虎に翼

直言の弁護を穂高が行う / 虎に翼 第21回

2024/4/29(月)第5週「朝雨は女の腕まくり?」

あらすじ

直言を含め16人が贈収賄の容疑で逮捕されました。一連の出来事は「共亜事件」として世間の注目を集め、猪爪家の周囲が新聞記者たちに取り囲まれたことで、寅子は学校に行けなくなってしまいました。そんな中、穂高と花岡が猪爪家にやってきました。

穂高は直言の弁護を引き受けたいと猪爪家の家族に申し出、寅子たちは安堵することができました。穂高が直言の弁護を引き受けると決めたのは花岡の進言によるものでした。そして穂高に勧められ寅子は再び学校に足を運びました。

昭和10年(1935年)10月。直言が逮捕されてから4ヶ月が経過したころ、予審が終了しました。16名全員が裁判にかけられること、直言が罪を自白したことが新聞で報じられ、寅子たちは動揺しました。

そんな中、憔悴しきった直言が穂高に連れられようやく家に戻ってきました。玄関で直言を迎える家族に、直言は土下座して詫びました。一方、穂高は寅子たちに言いました。直言が罪を認めている以上、無罪にすることは簡単ではないと。

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感想

前週に金曜日に始まった「共亜事件」の続き。

しかし今回、ブログ主が「共亜事件」そのものよりも気になったのは、登場人物たちの今後の人間関係の変化のフラグでした。

優三くんが兄でないと知り顔色を変える花岡くん

穂高教授と花岡くんが猪爪家にやってきました。

花岡くんに説得された穂高教授が直言さんの弁護を引き受けることに決めたらしい。

そして穂高教授を連れて花岡くんは猪爪家の裏手から姿をあらわしました。

優三くんをトラちゃんの兄だと思い込んだ花岡くん。

あの状況では優三くんは兄にしか見えないのは確か。

しかし優三くんがあわてて否定しました。

自分は兄ではなくただの書生だと。

するとトラちゃんが間髪を入れずに言いました。

ただの書生ではなく優三さんは家族だと。

そのときの優三くんの嬉しそうな顔。

それ以上に目を引いたのが、いきなり顔色が変わった花岡くんの表情です。

それまでトラちゃんの兄だと思い込んでいた目の前にいる男性が一瞬にして自分のライバルになったと察した表情でした。

今後、トラちゃんと花岡くんの関係がどのように変化してゆくのかを暗示する、わかりやす過ぎるくらいにわかりやすいフラグでした。

よねちゃんより先に手を出す轟くん

トラちゃんが久しぶりに登校した日の直前に教室の中で起きた出来事の回想場面。

小橋くんがトラちゃんのことを悪く言いながら教室を出ようとする。

その小橋くんの声を耳にしたよねちゃんの顔色が一瞬にして変わる。

これはまた小橋くんが股間を蹴られるやつだ。

ブログ主がそう思った次の瞬間、想定外の反応が。

よねちゃんより先に手を出す轟くん。

しかも、よねちゃんですらもここまではやらないというレベルで相手をボコボコにしてしまう轟くん。

これまで、よねちゃんと轟くんの二人が反発しあいながらも実は似た者どうしであることが遠回りな表現によって示唆されていました。

今回、よねちゃんと轟くんの二人は似た者どうしであることがはっきりと示されました。

よねちゃんと轟くん、価値観を共有するバディになれるかも。

よねちゃんの中の轟くんの見方、この一件で大きく変わったんじゃないでしょうか。

回を重ねるほどに好感度がアップする轟くん。

今回、好感度がさらに爆あがりしました。

本当の花岡くんは不器用で考えすぎる

魔女ファイブの前でもカフェの女子たちの前でも、自分はモテるオーラを放ちながら好青年を演じていた花岡くん。

今回は一転して、トラちゃんの言葉を借りるなら「不器用で考えすぎる」姿を見せました。

そして、これもトラちゃんの言葉を借りるなら、これが「本当の花岡さん」らしい。

轟くんに一喝されたのを機に虚勢を張るのをやめ本来の姿に戻ったらしい。

そして、実は不器用だった花岡くんの不器用すぎるトラちゃんへの告白めいた言葉が可愛い。

トラちゃんを助けたかったが、そもそも自分がトラちゃんを助けるのはいやがられるのではないか。

この花岡くんの一言で、花岡くんのトラちゃんの気持ちがはっきり見えました。

トラちゃんはまだですが花岡くんの中ではすでに恋バナが始まっています。

花岡くんの気持ちにトラちゃんが気付くのはいつになるのでしょうか?

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予習レビュー

ドラマの中で描かれる「共亜事件」とは

今週はほぼ一週間、直言さんが逮捕されて以降、一大汚職事件へと発展した「共亜事件」とその後のことが描かれます。

さて、ドラマの中で描かれる「共亜事件」とはどのようなものなのか。

ドラマの中でも解説が入るとは思いますが、事件の概要を本欄でまとめておきます。

ドラマ鑑賞前の予習にご活用ください。

「共亜事件」の「共亜」とは「共亜紡績」という企業名のことです。

共亜紡績の株価が極めて高い確率で高騰することが予想される中、政財界の要人たちに対して同社の株式を通して利益を供与する贈賄行為の疑惑が発生。

逮捕されたのは帝都銀行の幹部、共亜紡績やその関係会社の重役、大蔵省の官僚、そして現役の大臣など16名。

直言さんは帝都銀行経理第一課長という役職です。

直言さんは幹部ではありませんが、株式の取引の実務を行ない高井理事と共謀し金品の運搬役を任された疑いによって逮捕されました。

そして複数の現職大臣の逮捕により、ときの藤倉内閣は総辞職に追い込まれました。

以上がドラマの中の「共亜事件」の概要です。

他のページでも記しましたがドラマの中の「共亜事件」には実在モデルとなった事件が存在します。

その事件の名は「帝人事件」。

「帝人事件」については次回の本欄で概要をお伝えします。

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POSTED COMMENT

  1. 還暦のたつお より:

    若島男爵を演じているのはウルトラマンの中の人で、ウルトラセブンのアマギ隊員役の古谷敏さん。他のサイトで指摘されるまで分からなかった。残念。次はフルハシ隊員役の毒蝮三太夫さんが出てくるかなあ?

  2. 64歳、ウルトラセブンの初回放送を見た男 より:

    ウルトラセブンの2人が出演していました。意図的でしょうか?

  3. 還暦のたつお より:

    花岡君、優三さん、寅子さん、無意識の三角関係へ。苛烈な取り調べで、意に沿わない自白を強要され、憔悴しきった直言さん。取り調べの可視化など思いもよらない遠い昔の話。表沙汰にならない冤罪、誤審など山ほどあったあんだろうな。轟さん凄く喧嘩慣れしている。「わろてんか」の高橋一生さん以来?斜め下から見る花岡君いやさ岩田さん。イケメンだとは思ってたけどあんなノーブルというか上品な顔立ちとは思わなかった。こういう言い方をすると格差社会を認めてるみたいで嫌なんだけど。いい意味で、育ちの良さが顔に出ている。因みに岩田さん本人は、名古屋の資産家の息子さんです。

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