2025/9/10(水)第24週「あんぱんまん誕生」
あらすじ
のぶは八木の会社で、嵩には内緒で子供たちに『アンパンマン』の物語を読み聞かせをするものの、子供たちの反応はいまひとつでした。しかしのぶは諦めるつもりはなく、また読み聞かせをやらせほしいと八木に頼みました。
それからしばらくして、嵩が監督をつとめたアニメ映画『やさしいライオン』が公開されました。羽多子は劇場で登美子と遭遇。登美子はその映画に感激したことを羽多子に隠し、その場を立ち去って行きました。
昭和48年(1973年)。のぶは三年間、読み聞かせを続けていましたが『アンパンマン』の人気は出ませんでした。一方の嵩は八木の会社が刊行した雑誌『詩とメルヘン』の編集長をつとめることになりますます忙しくなっていました。
『詩とメルヘン』は大きな反響を呼びましたが、一方で嵩は『アンパンマン』には何かが足りないと感じ、続きを書けないままでいました。そんなある日、柳井家に懐かしい人物が訪ねてきました。東海林が高知からやって来たのです。
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感想
アンパンマン
やっと日の目を見たアンパンマンですが、さっぱり人気が出ない。
読み聞かせに集まってきた子供たちもかなり退屈そう。
それでも三年間読み聞かせを続けてきたのぶちゃん。
何がのぶちゃんをここまで駆り立てるのか。
そんなのぶちゃんの姿を見続けているからでしょうか。
八木さんもアンパンマンのことが気になっているらしい。
アンパンマンの続きを書かないのかと嵩くんに尋ねる八木さん。
その八木さんの問いかけに嵩くん答えて曰く。
「なんか一つ足りない」
嵩くんが足りないと感じる「なんか」が見つかった時、アンパンマンのストーリーは本格的に動き始めるのでしょうか。
アンパンマン、人気が出るまであと一歩。
安定の登美子さん
羽多子さんが『やさしいライオン』を観に行くとそこにまさかの登美子さん。
登美子さん、映画を通じて嵩くんの母親への愛情の深さを理解したらしい。
頬に残る涙の跡がそれを物語っていました。
しかし今回も安定の登美子さんです。
頬に涙の跡が残っていることに気がついていないのか。
それとも羽多子さんの姿を見て開き直ったのか。
全く感動しなかったフリをする登美子さん。
今日も安定したキャラです。
一方、羽多子さんも安定しています。
登美子さんがどれほど見栄っ張りかを知り抜いている羽多子さん。
登美子さんの涙の跡に対して上手にフォロー。
この劇場がホコリが多い。
この羽多子さんのフォローで、登美子さんどれほど救われたことか。
今日も素直ではない登美子さんでしたが、嵩くんの作品に涙を流すほど感激したのは大きな前進です。
嵩くんが三星百貨店の包装紙を手掛けたり、作詞家として名前が知られたとき、登美子さんは自分の見栄っ張りな性格を満足させるだけでした。
決して嵩くんの仕事を肯定的に評価したわけではありません。
でも今回は嵩くんの仕事に心を動かされています。
間違いなく。
ちょっとネタバレになりますが、次週あたり登美子さんは嵩くんの理解者のような姿を披露します。
嵩くんの出征以来となる母親らしい姿を見せてくれます。
今回の登美子さんの涙の跡はその伏線であったような気がします。
東海林さん
なつかしい人が最後の最後に登場しました。
重い足取りでマンションの廊下を歩くその人物は東海林さん。
高知新報時代は威勢のいいおじさんでしたが、すっかり年をとったらしい。
今回は東海林さんが顔を見せたところでおしまい。
東海林さんエピソードは次回のお楽しみ。
ブログ主は最近、東海林さん的な存在を亡くしたところです。
年齢も今回の東海林さんと同じくらい。
なので次回は冷静に見ていられないかもです。
1978年
今回、時代はさりげなくスキップして1978年。
のぶちゃんは1918年生まれ、嵩くんは1919年生まれ。
なのでのぶちゃんは60歳。
嵩くんはもうすぐ60歳。
健ちゃんが間も無く定年退職と言ってましたが、いつの間にかみなさんそんな年齢に。
次週のビジュアルも発表されてますが、のぶちゃんは髪に白いものが目立つように。
いよいよ最終回が近づいたてきたことを感じずにはいられません。
