です。
なおリアルトラちゃんは新潟家庭裁判所長に就任後、次のようにキャリアを積み重ねています。
昭和47年6月:新潟家庭裁判所長
昭和48年11月:浦和地方裁判所長
昭和53年1月:横浜地方裁判所長
昭和54年11月:退官
昭和55年1月:弁護士に復帰
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夕食の手配とか、過度に良くしてあげようとしてたのは孫娘のことがあったからなのかな…
孫娘の後ろ姿とか、回想を差し込めばもっと杉田さんの気持ちが分かりやすかったのに
大泣きの名演だったのにもったいないなあ
大泣きする杉田弁護士の姿に、戦争で傷ついていない人なんていない。そう思いました。
長岡で大空襲があったことも今回初めて知りました。
涼子さん、玉さんへ稲さんを援軍に、形に囚われない人間関係もありかな。友達がいなくても。なんかハヤシライスが食べたくなる。航一さんから杉田氏主宰の麻雀大会へのお誘い。杉田弁護士の涙、戦争の傷跡。杉田弟意外にいい人。「秘密です。」根が深そう。
名古屋勤務編がないのは、リアルとらちゃんこと三淵嘉子さんが勤務されていた建物を、東京地裁としてロケ使用しているため、名古屋編を作り辛かったからじゃないかと思っていました。