ばけばけ

トキの隠し事が明るみに / ばけばけ 35回

2025/11/14(金)第7週「オトキサン、ジョチュウ、OK?」

あらすじ

司之介とフミがトキを問い詰めました。タエが物乞いになっていたことをどうして黙っていたのかと。司之介、フミ、勘右衛門がタエのことをトキに問い詰めているそのとき、三之丞が松野家にやって来ました。

三之丞はトキから受け取った金を返しにきたのです。このことがきっかけで、トキが三之丞に対して嘘をついていることが発覚。トキはすべてを白状した上で、タエの姿を見てしまったことで女中になったのだと打ち明けました。

トキの言葉を聞いてもなお三之丞はトキに金を返そうとしました。自力でタエを助けるという三之丞に対してトキは言いました。私は家族のために自分を捨てた。タエを助けたいなら自分を捨てて金を受け取れと。

すると、一部始終を聞いていたフミが三之丞を一喝。金を受け取れと三之丞に迫りました。その上でフミは、トキが女中をすることを認めよと司之介と勘右衛門に迫りました。こうしてトキは松野家と雨清水家の両家を支えることになりました。

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感想

今週はトキちゃんが女中になると決めてからの周囲の反応。

サブストーリーとして雨清水の母と息子の物語が描かれました。

今週の振り返り:トキちゃんが女中として採用されるまで

トキちゃんが女中になると決めたのが前週の最後。

そして今週はその続きから。

トキちゃんがヘブンさんの新居に案内されるところから始まりました。

錦織くんの案内でヘブンさん宅に連れて行かれたトキちゃん。

ヘブンさんは武家の娘が希望。

なのでトキちゃんであれば条件を満たす。

ヘブンさんから急かされていた錦織くんとしては肩の荷が降りた思いだったでしょう。

ところが・・・

ヘブンさんが思いがけないことを言い始めました。

トキちゃんは武家の娘ではない。

何故なら腕も足も太いから。

ヘブンさん、女性に対してずいぶんと失礼なことを言うものです。

しかし錦織くんによる「ラストサムライの孫」というシンプルな説明によってヘブンさんは誤解を謝罪。

晴れてトキちゃんはヘブンさんの女中として採用されることになりました。

今週の振り返り:トキちゃんの恐怖

晴れて女中として採用されたと記しましたが、実際にはトキちゃんの心は晴れていませんでした。

心の中は暴風雨が吹き荒れているような状況だったかと思います。

トキちゃんは自分がラシャメン=妾になることを覚悟していました。

世間は西洋人の女中はラシャメン=妾とみなしていること。

さらに錦織くんがトキちゃんに対してラシャメン=妾をほのめかしていたこと。

これらのことからトキちゃんは自分はそうなるのだろうと覚悟したのでしょう。

トキちゃんが最初に恐怖の真っ只中で震え上がったのは女中初日の朝でした。

ウメちゃんが旅館にお茶を取りに行ったことで、ヘブンさんの家ではヘブンさんとトキちゃんが二人きり。

そして、よりによってそんなタイミングでヘブンさんは「布団」という単語を口にしました。

しかしヘブンさんが口にした「布団」とは「布団を片付けておいて」と言う意味。

これで第一の恐怖は通過。

そして第二の恐怖はその日の夜。

夜になってウメちゃんは旅館に戻り、またしてもトキちゃんとヘブンさんは二人きり。

しかも今度は夜です。

ヘブンさんが書き物に没頭している間だけは大丈夫。

しかし書き物を終えペンを置く音が・・・

この時のトキちゃん、どんな気持ちだったのか。

この場面で一旦放送が終了し続きは次回だったので視聴者もあおられました。

そんな恐怖体験を経て、最終的にはヘブンさんはトキちゃんをあくまでも女中としてだけ雇っていることが判明。

トキちゃんはもう恐怖を感じる必要がなくなりました。

しかし勘右衛門さんは「恐怖」を感じているようです。

トキちゃんに木刀を持たせるとは・・・

勘右衛門さんがもし刀を売り払っていなければ、トキちゃんに刀を持たせたのでしょうか。

今週の振り返り:雨清水の母と息子の物語

前週、物乞いしていることが発覚したタエさん。

そのタエさん物乞いの姿がトキちゃんの背中を押す形となり、トキちゃんは女中になることを決意しました。

そしてヘブンさんから支給された給金の半分(?)を三之丞くんに渡しました。

しかしお金を受け取った三之丞くんはそのことをタエさんに打ち明けることができない。

トキちゃんからお金を渡されたとストレートに言ったら、タエさんなら間違いなくそのお金は返しなさいと言い出すことでしょう。

なので三之丞くんなりにお金を手に入れた理由を考えていたのだと思います。

しかし理想ばかりで実行力がともなわない三之丞くん。

トキちゃんに自分を捨てろと言われ、フミさんに一喝され、やっと覚悟が決まったのかな?

