本放送:2011年11月5日(木)
再放送:2014年5月8日(木)
再々放送:2024年10月24日(木)
第5週「私を見て」
花言葉の花「スカシユリ」
あらすじ
糸子は神戸の松坂家に到着するや祖母のお茶の誘いも断り早速ミシンを使い始めます。祖父も帰宅しいつもなら楽しい筈の夕食の席も、千代が善作から八つ当たりされることが心配で、つい浮かない顔になってしまう糸子。
そこへ妹の静子から電話がかかってきました。「姉ちゃん帰って来て」の第一声に顔色を失う糸子でしたが、それは善作がミシンを買ったという報せでした。翌朝、落胆する祖父母に別れを告げると、糸子は大急ぎで大阪に戻ります。
糸子が家に帰ると小原呉服店の店先にミシンがありましたが、棚の反物がすべてなくなっていました。善作は反物をすべて売り払いそのお金でミシンを買ったのでした。その日から小原呉服店では洋裁屋を堂々を商うことになりました。
家族総出で百貨店の制服づくりに取りかかり、昭和8年(1933年)元旦、百貨店に制服を納品する前日も正月返上で作業する糸子。納品期日の早朝、期日までに仕上げた20着の制服を抱えて、糸子は勘助とともに百貨店に向かうのでした。
感想
今週の善作お父ちゃんは一体どうなってしまったのか。ある日、これからは娘の夢を応援すると宣言して以来、それまでのうだつの上がらない冴えない呉服屋の親父が、冴え渡る起業家に変身。
桝谷パッチ店のミシンを借りることが出来ずやむなく神戸でミシンを借りることにした糸子の頬を打ち激怒した善作お父ちゃんにその時は理不尽さを感じ、それまで前のめりに突っ走っていたのに逆戻り?とがっかりしました。
でも、あの激怒は、娘の夢を応援する父親に何故頼らない、父親の本気を何故信じないという悲しみのこもった怒りだったようです。そして洋裁の先生に家財一式売り払ってでも娘に洋裁の教えをという善作お父ちゃんのあの覚悟は本物だった。
商人にとって家財一式よりも大切な、しかもあれほど愛した反物をすべて売り払ってしまう潔さ。善作お父ちゃんの、桝谷大将から娘を褒められて以降の言動のすべてに嘘は一点もなかったんですね。
後半の善作お父ちゃんに圧倒されっぱなしでしたがこの28回、神戸の松坂家のおじいちゃん、おばあちゃん、相変わらず孫娘の溺愛ぶりがいつまでも見ていたいほどの微笑ましさ。「おじいちゃんらはお前が好きで好きでしょうがない」と叔父さん。
社長命令でその頃は高価な設備だったはずのミシンの稼働を一台止めてしまったり、急遽岸和田に帰ることになっても、恐らく社長の送迎車でしょうか、立派な車で送ったり。本当に好きで好きでしょうがないんですね。
さて、ついに百貨店に収める20着の制服がすべて完成。勘助が突然納品の手伝いに来てくれて百貨店へ。すんなり納品しておしまいなのかと思っていたら納品間際に糸子が心の中で「みんなの苦労は報われるやろか」
今週はまだ2回残っているのでまだ何かあるのでしょうか。また、百貨店まで納品を手伝ったものの、入り口で百貨店の社員に荷物を手渡すと勘助は店の中に入りたがらず戻ってしまったのは何故?
最後まで安心できそうにありません。