2026/3/6(金)第22週「アタラシ、ノ、ジンセイ。」

あらすじ

ヘブンがフィリピンには行かないと宣言してから半年ほど経ったある日。ヘブンは神社で御百度参りをし、司之介、丈、正木は、家の柱に向かっていました。その日、トキはお産の日を迎えたのです。

フミとクマ、そして産婆が見守る中で、トキは無事に男の子を出産。ヘブンは心から感激し産婆を抱きしめてしまうほどでした。そして生まれたばかりの赤ん坊にヘブン、司之介、フミは夢中になりました。

そんな中、正木はあることに気がつきました。ヘブンは松野家の戸籍には入っていないはずだ。同じ戸籍に入らないと、トキ、ヘブン、そして生まれてきた子供は一つに家族になれないのではないかと。

正木の言葉を耳にしたヘブンは、しっかり結婚して家族にならないかとトキに提案。ヘブンの提案をトキは喜んで受け入れました。しかし、日本人とイギリス人が同じ戸籍に入れるものなのか、トキもヘブンもわかりませんでした。

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感想

今週は二つの大きなエピソードが並行して描かれました。

ヘブンさんがフィリピンに行くかどうか迷いに迷うエピソード。

そして、そのことを知ったトキちゃんの動揺。

動揺する中での妊娠の判明です。

今週の振り返り:ヘブンさん

ヘブンさんの今週の迷いは前週にフラグが立ちました。

イライザさんからの手紙です。

一通目の手紙は帰国しないかという内容。

ヘブンさんの『日本滞在記』が大ヒットし、講演や執筆の依頼が次々に舞い込んでいる。

なので、今のタイミングで帰国すれば間違いなく売れっ子作家になれる。

そんな内容でした。

ちょうどその頃、ヘブンさんは作家として行き詰まっていました。

熊本には創作意欲を刺激するものが何もない。

このままでは作家として生きていけなくなりかねない。

そんなピンチの中での手紙だったので、イライザさんからの手紙を読んでヘブンさんの心は揺れたはずです。

しかしその一方で、イライザさんの手紙は売れっ子作家になれる可能性を示唆しただけのものでした。

売れっ子作家になれると約束されたものではありませんでした。

なのでヘブンさんは帰国を本気に考えるほどにはならなかったのかもしれません。

そしてイライザさんからの二通目の手紙。

この手紙は「フィリピン滞在記」という仕事の具体的な依頼でした。

しかも渡航費と滞在費まで出してもらえるという好条件。

ヘブンさんが『日本滞在記』を書いた際は、少なくとも滞在費は自己負担でした。

なので中学校の英語教師になる必要がありました。

本当は朝から晩まで執筆に没頭したかったのでしょうが。

ところがフィリピンでは学校の教師になる必要などありません。

生活費のことは心配せずに執筆に没頭できる。

『日本滞在記』のときとは比較にならないほどの好条件。

フィリピン行きのオファーが来ていたときも、ヘブンさんは相変わらず作家として行き詰まりを感じていました。

さらに未知の国の誘惑。

ヘブンさん、どれほど心が揺れたことか。

一方で家族を置いて一人でフィリピンに行くことを迷うヘブンさん。

車夫の永見さんが故郷の家族を思って涙を流す姿がヘブンさんの心をかき乱しました。

今回、その永見さんの涙が思わぬ形で回収されました。

ヘブンさんが一人でフィリピンに行くことを思いとどまらせてくれた永見さんへのヘブンさんのお礼だったのかもしれません。

今週の振り返り:トキちゃん

ヘブンさんが一人でフィリピンに行くと決めているらしいことをランさんから知らされたトキちゃんの動揺、察するにあまりあります。

しかしトキちゃんはヘブンさんの決意を受け入れる決意を固めました。

松江の屋敷でヘブンさんが執筆に没頭する後ろ姿、その姿が大好きなトキちゃんはヘブンさんは何かを書いているときが一番輝いていることを理解していました。

自分のためではなくヘブンさんが輝くためにヘブンさんの決意を尊重するトキちゃん、美しすぎました。

ヘブンさんを一人でフィリピンに行かせ、自分はフミさんの力を借りながら子育てする。

そんな未来に対する不安をトキちゃんは抱えていたはずです。

