本放送:2011年11月10日(火)
再放送:2014年5月13日(火)
再々放送:2024年10月29日(火)
第6週「乙女の真心」
花言葉の花「コスモス」
あらすじ
奈津の父が倒れたことを聞かされ、奈津のことが心配な糸子はまんじゅうを持って奈津を訪ねようと菓子屋に寄ります。勘助は、奈津には奈津の意地がある、まんじゅうなんか持って行くなと糸子を止めます。
芸妓の駒子は糸子に頼んだ洋服は仕上がり、その出来映えに駒子は感極まって泣き出してしまいます。糸子は拒む駒子を説き伏せて、洋服を着た駒子に商店街を歩かせます。道行く人の感嘆する声が方々から聞こえ糸子は舞い上がってしまいます。
支払いを済まそうとする駒子に、お客がどんな洋服に喜ぶのかいい勉強になったからとお金を受け取ろうとしない糸子。そんな「太っ腹」な自分に酔っていたのも束の間、帰宅すると商売は慈善事業ではないと善作から怒鳴られる糸子。
その夜、善作に殴られ顔にアザをつくった糸子が布団の中で涙を流していると、隣の部屋から泣き声が聞こえてきました。様子を伺いに言った糸子が耳にしたのは、糸子の商人としての不甲斐なさに声をあげて泣く善作の泣き声でした。
感想
洋裁屋として銘打ってからは初めてのお客さん。そして一番憧れていた仕事。その仕事の成果にお客さんが満足を通り越して、感動してくれた。しかも感極まって涙まで流してくれた。
その服を着せて街を歩かせたら、誰もが振り返ってその服に眼が釘付けとなった。口々に「きれやな」「ええやん」と感嘆の声をあげた。こんなことになったら舞い上がるなというのは無理な注文。
糸子すっかり舞い上ってしまい、駒子が感動してくれたことに感動。その服を着て心斎橋を歩いて宣伝してくれればいいとお代の受け取りを拒否。最初期の仕事を無料にして口コミを発生させるこの手法、実行するにはちょっと時代が早過ぎたようです。
「堪忍、もろてへんねん」
糸子がこんなことを言ったら善作お父ちゃんがどんな反応を示すことになるか、すでに5週も見ていて誰もが容易に想像がつくようになっていたので、今回善作お父ちゃんの反応場面の大部分は割愛。
しかし、その後の善作お父ちゃんの反応は意表をつくものでした。善作お父ちゃんが怒っていたのはお金が入らなかったこと・・・もあるでしょうが、それ以上に売ったら集金するという商売の基本すら糸子に身に付いていなかったことが悲しかった。
そして千代さんに子供みたいに慰められながらおいおい大泣きする善作お父ちゃんにはびっくり。そこまで娘に期待していたということなんでしょう。お酒もずいぶん入っていたのかな。
でも、集金するしないはともかく集金という業務そのものは善作お父ちゃんより糸子のほうが子供の頃から数段上手でしたが・・・。
駒子から請け負った仕事は残念な結果となってしまいましたが、それでも洋服が仕上がった直後の糸子も駒子もいい顔してました。あの顔を見れて大満足です。