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予習レビューと史実のリアルエピソード

雨清水家の実在モデルである小泉家が没落し、トキちゃんの実在モデルである小泉セツさんが養家と生家を支えるまでの、史実の出来事を以下にまとめてみました。

【史実】雨清水家の実在モデル・小泉家

雨清水家の実在モデルである小泉家が経営する機織会社は経営悪化の末に倒産。

織物会社の倒産を機に小泉家は広大な屋敷も手放すことになりました。

屋敷を手放した小泉家の人々は、かつて家来を住まわせていた番長屋で生活を開始。

しかし、ほどなくして小泉家の人々は番長屋にすら住めない状況になりました。

その後、小泉家は親類縁者の家を転々と渡り歩くような生活を余儀なくされた上に、小泉家にはいくつもの不幸が重なりました。

まずは次男の武松が病死します。

ドラマの中では雨清水家には次男はいませんでしたが、史実では次男がおり早逝。

次男の突然の死を傳さんの実在モデルである小泉湊さんは深く嘆き悲しみ、そのころに小泉湊さんはリウマチを発症。

そんな中で長男の氏太郎は町家の娘と駆け落ち。

長男の出奔はドラマの中でも再現されていました。

そして小泉家に残された男子は三男の藤三郎のみで、しかも一家の支えと期待された藤三郎は小鳥収集の道楽に夢中で家族のことなど眼中にない。

三男へのストレスから小泉湊さんの病状はますます悪化の上、ついに死去。

史実の中の実在の小泉家の人々はドラマの中の雨清水家の人々よりも過酷な状況下にありました。

【史実】松野家の実在モデル・稲垣家

松野家の実在モデルである稲垣家は多額の借金を抱えていました。

しかし、小泉セツさんの最初の夫が出奔した4年後、ドラマの中ではトキは天秤棒を担いでシジミ売りをしていたころ。

実は小泉セツさんは養家である稲垣家の借金完済のメドを立てていました。

小泉セツさんはそのことを稲垣家の家族に報告。

家族はそのことを喜び、何年かぶりに晴れやかな気持ちで正月を迎えることができたとも伝えらています。

しかし、その直後に小泉家の三男・藤三郎が多額の借金を抱えていることが発覚。

ドラマの中で司之介さんがウサギを殖やして利益を得る商売を始めましたが、史実では小泉家の三男がオウムを殖やして利益を得る商売を手がけていました。

しかし三男はこの商売に失敗。

オウムを逃がしてしまったのだそうです。

そのため三男のもとには借金だけが残ることになりました。

この借金を機にタエさんの実在モデルであるチエさんは物乞いまでする羽目に。

しかし三男が作ってしまった借金はタエさんの物乞いだけは返しきれない額でした。

【史実】ラフカディオ・ハーン

小泉セツさんが養家の稲垣家が抱えた借金返済の目処をたてたのと同時期に、生家の小泉家の新たな借金が発覚したころ。

ラフカディオ・ハーンはそれまでの人生の中で経験したことのないような極寒の環境下で気管支炎カタルを発症。

病床のラフカディオ・ハーンは、錦織くんの実在モデル・西田千太郎氏に世話をしてもらっていました。

しかしラフカディオ・ハーンの回復と前後して、病弱だった西田千太郎氏が寝込むことに。

西田千太郎氏にこれ以上世話をしてもらうわけにはいかない。

そう考えたラフカディオ・ハーンは、西田千太郎氏に変わって、自分の世話をしてくれる女中を探し始めました。

そこで小泉セツさんは養家の稲垣家を養いつつ、生家の小泉家も養いさらに借金を返済するために「ラシャメン(西洋人の妾)」と蔑まされることを覚悟の上で、ラフカディオ・ハーンの女中となりました。

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POSTED COMMENT

  1. 還暦のたつお より:

    「みんな家族のため。」😢「今そんな事を言ってる場合では、」おトキさんの覚悟の前には、三之丞さんのプライドが余りに矮小に見える。母の一喝。母が頑迷な祖父、父に叱責。祖父から短刀、まあ使う事な無いだろうが。
     しかしさとうほなみさんと柄本時生さんのには、入籍ちょっとびっくり。これから「ばけばけ」に登場する時生さんと既に登場したほなみさん。二人の共演シーンあるのかな?

  2. ミノア より:

    ドラマの中でも二男は亡くなったとの説明はありましたよ
    確か長男の出奔の時ではなかったかと

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