孝雄が土地の売却を決断 / おむすび 第84回

2025/1/30(木)第17週「Re Start」

あらすじ

歩がガーリーズに足を運ぶと店内のにぎわいが以前ほどではないことに気がつきました。ショップを案じる歩に対してチャンミカは言いました。来店して買い物する客よりも、メールを使って注文する客が以前よりも増えているのだと。

全国から注文が殺到したことでチャンミカは借金も完済。一度は閉店を決めたガーリーズを存続できることになりました。そんな中で歩は、カスタムシューズを発注するために孝雄の店に足を運びました。

同じころ、美佐江は激怒していました。若林の説得に応じて孝雄が土地を売ると決めたのです。激怒する美佐江に対して、ショッピンセンターが出来ればその賑わいは商店街にも必ず波及するはずだと、若林は説明しました。

孝雄の決意を知った聖人は孝雄に問いただしました。聖人の問いかけに孝雄は答えました。靴職人は腕一本あればどこでも生きていける。真紀はこの店にはいないが心の中にいる。自分は真紀と一緒に東京に行くことを決めたのだと。

感想

ガーリーズ存続

チャンミカの古着屋・ガーリーズの存続が決定。

ガーリーズがどうなるのかがずっと見えなかったのでこれで安心しました。

ルーリーも失業を回避。

ルーリーの「貧乏神」も終止符を打たれたようです。

歩ちゃんも仕入れ先を失わずに済みました。

しかし、それよりも何よりも今回来店したケンタくんみたいな親孝行の子が立ち寄れる店が存続できたことが何よりも嬉しい。

チャンミカ、次こそはダメ男に引っかからないで欲しい。

ここから先、ネタバレが含まれます。

ガーリーズ存続決定で、ガーリーズ関係者は今後どうなるのか？

少しだけ見えてきました。

まずはルーリー。

失業を回避できたルーリですが、失業回避と同時に貧乏神も返上。

この貧乏神返上がルーリーにとっての転機になるのかもしれません。

近い将来ルーリーは再び渋谷に戻ります。

もう一度渋谷でチャレンジするのだとか。

そして、ギャルモデルの事務所に就職。

その会社で専務取締役に抜擢されるようです。

ルーリー、社長の座まであとわずかなような気がしてきました。

一点、見えてこないのはルーリーは雇われ社長を目指すのか、オーナー社長を目指すのか。

ルーリーにはできたら後者であって欲しい。

社長といえば、歩ちゃんも社長になることが判明しました。

古着のバイヤーから一転、会社を設立して自社ブランドを立ち上げることに。

事務所はガーリーズが入居しているビルになるのだそうです。

歩ちゃんが設立する会社の社名は「キングオブギャル」。

キングとギャルで性別のギャップがありますが、性別や国籍を超えてギャルになる！が会社の設立理念なのだそうです。

歩ちゃんのファンとしては、その日が今から待ち遠しいです。

孝雄さん

孝雄さん、土地の売却を一度は受け入れながらもやはり撤退。

そんな展開を予想していましたが、予想は大きくはずれました。

孝雄さん、真紀ちゃんはいなくなっていないことを確信できた模様。

そして真紀ちゃんの願いであった東京でのお父さんとの二人暮らしをするために東京移住を決意。

孝雄さんの決意に満ちた表情。

孝雄さんの完全復活を確信できました。

喪失感から立ち直った孝雄さん、これからは真紀ちゃんと常に一緒に生き続けること間違いなし。

孝雄さんの悲しいストーリーはこれで完結しました。

また、孝雄さんの説得に当たった若林さん。

前回は市役所からショッピンセンターの開発会社に転職したのかとすら考えましたが、若林さんは市役所の職員のままでした。

本日再び市役所の作業着で登場。

商店街愛に泣かされました。

予習レビュー

前々週からしばらくの間は予習レビューのための情報に限りがあるため、前々週から三週に分けて、本作『おむすび』の時代背景についてまとめています。

今週、取り扱うのは神戸編が描かれ始めた2007年から物語後半の冒頭の2010年。

