本放送:2011年12月14日(月)
再放送:2014年6月16日(月)
再々放送:2024年12月2日(月)
第11週「切なる願い」
花言葉の花「カスミソウ」
あらすじ
善作が謝って火鉢に油の瓶を落としてしまい火事になりました。泣きじゃくる家族の中、身重の糸子は火がうつった善作に水をかけ必死になって助けます。隣の木岡夫婦の助けを借りて、糸子は善作を病院に担ぎ込むことができました。
医師の診断では命に別状はないものの、火傷がひどく一ヶ月の安静と養生を言い渡され、家に戻って来ました。翌日、家族がショックで何も手につかなくなる中、糸子は身重にもかかわらず焼けた家の修理の手配に動き回ります。
家の修理の手配に奔走する糸子に陣痛が来ました。お産の手伝いをする者がいない中、糸子は一人で産婆の手配をしお産の準備をはじめます。糸子を案じる千代にも善作の面倒だけ見ているように言い渡す糸子。
縫い子の昌子や妹の静子がお産の手伝いをし、その日の夜には三女を無事に出産。火事で家族の誰もがショックを受けしょげているその日に、元気に生まれた三女に家族は笑顔を取り戻し、喜びの涙を流すのでした。
感想
善作お父ちゃん、痛々しいけれど一命を取り留めてほっとしました。先々週の予告映像で、火に包まれ苦しむ善作お父ちゃんの姿を見てから、今回まで気が気でありませんでした。
木岡のおっちゃん、おばちゃん。木之元のおっちゃん。普段は悪態をついたり口喧嘩したりしてますが、有事の際には家族同然に心配して助けてくれる隣近所の人たち。
さて、ショックで何も手がつかなくなる千代お母ちゃん、妹たち。ここまでは想定内でしたが、ハルおばあちゃんまでもがショックで表情を失い何もしゃべらなくなってしまう。これは想定外でした。
でも考えてみれば自分の倅が死にかけるような大怪我をすれば母親としてはショックは大きいでしょう。まして火事なんて初めてのことでしょうから、ハルおばあちゃんのショックの大きさは筆舌に尽くしがたいものがあるのかも知れません。
家族が思考停止、行動停止状態に陥る中、身重の身体をおして畳の張り替え、窓の修理の陣頭指揮。職人さんの手配をし、修理現場に立ち会い、本当にすさましい人だなと改めて思います。
そしてついには陣痛。自分の出産の手配や家の中の準備まで自分で陣頭指揮をとる糸子。これまでだったら勝さんが善作お父ちゃん、ハルおばあちゃんが率先して助けてくれたのがその三人ともいない、動けない。
そんな中、昌ちゃんと静子がお産の手伝い。三女が無事に生まれました。火事が起きたのは真夜中で翌日、みんなが呆然とする中で新しく生まれて来た希望。「こんな夜に生まれてきて一生分の手柄」と糸子。
ハルおばあちゃんも笑顔を取り戻しました。一日も早く小原家のいつもの暮らしが戻って来ますように。