本放送:2022年2月16日(水)
再放送:2025年3月7日(金)
第16週「1983」

あらすじ

伴虚無蔵と名乗る謎の男が回転焼き屋に姿をあらわし、翌朝9時、映画村に来るようにひなたにに告げました。そして迎えたあくる日の朝、ひなたは、虚無蔵が待つ映画村に駆けつけました。

ひなたを待っていたい虚無蔵が口にした言葉は、ひなたにとって意外なものでした。映画村でアルバイトしないか、時代劇をひなたに救ってほしい。そんな虚無蔵の頼みを、ひなたは一度は断りました。

しかし、ひなたは無愛想な男と再会。五十嵐と名乗るその男から、コンテストでの振る舞いは時代劇への冒涜だと罵られたひなたは激怒。自分を信じてくれた虚無蔵の頼みを引き受ける決意を固めました。

その翌日から、虚無蔵の言われるままに、ひなたは映画村の休憩所に足を運ぶことになりました。そこで出会った映画村の職員・榊原は、虚無蔵に見込まれたひなたを、時代劇の撮影現場に案内するのでした。

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予習レビュー

松重豊さん演じる「条映の秘蔵っ子」伴虚無蔵のセリフのある場面が初めて登場します。

伴虚無蔵は、撮影していない普段の生活の中でも、時代劇言葉で話をするという変人の設定。

普段づかいの時代劇言葉が予告映像の中で一部紹介されていました。

「おひな、拙者はそなたに時代劇を救ってほしいのじゃ」
「おひな、明朝九時よりこの詰所に控えおれ」

伴虚無蔵がひなちゃんを呼ぶ時の呼び名は「おひな」(笑)

そして「そなたに時代劇を救ってほしい」というセリフにある通り、伴虚無蔵はひなちゃんを、斜陽の時代劇を救う救世主のように考えているようです。

さて、ひなた編がどこに向かってゆくのかはまだ謎のままです。

わかっているのは、ひなちゃんが50代になるまでが描かれるということのみ。

この先ずっと、ひなちゃんが時代劇に関わり続けるのかは定かではありません。

しかし、もし時代劇に関わり続けるのだとしたら、ひなちゃんにとって時代劇の師匠のような伴虚無蔵は、主要キャラとして物語の真ん中に入ってくることになるかもしれません。

また、伴虚無蔵の年齢からいっても、どこかのタイミングでひなちゃんと伴虚無蔵の死別が描かれることも考えられます。

重要度が急上昇した伴虚無蔵。

この先、おひなとどのように関わってゆくのでしょうか。

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感想

『妖怪七変化!隠れ里の決闘』

前回の最後、回転焼き屋にやってきた虚無蔵さんが、店内に貼られた『妖怪七変化!隠れ里の決闘』のポスターをまじまじと見つめるときの表情が気になっていました。

このときの表情の裏に何かが隠されていることが判明しました。

次週、『妖怪七変化!隠れ里の決闘』ネタが再びドラマの中に登場します。

条映が『妖怪七変化!隠れ里の決闘』のリメイクを決定し、同時に主人公の敵役をオーディションで決めることが発表。

しかし、女優のオーディションがないことに不満を持った女優のすみれさんが、ひなたちゃんをつかまえてうわさ話の相手をさせます。

すみれさんが語るうわさ話、それは虚無蔵さんに関するものでした。

虚無蔵さんとモモケンとの間に何かがあったらしい、それがすみれさんが語るうわさ話のうち、今のところわかっていること。

残念ながら、そのうわさ話の詳細はまだ明らかにされていません。

しかし、『妖怪七変化!隠れ里の決闘』は、虚無蔵さんにとってワケありの作品のようです。

虚無蔵さんの過去

『妖怪七変化!隠れ里の決闘』が公開された当時、竹村クリーニング店のご夫婦は、伴虚無蔵という俳優の存在をまったく知りませんでした。

にも関わらず、条映は虚無蔵さんを「条映の秘蔵っ子」として宣伝していました。

また、日本映画史上まれに見る駄作とまで酷評されながらも、最後の立ち回りの場面だけは大絶賛されていました。

最後の立ち回りの場面が大絶賛されたのは、虚無蔵さんの力によるところが大きい。

虚無蔵さんの働きがなければ、先代のモモケンの遺作は良いところが一つもない駄作が遺作になってしまったはずです。

かつてドラマの中で語られた『妖怪七変化!隠れ里の決闘』にまつわる一連のエピソードから見えてくるのは、こじれた人間関係と虚無蔵さんの微妙な立場。

虚無蔵さん、過去に何かがあるようです。

こじらせた過去を持つ中年男性キャラ

ひなたちゃんにとっての虚無蔵さんの存在は、『ちりとてちん』のヒロイン・B子ちゃんにとっての草若師匠のような存在になるものと思われます。

草若師匠もまたこじらせた過去を持っている人でした。

そして、もつれた過去が一つひとつ整理され、過去が清算された瞬間が描かれた回は朝ドラ史上ベストワンの神回です。

虚無蔵さんも、モモケンとの間の「因縁」が清算される場面が翌々週に準備されているようです。

こじらせた過去を持つ中年男性キャラの再生のストーリーはブログ主の大好物。

楽しみがまたひとつ増えました。

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