虎に翼

夫婦のようなものになる / 虎に翼 第104回

2024/8/22(木)第21週「貞女は二夫に見えず?」

あらすじ

佐田という苗字にこだわりを持ち続けている寅子に対して航一が提案しました。婚姻届を出す結婚をやめ「結婚のようなもの」をしようと。航一の提案を寅子は受け入れ、お互いがそれぞれの苗字を名乗る「夫婦のようなもの」になることが決まりました。

寅子と航一は事実上の婚姻関係にあることを合意する遺言書を取り交わし、二人は「夫婦のようなもの」になりました。百合は寅子と優未を家族として歓迎。一方で寅子は「夫婦のようなもの」になったことを猪爪家の家族にも報告しました。

月日は流れ昭和30年(1955年)10月。雲野の事務所が担当している原爆裁判の二回目の準備手続きが開始。原告と被告の主張は真っ向から対立していました。同じころ、直明と玲美の結婚式が無事に終わりました。

そんなある日、直明が寅子と航一を竹もとに呼び出しました。直明がこれまでの礼を寅子に述べる終えた直後、寅子を驚かせることが起こりました。明律大学時代の仲間たちが法服に身を包み、寅子と航一の二人を祝福しはじめたのです。

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感想

事実上の婚姻関係

事実上の婚姻関係であることを法的な効力がある遺言書によって担保する。

さすが法律家の航一さんだけのことはあります。

見事なやり方を見つけました。

法律のことは詳しくありませんが、このやり方が轟くんと遠藤くんの関係にも使えるのならば、轟くんの懸念も無くなりますね。

轟くんの懸念とは、轟くんと遠藤くんがこの世にいなくなったら二人の関係も法的には消滅してしまうという懸念です。

それはさておき、トラちゃんが佐田寅子のまま、トラちゃんと航一さんは夫婦に。

明日、または次週から星家での新しい生活が始まるのでしょうか。

星家での新しい生活

星家での新しい生活の始まりは、受難の始まりでもあります。

その受難のフラグなのでしょうか。

トラちゃんと航一さんの二人がお互いの遺言書を取り交わす場面。

百合さんは、事実上の婚姻関係の合意を受け入れた様子。

しかし朋一くんがやや微妙な表情。

のどかちゃんに至っては、明らかに違和感全開のような表情を浮かべていました。

星家の二人の子ども、特にのどかちゃんが受難の台風の目になるのかもしれませ。

一方、星家に迎えられるトラちゃんと優未ちゃんに目を向けると、

百合さんは、優未ちゃんから「おばあちゃん」と呼んでもらって感極まってしまいました。

優未ちゃんが百合さんからは孫として可愛がられることは今回で確定。

優未ちゃんはすでに航一さんと意気投合しています。

星家の中での優未ちゃんの安心材料はこれで二つになりました。

トラちゃんは航一さんとの関係については問題ないでしょう。

しかし、トラちゃんと百合さんとの関係は、優未ちゃんと百合さんの関係のようなシンプルな関係になるとは思えない。

朋一くんとのどかちゃんとの関係もかなり複雑なものになるかと。

一つ救いなのは、本作では登場人物どうしがののしり合うような、安易な対立の描写が皆無ということです。

朝からののしり合いを見るのはつら過ぎる。

それがないのが本当に救いです。

しかし、ののしり合いがないからこそ、関係が微妙になることも確か。

星家での受難の日々、どんなことになるのでしょうか。

明律大学の仲間たち

嬉しい!

明律大学の仲間たちが久しぶりに顔を揃えました。

懐かしの魔女ファイブに加えて二人の先輩もいる。

玉ちゃんも仲間の一人になっている。

轟くんも紅一点ならぬ黒一点みたいに登場。

嫌われ者キャラ、ハーシーこと小橋くんは呼んでもらえなかったのかな?

それともよねちゃんがいると分かって辞退したのか。

明律大学の仲間たちによるトラちゃんと航一さんへの祝福場面は次回。

集まってくるのは今回出てきた面々だけなのか。

他にもなつかしい顔ぶれが集まるのか。

次回はオールスター競演の楽しい回となりそうです。

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予習レビューと史実のリアルエピソード

今週、明律大学女子部の先輩の久保田さんと中山さんが久しぶりに登場します。

戦後になってからは初めての登場を機に、中山さんがドラマから退場していた時期に、実在モデルである中田正子さんが何をしていたのか。

簡単にまとめてみました。

中山さんの実在モデル:中田正子さん

ドラマの中で、トラちゃんが中山さんが担当していた婦人雑誌への記事執筆を引き継ぐ場面が描かれました。

このエピソードは「中山さんが婦人雑誌への記事執筆を担当」という部分のみ史実にあるエピソードが元になっています。

リアルの中田正子さんが担当していたのは『婦人の友』の法律相談欄でした。

掲載される相談も含めて毎月届く手紙は約100通。

中田正子さんは、掲載されなかった手紙にもすべて返事を書いていたと言われています。

中山さんの実在モデル:中田正子年譜

昭和20年(1945年)夫・吉雄の実家がある鳥取県八頭郡若桜町へ疎開。

昭和21年(1946年)長女誕生。

昭和23年(1948年)鳥取県弁護士会に加入し弁護士活動を開始。

昭和24年(1949年)次女誕生。

昭和25年(1950年)鳥取市内に法律事務所を開業。(初代鳥取市長・岡崎平内氏の屋敷の応接間を使用)

