2024/8/28(水)第22週「女房に惚れてお家繁盛?」
あらすじ
直明から頼まれた中学生のための勉強会で、男性生徒の一人が女性は働かなくてもいいと意見し寅子を困惑させました。その中学生を説得したのは意外にも小橋でした。小橋の説得は寅子たちを感心させました。
ある日、寅子になついていた判事補の秋山が、妊娠したことを寅子に相談。自分が妊娠したときのことを思い出した寅子は、出産した後も判事補として仕事を続けるつもりがあるのなら、秋山の居場所は必ず守ると寅子は約束しました。
ほどなくして寅子は育児休暇を求める意見書を桂場に提出。その上で桂場と面会し直談判しました。しかし桂場は寅子の意見を時期尚早であると一蹴。女性法曹が少ないことが、桂場が寅子の意見を一蹴した理由でした。
しかし寅子は諦めませんでした。数日後、寅子は女性法曹たちを「竹もと」に呼び集め、意見書に署名を求めました。女性法曹たちが喜んで署名をしていると、そこに久藤に連れられ桂場がやって来ました。
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感想
ハーシー
ハーシーがついに男前キャラに昇格!
女は働くてもいいと言い出した中学生の男にハーシーがまさかの共感。
「わかる!」と。
それが前回の最後。
それに続くハーシーの言葉次第で、ハーシーはますます株を下げることになるのか、あるいは株を上げることになるのか。
そんな終わり方をした前回の続きで、ハーシーがクリーンヒットを放ちました。
ハーシー、ずっと劣等感の中で苦しんでいたんだ。
思えば明律大学時代、ハーシーは学力不足を理由に司法試験の受験を一年延期しました。
思えば、あの時の一年延期がその後のハーシーの最初のフラグでした。
そして、新潟編を経ての再度の東京編。
東京の裁判官たちが皆さん揃って出世する中でハーシーはヒラのまま。
しかも、自分より後に入ってきたトラちゃんにまで追い抜かされる。
これは確かにつらい。
そんな中でもハーシーは、自分を評価してくれる人の存在を信じて、今日まで頑張ってきたらしい。
物語も終盤に差し掛かり、残念キャラの一人がきれいに回収されました。
一瞬にして男前になったハーシーの姿を、かつてハーシーの股間を蹴り上げたヨネヨネに見せてあげたい。
星家
星家の二人の子供たちが相変わらず心の闇を抱えたままです。
そんな中でも、朋一くんが意外にもお父さんの変化を評価しはじめました。
近頃のお父さんはよくしゃべるようになったと朋一くん。
実はお父さんのことをよく観察していたらしい。
朋一くん、顔には出さないけれどお父さんの変化を喜んでいるに違いない。
しかし、お兄ちゃんにいちいち突っかかるクセがあるらしいのどかちゃんが、お父さんの変化に対して無関心を装う。
のどかちゃんもお父さんの変化を察しているはずです。
前回、散歩に誘われたことで。
しかし、朋一くんがお父さんの変化を口にしたことで、のどかちゃんの突っかかりグセが起動してしまったようです。
お母さんの思い出の話をふられた時も、のどかちゃんはお母さんのことを覚えているくせに覚えていないと言い放つ。
前回までは、航一さんと二人の子供達の間にある溝を埋める際の突破口になるのはのどかちゃんではないかと期待しました。
しかし、期待通りには進まなさそう。
むしろ、朋一くんの方が先にお父さんとの間の心の溝を埋めるのかも。
そして、心の溝のラスボスがのどかちゃん。
そんな展開が見えて来ました。
ヨネヨネ
ライアンさんのニックネームをよねちゃんが拒んだことは、東京編が再開した時にライアンさんの口から語られました。
しかしライアンさんがどんなニックネームをよねちゃんにつけたのかは分からずじまい。
それがついに判明しました。
「ヨネヨネ」
これは確かによねちゃんには絶対に受け入れられないニックネーム。
ライアンさんもそれが分かっていて、あえてこんなニックネームを考案したのでしょう。
ライアンさん、なかなか意地悪です。笑
桂場さん
ライアンさんが桂場さんを竹もとに連れてきました。
これって、もしかするとトラちゃんとライアンさんが仕組んだこと?
