本放送:2018年11月15日(木)
再放送:2023年11月16日(木)
第7週「もっと嬉しいことが・・・」
あらすじ
福子や萬平、そしてたちばな塩業の働き手たちに衝撃が走りました。週末だけ、たちばな塩業の仕事を手伝い、働き手たちの人気者だったタカが、もう仕事を手伝うことができなくなったと、涙ながらに電話をしてきたのです。
タカのことが心配でならない福子は、さっそく、香田家に足を運びました。タカが働けなくなった理由。それは、タカの父親・忠彦が体調を損ねたからでした。休まずに絵を描き続ける忠彦が過労で倒れ、タカはそのことが心配でした。
忠彦は焦っていました。戦争で失われた画家としての時間を取り戻すことに必死でした。しかし、克子もタカも忠彦の気持ちを理解できず、忠彦もまた、克子とタカが自分を心配する気持ちを理解しようとはしませんでした。
そんな中で迎えた、萬平たちがつくった塩の二度目の出荷の日。塩の納入を請け負った世良は萬平に報告しました。品質が向上した塩は満額で買い取られることができたと。しかし世良は、塩の全量を専売局に収めてはいないのでした。
予習レビュー
色覚異常以外には、特段の問題もなく、元気に見えていた忠彦さんが倒れてしまいました。色覚異常という困難を乗り越えて、やっと絵が評価されはじめたというのに。
人生は皮肉です。
大事ないといいのですが。決して派手というわけでもなく、セリフもそれほど多いわけでもない。
にもかかわらず、妙に存在感のある忠彦さんのことが大好きなので、心配です。
一方で、萬平さんたちは、塩の二度目の出荷です。
ものづくりにおいて完全主義者の萬平さんのことです。今度こそ塩の品質には問題がないかと思います。
しかし、二度目の塩の出荷には、別の問題が・・・
なんと、塩の出荷に、あの世良さんがかかわることになったのです。
世良さんがかかわっているというだけで、何かとんでもないことが起きるような気がするのは僕だけでしょうか。
感想
本日は、いつになく情報量の多い回でした。何人ものキャラ達の一喜一憂が交錯して、追っかけるのが大変でした。
世良さんは正直者?
塩の納入を再び請け負った世良さんに、福ちゃんが車に乗せて行って欲しいと頼む。
世良さんの普段の性格から考えたら、よろこんで乗せてくれそうなところ、あの手この手で言い訳を言っては、福ちゃんの頼みから逃げようとする。
そのときの世良さんの気まずそうな顔と言ったら・・・
世良さん、正直者なんですね。悪だくみが素直に顔に出るあたり。この点でも、自分の本心を簡単には表に出さない加地谷さんとはずいぶん違います。
正直だから憎めない。いい味出しているキャラです。
しかし、それにしても、世良さんの不審な反応を見て何も気づかない福ちゃんと萬平さんものん気な人です。
・・・もっとも福ちゃんに関して言えば、世良さんの表情を観察している心のゆとりなどなかったのかもしれません。タカちゃんのことが心配で。
忠彦さんの鬼気迫る表情が怖い
忠彦さんが倒れる。この情報は事前に知っていましたが、病気でなかったので、その点だけは安心できました。
働きすぎ(絵の描きすぎ)による過労。そういうことだったとは。
しかし。戦争で失われた時間を取り戻そうと、何かにとりつかれたかのように絵に向かうときの忠彦さんの表情が怖い。
前作『半分、青い。』。ヒロイン・鈴愛ちゃんの漫画家時代。創作に行き詰った鈴愛ちゃんがうつろな目つきで漫画を描き続けたときの怪演に近いものがありました。
忠彦さん、何をそんなに焦っているんだろう。まだ若いのに。
忠彦さんは、萬平さんは自分の気持ちがわかってくれるはずだ、みたいなことを言いましたが、萬平さんはいたって穏やか。
肉体労働によって、心のストレスを抱え込むヒマがないのかもしれませんが。
あの明るい克子さんが思い詰め、タカちゃんを泣かせてしまうほどの忠彦さんの異様な様子。心配でなりません。
忠彦さんの心は救われるときが来るのでしょうか。
赤津!薄く切るのよ!