昭和26年(1951年)長男誕生。

昭和27年(1952年)鳥取家庭裁判所調停員就任。

昭和44年(1969年)鳥取県弁護士会会長と日本弁護士連合会理事に就任。

昭和49年(1974年)藍綬褒章。

昭和56年(1981年)勲四等瑞宝章。

昭和60年(1985年)夫・中田吉雄死死去。

昭和61年(1986年)労働相から鳥取機会均等調停委員委嘱。

平成14年(2002年)死去。享年91歳。

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POSTED COMMENT

  1. Grace より:

    そうですね。このドラマは前半,寅子が法曹界への道を切り開いていくまで、そして新潟で判事としての実績を作るまでは良く描かれていたと思います。史実をうまくドラマ化していましたね。しかし,再び東京編になってからは,確かに「余計」な要素を入れ込みすぎました。同性婚も事実婚もあまりにも大きな課題で、このドラマに組み込むには大きすぎます。別の独立したドラマにした方が良いでしょう。ここではむしろ,結婚と原爆裁判のみに絞って欲しかったです。当時,事実婚という言葉は多分使われていなく,内縁関係でしょうから、判事という立場でそれが可能だったかどうか、、いくら遺言があっても,余計な問題が必ず起きます。正式に結婚していないことによる不都合,あるいは全面的にお互いを支え合うことが難しくなります。 私はその様な例を知っています。ドラマですから史実をデフォルメするのは当然ですが、事実婚はちょっと行き過ぎだと考えます。ここは脚本家の意図を伺いたい気がいたします。ドラマの持ち時間を考えて、特に終盤があまりにも薄っぺらにならないと宜しいですけれど、、

  2. 名乗る程の者ではございません より:

    還暦のたつお様

    ひとつ追記させて頂きます
    エイズが不治の病として出現した頃に同性愛の方々が迫害対象になってましたね、単にハドソンさんやフレディさんが病であったというエイズが医薬の進歩で不治から不死の病に変わった現代から思えば本当にワケわからん根拠により
    それが平成初期の頃なんで昭和中期の三丁目の夕日の時代に描かれる展開じゃないんですよね
    ちむどんでもワケわからん時代考証が出来ていない展開がありましたが「あ~何も考えてないんだろうな」と半ば笑いながら突っ込むドラマでしたが、虎に翼は根底に偏りがあるので笑えないんですわ
    というワケで、なにが面白いのかいまいち分からないのですがメッチャかわいいじゃね~かと「ちいかわ」を9月いっぱいまでは見てようかと、また「おむすび」にて

  3. 還暦のたつお より:

    名乗る程の者ではございません様。早速のご返答ありがとうございます。確かに。あの時代にこの展開はちょっと。僅かながらあの時代の空気を知っている者としては違和感ありありです。次は事実婚。やはり佐田家、星家の中で優未さんが一番大人。猪爪家の茶の間シーンが一番落ち着く。原爆裁判、こちらの方にドラマのウエートを置いて欲しかった。塚地さん(役名忘れた。)何か隠してる。サプライズ結婚式。同級生全員集合。このドラマ部分的には良いのだけれど。欲張って余計な要素を入れたのがうまくいっていない。まあここ数作の朝ドラにも共通しているのだけれど。

    • Gracey より:

      同じ様に感じます。 そもそも寅ちゃんが苗字にこだわるのは,家を残さねばならないという事情ではなく、自分のキャリアを消したくないということの様です。が、まだ法曹界に入って20年も経っていないでしょう?失礼ながら,どれほどのキャリアというのでしょうか?航一さんは自分が姓を変えてもいいと言いましたね。どうも寅ちゃんの方が自我が強い様です。結婚はお互いを認めつつ,歩み寄るものですから、これでは普通はうまくいきません。ドラマでは航一さんがかなり折れている印象です。寅ちゃんは新潟編の方が良かったです。寄り添いたい,と言わせた脚本家は,そこのところをもっと大切にしてほしいです。東京編の寅ちゃんには全く寄り添う姿勢が見られず,自我が強く、好感度が薄れました。

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