予習レビューと史実のリアルエピソード
今週、嵩くんは再び「あんパンを配るおじさん」の漫画を描き始めます。
嵩くんが再びこのキャラクターを描き始めるまでの「あんパンを配るおじさん」のこれまでの歩みを振り返ってみました。
「あんパンを配るおじさん」振り返り第21週
嵩くんが初めて「あんパンを配るおじさん」を描いたのは第21週でした。
第21週では、嵩くんが作詞したくちゃんが作曲した『手のひらを太陽に』が大ヒット。
ヒット曲を作詞した先生として嵩くんは、テレビの仕事が舞い込むなどして仕事が殺到し忙しくなってきました。
仕事には困らなくなった嵩くん。
しかし、その頃に嵩くんは大きな悩みを持っていました。
それは、仕事こそ増えているものの肝心の漫画家としては売れる気配がなかったことです。
仕事もある。
名前もそこそこ売れ始めた。
しかし、相変わらず代表作がない漫画家。
おそらく嵩くんの身内以外はほぼすべての人は、嵩くんが漫画家であるという認識さえなかったような気がします。
同じころ、のぶちゃんも悩んでいました。
長年勤めてきた会社を理不尽な理由からクビになり、自分は大志に向かって頑張ってきたつもりなのに何者にもなれていなという悩みです。
仕事はあるけど代表作と言える漫画がない嵩くん。
頑張ってきたつもりなのに何者になれていないことに気がついたのぶちゃん。
二人の口論は近距離別居にまで発展し、そんな産みの苦しみを経て誕生したのが「あんパンを配るおじさん」というキャラクターでした。
「あんパンを配るおじさん」振り返り第22週
第21週で誕生した「あんパンを配るおじさん」というキャラクターをのぶちゃんは心から気に入りました。
しかし、どの出版社からも見向きもされない。
それが第22週。
ところで第22週では、嵩くんは自費出版で詩集を刊行しました。
以前から八木さん他、周囲の一部の人々から詩人としての才能を指摘されていた嵩くんですが、ここに来てその才能を自覚しはじめたのでしょうか。
そして嵩くんの詩集に目をつけた八木さんが、自社内に出版部を新設して嵩くんの詩集を商業出版し、これが大いに売れました。
この詩集に加えて、嵩くんは相変わらず漫画以外の仕事を任される。
第22週では、ラジオドラマの脚本『やさしいライオン』を完成。
漫画とは関係ない仕事が続くことで、「あんパンを配るおじさん」というキャラクターは忘れられた存在になってしまいました。
「あんパンを配るおじさん」振り返り第23週
第23週でも、引き続き「あんパンを配るおじさん」というキャラクターは忘れられたままです。
しかし第23週は、嵩くんの漫画家として転機が描かれる記念すべき週になることは間違いありません。
第23週で嵩くんは漫画コンクールにエントリー。
そして嵩くんの作品は最高賞である大賞に選ばれ、これが嵩くんの漫画の代表作として認識されるようになります。
漫画の代表作がなかったことが一番の悩みだった嵩くん。
この悩みが解消されるわけです。
そんな中で、あの手蔦治虫からアニメ映画のキャラクターデザインの仕事を依頼されます。
これも漫画家として仕事です。
そして同じく第23週ではヤムおじさんが再登場。
ヤムおじさん、今も戦争で傷ついた心を引きずっているようです。
ヤムおじさんの心の傷がまだ癒えていないことを知った嵩くんは、そんな人の心を癒せる漫画を書きたいと気持ちを新たに。
そして迎えた今週の第24週。
漫画家として自信を持ち始め、かつヤムおじさんみたいな人の心を救いたい一心から、嵩くんは再び「あんパンを配るおじさん」の漫画を描き始めるのかもしれません。
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「私はムクムクではなくてムカムカ。」登美子さん返しが巧い。「やさしいライオン」見た事ないけど、一度見てみたい。最後の人間の親子の会話、凄く辛辣だったな。ところで嵩さんは、バイキンマンをいつ発見するのだろう。
のぶ「アンパマンの始まり始まり・・・・。」
加太こうじ先生の「黄金バット」は「紙芝居」から生まれた匕―ロ―。
「アンパンマン」がヒットするまでちはこういう読み聞かせもあったのですね。
イマドキだったらSNS配信という手段もあるかな。