そして今回は、結ちゃんが専門学校に通っていた2007〜2008年です。

2007〜2008年（平成19〜20年）のギャル文化

専門学校時代、結ちゃんはギャルのメイクを禁止された上にギャルとして遊ぶ余裕も失いました。

心の中にギャルが住んでいるだけ。

そんな状態でした。

では、当時のギャルたちの間では何が流行していたのか？

以下にまとめてみました。

2007年、「ソックタッチ」や「スライド式ケータイ」「ユニクロのメンズカーデ」などが人気。

また、ギャルファッションモデル・益若つばさのファッションやメイクを真似た姫ロリ（姫ギャル）が登場したのもこのころ。

2007〜2008年（平成19〜20年）の野球

2007年、プロ入りができなかった翔也くんは社会人野球で実績と経験を積むために、大阪の社会人野球の名門・星河電器に入社。

2007年から2008年にかけては星河電器でピッチャーとして活躍していました。

社会人野球の選手として活躍を始めました。

そのころの社会人野球日本選手権大会の結果は次の通りです。

2007年、近畿地方の出場枠からは日本新薬、松下電器、日本生命、大阪ガス、大和高田クラブ、和歌山箕島球友会が出場。

そして、これまでベスト8止まりが続いていたトヨタ自動車が初の全国大会優勝。

2008年、近畿地方の出場枠からは日本生命、三菱重工神戸、日本新薬、新日本製鐵広畑、NTT西日本、パナソニックが出場。

前年に初優勝を遂げたトヨタ自動車が2年連続2回目の優勝。

2007年のプロ野球は、セリーグは読売ジャイアンツがリーグ優勝。

パリーグは北海道日本ハムファイターズがリーグ優勝。

また、この年から上位3チームずつによるクライマックスシリーズを導入。

クライマックスシリーズでは、セリーグは中日ドラゴンズが、パリーグは北海道日本ハムファイターズが、それぞれ勝利。

日本シリーズでは、中日ドラゴンズが53年ぶり2回目の優勝を果たしました。

2008年のプロ野球は、セリーグは読売ジャイアンツがリーグ優勝。

パリーグは埼玉西武ライオンズがリーグ優勝。

クライマックスシリーズでも、セリーグは読売ジャイアンツが、パリーグはçが、それぞれ勝利。

日本シリーズでは、埼玉西武ライオンズが4年ぶり13回目の優勝を果たしました。

2007〜2008年（平成19〜20年）の日本

2007年4月24日、全国学力テストが43年ぶりに実施されました。

全国学力テストは競争激化を防ぐことを目的に1964年を最後に中止。

しかし、学力低下への危機感から復活することが決まりました。

2007年7月16日、新潟県中越沖地震が発生。

結ちゃんが「こども防災訓練」の準備をしているころの発生かと思われます。

2007年11月19日、本作の主題歌をつとめるB’zが、ハリウッドのロックウォークでロックの殿堂入り。

エルビス・プレスリーや、クィーンのメンバーなどと手形を並べることになりました。

ロックの殿堂入りをしたアジアのアーティストは、B’zが初めてです。

2008年10月1日、松下電器産業が社名を「パナソニック株式会社」に変更。

上記社会人野球の項目で2007年と2008年で同社の表記が変わっているのはこのためです。

2008年7月11日、第2世代のiPhone 3Gが日本で発売されました。

なお、前年に米国で発売された初代iPhoneは日本では販売されませんでした。

2007〜2008年（平成19〜20年）の世界

2007年1月9日、スティーブ・ジョブズがiPhoneの初代モデルを発表。

2007年6月29日、初代iPhoneが米国で発売されました。

Apple StoreやiPhoneを取り扱うAT&Tの店舗では、発売日前から1000人が行列をつくり大半の店では１時間で完売しました。

2008年9月15日、米国の投資銀行大手リーマン・ブラザーズが史上最大級の規模で倒産。

リーマンショックと呼ばれる世界的な金融・経済危機が発生しました。