桂場さん、ライアンさんにはめられた模様。
予習レビューと史実のリアルエピソード
女性裁判官の労働環境の改善
今週のドラマの中で、東京地裁の女性判事補の予期せぬ妊娠が判明。
このことを機にトラちゃんが「女性法曹の労働環境の改善」に乗り出し「意見書」を提出します。
このエピソードの詳細は不明ですが、以下の史実がモチーフになっているものと思われます。
リアル「意見書」その1
昭和45年(1970年)7月の修習生の任官説明会で当時の矢崎憲正人事局長が女性の任官は好ましくないと発言しました。
主な発言は次のとおりです。
「最高裁は女性(の採用)を歓迎しないのは事実」
「女性や年長者の採用は再考」
矢崎氏はまた、他の場所でも失言を連発。
「女性が生理休暇、出産休暇をとるために男の裁判官にしわ寄せが出る」
これらの発言に対して、ドラマの中の久保田先輩の実在モデルで日本婦人法律家協会の会長である久米愛さんと、同副会長のリアルトラちゃんは激怒。
二人は最高裁人事局任用課長を訪問し矢崎氏の発言の有無を問いただしました。
二人から問い詰められた課長は、矢崎氏に上記の発言の事実があったことを認めました。
そして、日本婦人法律家協会が最高裁長官に要望書を提出。
要望書の提出は、久米愛さんとリアルトラちゃんが行い、二人は厳しい言葉で失言への抗議を行なったと言われています。
ところでリアルトラちゃんはもう一度、要望書を提出しています。
それは、矢崎氏への抗議の6年後のことでした。
リアル「意見書」その2
昭和51年(1976年)司法研修所事務局長による、女性蔑視発言が発覚。
「家庭に入って良い妻になる方がよい」
「男が命をかける司法界に女が進出するのは許せない」
この発言に対してリアルトラちゃんや女性弁護士たちが激怒。
日弁連及び衆議院法務委員会に対して真相の究明を要求しました。
そしてリアルトラちゃんが日本婦人法律家協会としての対応を検討する中、最高裁は上記の失言をした者たちを厳重注意処分としました。
ドラマの中の「意見書」の実在モデル
今週のドラマの時代背景は昭和31年ですが、上記二つの史実の中の「要望書」提出の騒動はそれぞれ昭和45年と昭和51年です。
本作は残すところ約1ヶ月。
この1ヶ月で、時代が昭和45年、昭和51年まで進むかどうか定かではありません。
新潟から東京に放たれたサイコパス少女・美佐江ちゃんの闇もまだ未回収のままです。
美佐江ちゃんの闇の回収は時間がかかるものと思われます。
これまでも美佐江ちゃんの描写はかなりの時間を割いているので。
よって、本作が昭和45年や昭和51年まで描かれることは考えにくい。
そこでリアルトラちゃんの際立つ実績をこのタイミングで描くことにしたのではないか。
ブログ主はそのように理解しています。
トラちゃんが生理痛が描かれた理由
ドラマの中で、トラちゃんが生理痛で悩む場面がこれまで何回か描かれました。
そのときは、いくらリアルな描写を追求するとはいえ、どうしてそこまで描く必要があるのかブログ主にはわかりませんでした。
今週、それらトラちゃんの生理痛などの描写が回収されるのかもしれません。
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女性法曹関係者決起。プラス轟さん。そこへライアンさんと桂場さん。にこやかなライアンさんに比べ仏頂面の桂場さん。何が起こるのか?
Gracey様、私はいささか優未さんを過大評価し過ぎていたようです。あなたの分析の方が正しいと思います。年寄りのくせに不見識でお恥ずかしい限りです。所用の為、本日放送分の感想は後で書きます。
恐れ入ります。私も良い加減なのですが、、時間の都合で毎日観ているわけではないので、、
優羊さんは,お父さんなしで育ったので,航一さんのことをお父さんのように思って,無意識のうちに独り占めしてしまうところがあるのでしょうね、、意地悪ではなく。でも、それは星家のお子さんたちを傷つけてしまうことにもなり、、複雑ですね。星家のお二人も随分寂しい想いを我慢してきたのでしょう。いわゆるインテリ層ですから,感情はあまり出さないでこれまではやってきた様に感じています。