寿司屋で十年間、修行したという青年・赤津くん。すっかり鈴さんの部下になってしまいました。
鈴さんの業務命令、笑うところではないけれど、笑えました。
「赤津!薄く切るのよ!」
塩づくりの肉体労働よりは、厨房での飯炊きの手伝いの方が、体は楽なはずです。赤津くんにとっても、経験の豊富な作業なわけだし。
しかし、どうやら飯炊きの仕事ばかりなのが不満らしい赤津くん。
仕事そのものが不満なのか。それとも鈴さんに言いように使われるストレスに耐えかねているのか。
気の毒ではありますが、鈴さんと赤津くんの会話、面白すぎます。もっと見ていたい。また二人の場面が登場して欲しいです。
コメントへの返信 by 朝蔵
こっちも金に困ってんねん すまんなぁ という世良さんも一片の良心はあるように思うのは気のせいかしら(Amoさん)
思えば戦時中に萬平さんを窮地を追い込んだ加地谷さんには、萬平さんに対して「すまんなぁ」という気持ちが微塵も感じられませんでしたね。
「すまんなぁ」という気持ちを持てるかどうか。
この一点が、世良さんと加地谷さんの大きな違いですね。ただし、戦後になって改心した加地谷さんの「すまんなぁ」の涙は、世良さんの「すまんなぁ」の比ではなかったです。
忠彦さんはもしかしたらいつか目が見えなくなる。というような恐怖もあるんじゃないでしょうか?描けるのは今しかない!と、思っているような気がします。
世良さんの悪事はなんですが、やはりその辺りは花ちゃん夫婦が忠告してくれたように福ちゃんがマネジメントするしかないですね。家族経営なら我慢で済みますが、従業員のことを考えるとなんでも人任せでは立ち行かなくなりますね。
ところではなちやんの旦那様がいい人だから救われますが、毎回借金でははなちゃんの嫁としての立場も無くなりますよ。福ちゃんも友達のこと、ちょっと気にして欲しいです。
忠彦さんの鬼気迫る表情をみていたら、『ゲゲゲの女房』の村井茂(向井理さん)を思い出しました。
ああいう精神状態に追い込まれてすばらしい作品ができあがるのですね。
そして妻役はどちらも松下奈緒さん^^
今週に入ってから(既にこちらでも複数の皆様がコメントで触れられていますが)世良さんの悪事(あえてこう書きますね)を通して、立花夫妻の未熟ぶりを描出する話が続いているように感じられます。
後年になって間違いなく世紀の大発明をする夫=萬平さんを支え、マネージメント能力に長けた妻となる福ちゃんですが…まだ‘青い’ですね。
火曜日(第38話)で英語による『リンゴの唄』を披露した彼女でしたが、聴きながら神部くんが呟いたセリフ「日本語ならば皆で歌えるのに」…未だ自分本位な部分も持ち合わせている&人のニーズを読み取れない‘若さ(青さ)’を示すエピソードでは?と私は思いながら見ていました。(むしろ「武士の娘」鈴さんの『国定忠治』の方が大うけ…見ながら私も、松坂慶子さん名演!と思いました^^)
第37話でも、初出荷の場面を見ながら「え~!?どうして誰もついて行かないの!?」鈍い性分の私でも思わずTVの前で声を上げちゃいましたよ。(^^;)
「本当に1,500円だったの?」(第37話)「大阪に行くんだったら乗せてってもらえませんか?」(本日:第40話)…言われた時の世良さん、内心では心臓バクバクだったかもしれませんね。(^m^;)
この先で、世良さんに‘鉄槌’をとまではいいませんが…他の方もコメントで触れておられるようにお灸をすえられる程度のペナルティーはあって良いかも?(加地谷さんも作中でちゃんと‘報い’を受けた訳ですから)
ところで余談ながら…「赤津」さんという苗字はこちら(茨城県北地域)に結構多い苗字なんですよ。昨日~今日と活躍した「塩軍団」の赤津くん(姐さん被りが妙に可愛らしかったです^^)、ひょっとして茨城県北部がルーツなのでは?と勝手に想像しながら見ていました。
(長文失礼しました)
すみません 間違いました
× 挙動不振
○ 挙動不審
世良さんの「ヤバイ‼︎ そんなん福ちゃん着いてきたら 俺 金儲け出来ひんやん 難義やなぁ どないしよ」
益々の挙動不審に目が泳いでる世良さんに笑えました 正直モンの二文字先につく(馬鹿)の要領の悪い人ちょっと猿智恵の働く要領のイイ人
これが世良さん流の 公平 不公平 の方程式か⁉︎
ただ こっちも金に困ってんねん すまんなぁ
という世良さんも一片の良心はあるように思うのは気のせいかしら
ハナちゃんの所に再々借金する福ちゃんですが 仏の顔も三度まで アンタええ加減にしときなはれ と
普通なら愛想つかされる所 親友という誼みで 本当のことを 福ちゃんにとって厳しいことを言ってくれるハナちゃん夫婦に感謝です
福ちゃんの 何が違ってたのかと省みるキッカケになりました
それにしても忠彦さんも心配ですが
萬平さんの取り巻く環境も同じ状況ではないかしら
と重ね合わす福ちゃんの表情が とっても辛そうでした いつもポジティブな福ちゃん このモチベーションを維持するのも先々一筋縄ではいかないようですね