神戸に戻る米国帰りの歩 / おむすび 第41回

2024/11/25(月)第9週「支えるって何なん？」

あらすじ

ヘアサロンヨネダに商店街の面々が集まり、いつしか会話の話題は結のことに。結が彼氏を支えるために栄養士の道を選んだのは偉いという面々の言葉を聞いた聖人は激しく動揺。焦る聖人のことを、面々はたしなめました。

そんな中、歩がヘアサロンヨネダに姿を表しました。歩はロサンゼルスから帰国したばかりでした。東京での仕事を片付けて福岡に戻るつもりだった歩は、先輩に頼まれ古着のバイヤーに転身。今は世界を飛び回っていたのです。

歩が神戸に戻った日の夜、歩は結に尋ねました。神戸に戻って大丈夫だったかと。結が大丈夫だったと答えるその一方で、歩は二年前に震災後初めて神戸に戻ったときはきつかったと打ち明けました。

その翌日、歩は中学時代の友人・相原三花が神戸元町で営んでいる古着屋に足を運びました。その後、歩は真紀の墓に足を運びました。しかし、そこにやって来た孝雄から、もう真紀の墓には来るなと言われてしまうのでした。

感想

ブログ主の中での本作の主人公、歩ちゃんが戻って来ました。（嬉）

歩ちゃんが戻って来た

前週の最後に神戸に戻ってきた歩ちゃんが、ついに米田家に登場。

でも、商店街の人々は「誰この人？」状態。

そうなるのも無理はありません。

神戸を離れたときから激変してしまっているので。

一方、家族の視点からは、その傍若無人ぶりは糸島に戻って来た時と全く同じ。

でも、傍若無人を装っているだけなのかもしれません。

神戸に戻って来た日の夜、歩ちゃんは結ちゃんに尋ねました。

神戸に戻ってきて大丈夫だった？と。

さすが、お姉ちゃんは相変わらず妹に優しい。

でも、結ちゃんにそんな風に尋ねたのは、自分の気持ちを打ち明けたかったということもあるのかも。

二年前、歩ちゃんは神戸に来たらしい。

二年前ということは歩ちゃんが糸島に戻って騒動を引き起こした一年後。

真紀ちゃんのお墓参りに行きたいけど一人で行くのは怖いと打ち明けた一年後です。

そのとき、歩ちゃんは神戸がきつかったらしい。

では今は？

結ちゃんは尋ねるものの、眠ってしまった歩ちゃん。

わざわざそんな話をするなんて、まだまだ引きずっているのかもしれません。

そして歩ちゃんが真紀ちゃんのお墓参り。

お墓参りは一人で出来るようになったらしい。

なので二年前に神戸に来たときよりは心の傷は回復しているのかな？

でも、孝雄さんが余計なことを・・・

孝雄さん

前週、すなわち神戸編の初の週、孝雄さんが繰り返し登場しました。

しかし、繰り返し登場しても本人のセリフは最後の登場場面の一回かぎり。

その他の登場場面はセリフがないか、商店街の人々の孝雄さんの近況説明。

この描写によって孝雄さんの心の傷が表現されました。

そして神戸編二週目の最初の回である今回。

孝雄さんの心の傷が誰の目にもわかるように描かれました。

娘の親友に墓参りに来るな。

しかも、真紀ちゃんが大好きだったという供えた花まで返すとは。

孝雄さんの心の傷、想像以上に深いみたい。

この孝雄さんの深過ぎる心の傷が、これから歩ちゃんにどのような影響を及ぼすのか。

一方、もう来るなと言われても素直には聞かないだろう歩ちゃん。

歩ちゃんの存在が孝雄さんにどのような影響を及ぼすのか。

面白い大人のドラマが始まりました。

今週の主なトピック

今週の主なトピックは次の4つです。

１：歩ちゃんが神戸にやってくる
２：立ち直れない孝雄さん
３：翔也くんの食事の問題
４：同級生たちの悩み

【その１】歩ちゃんが神戸にやってくる

今週のサブタイトル「お姉ちゃん、ふたたび」が示す通り、今週は歩ちゃん週。

神戸編二週目で、歩ちゃんが神戸に戻ってきます。

歩ちゃんが何年ぶりかで糸島に戻ってきたころ、歩ちゃんの職業は「大女優」でした。

東京での仕事現場から逃げ出して糸島に帰ってきた歩ちゃん。

その後、東京に戻って仕事を終わらせると、どうやら「大女優」はやめたらしい。

今の歩ちゃんの仕事は古着のバイヤーです。

かつての「大女優」だった歩ちゃんの実態は、実は大女優ではなく売れない女優でした。

しかし、今週の歩ちゃんは売れっ子です。

どうやら歩ちゃんにはバイヤーの資質があったらしい。

今は方々の古着屋さんの間で引っ張りだこの売れっ子バイヤーとして世界中を駆け巡っています。

そんな歩ちゃんが神戸に戻ってきます。

【その２】立ち直れない孝雄さん

歩ちゃんと絡めて、孝雄さんの娘を失った深い悲しみが描かれます。

糸島編で、亡くなった親友・真紀ちゃんのお墓参りに一人で行くのが怖いと言っていた歩ちゃんですが、一緒にお墓参りに行ける人を見つけます。

中学時代の歩ちゃんの友人、三花ちゃんです。

歩ちゃん、真紀ちゃん、そして三花ちゃんの三人は中学時代の仲良しでした。

そこで、三花ちゃんと再会した歩ちゃんはようやく真紀ちゃんのお墓参りを実現。

その後、一人でもお墓参りできるようになるのですが、真紀ちゃんの墓前で歩ちゃんは孝雄さんと遭遇。

孝雄さんはお墓参りに来るなと歩ちゃんに言い放ちします。

そこから孝雄さんの悲しみの描写がスタートします。

娘の親友にお墓参りに来るなとまで言ってしまう孝雄さん。

悲しみの深さはかなりのものがあるようです。

【その３】翔也くんの食事の問題

翔也くんの食事の問題が発生します。

福岡西高校時代には、栄養がしっかりと計算された食事が量で提供されていました。

しかし今の環境は違うらしい。

翔也くんは社員食堂で食べたいものを食べる生活。

しかも社員食堂は野球部員たちに頑張ってほしい一心から大盛りにしてくれる。

そのため、翔也くんの体重が増え体のキレが悪くなる事態に。

そんな翔也くんに先輩が食事も真剣に取れとアドバイス。

このことがきっかけとなり、結ちゃんが翔也くん向けの献立を作ることに。

まだ栄養士の資格こそありませんが、栄養士としての仕事に実地で取り組むことになります。

【その４】同級生たちの悩み

結ちゃんが通っている栄養専門学校の同級生たちの過去と現在の悩みが描かれます。

描かれるのは沙智ちゃんと佳純ちゃんの二人の女子。

二人の悩みの描写。

さらに結ちゃんが翔也くんの献立を作るエピソード。

これらが絡み合うことで、心がバラバラだった専門学校の4人の同級生たちの心がようやく一つになります。