本放送:2012年1月11日(水)
再放送:2014年7月9日(水)
再々放送:2024年12月25日(水)
第15週「愛する力」
花言葉の花「ベニバナ」
あらすじ
昭和21年7月。清子の縁談もまとまり縫い子が足りなくなったオハラ洋装店では昌子を縫い子に戻し、新たに経理担当者を雇うことに。しかしその名前から女性だと思っていた松田恵という人物が実は男性だったことに糸子たちは驚かされます。
戦前は大きな洋服店で経理と社長秘書を務めていた松田は人脈を広めることを糸子に勧めます。早速、松田から紹介された泉州繊維商業組合を訪問、組合長の三浦、組合員の北村、そして長崎からやって来た三浦の鞄持ちの周防らと知り合う糸子。
組合の寄り合いに参加する糸子は、三浦に勧められるままに生まれて初めて酒の飲みました。恐る恐る最初の一杯を飲み干すや「うまい!」と感激する糸子。酒の味を知った糸子は杯を重ね、ついに酔いつぶれてしまい周防に背負われて帰宅します。
翌朝、二日酔いの糸子は誰に背負われて帰宅したの全く記憶がありません。糸子を背負ってきたその男の方言がよくわからなかったと千代。糸子を背負ったのが周防とわかった糸子は、周防とは二度と顔を合わせられないと恥ずかしがるのでした。
感想
静子ちゃんに続いて清子ちゃんも嫁入り → 縫い子が足りなくなり昌ちゃんが縫い子に復帰 → 昌ちゃんが一手に引き受けていたお店の経理をやってくれる女性を新たに雇う → 女性と思って雇ったのは男性だった、しかも経歴も立派。
立派な経歴を持つ経理マンならではの経営者・糸子への進言 → 泉州繊維商業組合への訪問と人脈の拡大・新しい出会い。二人の妹の嫁入りがきっかけになって、糸子の活躍するフィールドが一気に拡大しそうな出会い。
泉州繊維商業組合の寄り合いを「むさ苦しいおっさんの集まりを想像していたが想像以上」と糸子。しかし物怖じせずにむさ苦しいおっさんの中にずかずかと入って行く度胸の良さ。組合長・三浦さんの「女傑」という表現はぴったりです。
身内意識が強いこんな集まりでよくありがちな、入って来たばかりの新顔に対する意地悪の「洗礼」をする北村さん。「紅一点で紅い花が来ると思ったら里芋だった」と普通なら強烈な一撃になりそうなところ、糸子にはダメージを与えられません。
最初の攻撃に失敗した北村さんが繰り出した、次の一手は酒。思えば糸子が酒を飲む場面ってこれまで全くありませんでしたね。善作お父ちゃんがしょっちゅう酒浸りだったので、酒臭い場面はたくさんありましたが。
飲んだことのない酒をいきなりすすめられたら、普通の人だと飲んだことないと躊躇するんでしょうが、北村さん喧嘩を売った相手が悪かった。「うちは岸和田では有名な酒豪で通ってます」そして最初の一杯を飲み干すと「うまい!」
この後は酔いつぶれてしまった糸子ですが、後日北村さんは第三の攻撃をしかけてくるんでしょうか。
そして、今回から周防さんが登場。周防さんについては『カーネーション』の本放送をご覧になった方から噂は良く聞いていたので、これからどんな展開になるのか実に楽しみです。
戦争が物語に及ぼす影響は薄まり、登場人物も新たに増えました。『カーネーション』新ラウンドのはじまりです。