しかし、前回状況が一変しました。

そして今回。

トキちゃんは無事に出産。

しかし、法律上の家族になっていないということを思い出したトキちゃんとヘブンさん。

次週はその問題に向き合うことになるのでしょう。

次週:錦織くん

次週のサブタイトルは「ゴブサタ、ニシコオリサン。」

このサブタイトルそのままのヘブンさんと錦織くんのやりとりが予告映像でした。

しかし次週の予告映像はその1カットのみ。

かつて錦織くんの横顔だけで終わる予告映像がありましたがそれに次ぐ画期的な映像。

次週はサブタイトルが示すとおり錦織くん週になるのでしょう。

そして、もしかすると悲しいラストを迎えることになるのかもしれません。

錦織くんの前回の最後の登場場面で描かれた喀血が回収されることによって、です。

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予習レビューと史実のリアルエピソード

今週、ヘブンさんに『フィリピン滞在記』執筆のオファーが来ます。

原稿料に加えて、フィリピンでの二年間の滞在費と渡航費も出るという好条件。

ヘブンさんの『日本滞在記』大ヒットを受けてのオファーです。

一方、史実ではラフカディオ・ハーンは『フィリピン滞在記』を書いてはいませんが、フィリピンに関する記事を残しています。

ラフカディオ・ハーンが書いたフィリピンに関する記事についてまとめてみました。

【史実】ラフカディオ・ハーンとフィリピン

ラフカディオ・ハーンが結婚に失敗し、当時勤めていた新聞社を解雇された9年後の1883年。

その頃、ラフカディオ・ハーンはルイジアナ州ニューオーリンズで新聞記者をしていました。

ドラマの中ではトキちゃんが傳さんの機織り工場で働いていた頃のことです。

当時、ルイジアナ州のセント・マロという土地にフィリピン人コミュニティ(フィリピン人が住む村)が存在しました。

異文化やマイノリティに対する強い関心を持っていたラフカディオ・ハーンは、その村を訪問。

フィリピン人コミュニティの調査を行いました。

そしてニューオーリンズ周辺の地域に住むフィリピン人について書いた記事を『ハーパーズ・ウィークリー』に寄稿。

ラフカディオ・ハーンとフィリピンの間にはこのようなつながりが存在します。

ドラマの中では「フィリピン」が唐突に登場しますが、こんな史実をモチーフにして『フィリピン滞在記』というアイデアが創作されたのかもしれません。

なおラフカディオ・ハーンがフィリピン人について書いた記事を寄稿した7年後、ラフカディオ・ハーンは新聞特派員として日本に渡りました。

【史実】ニューオーリンズ時代のラフカディオ・ハーン

1877年、ラフカディオ・ハーンはシンシナティからニューオーリンズに移住。

約10年間をニューオーリンズで過ごしました。

ラフカディオ・ハーンは「デイリー・シティ・アイテム紙」でニュース編集者としてのキャリアをスタート。

全国誌の記事の要約や、仏教やサンスクリット語の著作を紹介する社説などを担当しました。

また、ニューオーリンズの日常生活や人々を描いた木版画を200点近く制作し出版。

この出版により画家としても評価されたラフカディオ・ハーンは、南部の新聞として初めて漫画を「デイリー・シティ・アイテム紙」に掲載。

この漫画によって「デイリー・シティ・アイテム紙」の発行部数は急増しました。

1881年、ラフカディオ・ハーンは「ニューオーリンズ・タイムズ・デモクラット紙」に移籍し同紙の編集委員に就任。

ドラマの中で描かれたイライザさんなどを部下に持ったヘブンさんが会議を取り仕切る場面はこの当時の史実がモチーフにされています。

「ニューオーリンズ・タイムズ・デモクラット紙」では、フランス語とスペイン語の新聞記事の翻訳。

そして、自らテーマを選んだ社説や文化評論を執筆。

また、ニューオーリンズとその周辺地域に関する膨大な数の著作を残しました。

ドラマの中で描かれた「ブードゥー教」についても、この頃に著作を残しています。

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