NHK連続テレビ小説(朝ドラ)『虎に翼』
2024年4月29日 〜 5月3日放送
あらすじ
穂高が直言の弁護人を引き受ける
猪爪家が家宅捜索を受けた数日後、花岡が穂高を連れて猪爪家にやって来ました。直言の弁護人を穂高が引き受けるよう花岡が提案したのです。
穂高が直言の弁護人を引き受けることが決まった翌日、寅子は久しぶりに大学に行き学友たちに励まされました。
授業を終え寅子が花岡に礼を述べると、花岡は寅子を守りたい一心で穂高を連れて行ったことを不器用に語りました。
嘘の証言を強要されたことを認め直言
共亜事件では、現職大臣の逮捕により内閣は総辞職。それから四ヶ月後、予審の勾留期間が終了し起訴されることになった直言が帰宅しました。
憔悴しきった直言は何も語ろうとはせず家族に謝罪するばかり。訪ねてきた弁護人の穂高に対しても、何も語ろうとはしませんでした。
しかし寅子は直言の日記と調書の齟齬を発見。直言は嘘の証言を強要されたことを認め、穂高は直言の無罪を主張することを決めました。
直言の無罪が確定
昭和11年(1936年)1月、第一回の公判が始まりました。そして百回以上の公判はついに結審し、直言の無罪が言い渡されました。
検察側は控訴を断念し直言の無罪が確定。その数日後、判決文を書いた桂場のもとに寅子は足を運び礼を述べました。
裁判官として当たり前のことをしただけと応じる桂場は寅子に告げました。君は裁判官になりたいのか?しかし女性は裁判官にはなれないと。
虎に翼|感想あらすじネタバレトップページ
今週の展開
21: 4/29(月) 直言の弁護を穂高が行う
22: 4/30(火) 寅子が予審資料を調べる
23: 5/1(水) 直言の無罪主張する根拠
24: 5/2(木) 直言が自白の強要を告白
25: 5/3(金) 共亜事件の公判の結審日
予習レビューと史実のリアルエピソード
「共亜事件」の実在モデル
ドラマの中の「共亜事件」の実在モデルは昭和9年(1934年)に起こった疑獄事件「帝人事件」です。
「帝人事件」の「帝人」とは企業名の略称で正確には帝国人造絹絲株式会社。
「帝人」は鈴木財閥の中核をなす鈴木商店の系列会社で、昭和2年(1927年)の金融恐慌によって鈴木商店が倒産すると、「帝人」の株式22万株は台湾銀行の担保になりました。
ちなみに台湾銀行は主人公の父の実在モデルが勤務していた銀行です。
上述の「帝人」の株式売買をめぐって生じた贈収賄疑惑の騒動が「帝人事件」です。
この事件で、帝人社長、台湾銀行頭取、大蔵省の次官・銀行局長ら全16人が起訴され、昭和9年(1934年)7月3日に斎藤内閣は総辞職に追い込まれました。
しかし、賄賂に使われたとされる帝人株1300株は、事件が起きる以前から地下の大金庫の中に保管されたままだったことが判明。
犯罪の痕跡がどこにもないことで起訴された16名は全員が無罪となりました。
起訴された全員が無罪となったことで、その後この事件は党閣を狙ったでっち上げの可能性が高いと認識されています。
直言の実在モデル、武藤貞雄は起訴されたのか?
起訴された16人のうち10人の氏名は確認することができますが、その10人の中には「武藤貞雄」の名前は確認できません。
16人のうち10人の氏名は次のとおりです。
島田茂(台湾銀行頭取)
永野護(番町会)
河合良成(番町会)
黒田英雄(大蔵次官)
大久保偵次(大蔵省銀行局長)
大野龍太(大蔵省特別銀行課長)
相田岩夫(大蔵省銀行検査官)
中島久万吉(商工大臣)
三土忠造(鉄道大臣)
高木復亨(帝人社長)
起訴された16人のうち名前が確認できない6人の中に「武藤貞雄」が含まれるかどうかは不明です。
余談
名前が確認できない6人が誰なのかをChatGPTに尋ねてみました。
「帝人事件」で起訴された16人全員の氏名を教えてほしいというプロンプトによって。
すると一名も一致しない名前のリストが出て来たので、その旨をプロンプトにまとめて再度ChatGPTに質問。
すると、またしても一名も一致しない名前のリストによる回答。
知らないなら知らないと正直に言うようChatGPTに指示を出すと、最後にChatGPTは謝罪しました。
ネット上にはChatGPTで調べたという情報をそのまま載せているサイトもありますが、ChatGPTの回答レベルは上に述べたとおりです。(笑)
サブタイトル「朝雨は女の腕まくり?」
サブタイトルの「朝雨は女の腕まくり」とは次のような意味です。
女が腕まくりしていくら力んで見せたところで、すぐにへたばってしまう。
それと同じように、朝の時間帯に降る雨は、じきに上がるから心配しなくてもよいという女性を卑下した言葉。
虎に翼|感想あらすじネタバレトップページ
いつも、楽しく読ませていただいています。長いこと、楽しんでいながら、いつもは読み逃げなのですが、ChatGPTのくだりは、思わず、喝采してしまったので、コメントさせていただきました。AIと付き合うなら、このくらいの見識がなければ、ダメですよね。これからも、応援しております。