ブギウギ

愛助が舞台の鑑賞を断念 / ブギウギ 第83回

2024/1/30(火)第18週「あんたと一緒に生きるで」

あらすじ

妊娠しながらの出演となった公演『ジャズカルメン』の評判は上々。スズ子は看護師の東に支えられながら、連日の舞台を順調に続けました。一方、愛助の病状は回復せず、医師から東京へ行く許可を得られずにいました。

そんな中、愛助からスズ子のもとに手紙が届きました。その手紙は、風邪をこじらせてしまったので『ジャズカルメン』を見るのは断念することを知らせる内容でした。しかし愛助は病状が悪化していることは隠していました。

そして、愛助と会うことができないまま迎えた『ジャズカルメン』の千秋楽。その日、スズ子の楽屋に茨田りつ子が訪ねてきました。茨田りつ子はすでに子供を産んでいる事実を話しスズ子を驚かせました。

千秋楽の数日後。スズ子と山下が今後のことを打ち合わせする際、スズ子は山下に尋ねました。愛助のことを何か聞いてないかと。しかし山下も愛助の近況を知らされておらず、スズ子は不安を募らせるのでした。

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感想

愛助くんの病状がますます悪化

前回、愛助くんが咳き込む頻度が高くなっていることが気がかりですが、今回、愛助くんの病状は医師の口からはっきりと言葉にされました。

「咳もどんどんひどおなってます」

『ジャズカルメン』見たさに上京させてほしいと懇願する愛助くん。

しかし愛助くんがどれほど食い下がろうと医師は決して首をタテには降らない。

このことだけでも愛助くんの状態がどれほどなのかがわかります。

それに加えて愛助くんの病状の悪化を暗示する小道具がもう一つ登場。

スズ子ちゃんが山下さんに言いました。

今までは愛助くんは封書で手紙をくれていた。

しかし直近はハガキだった。

手紙を書けないほどの状態なのかと。

このスズ子ちゃんのセリフで思い出したのが今週の予告映像の中のワンカットです。

愛助くんが必死の形相で手紙を書くカットが予告映像の中に挿入されていました。

手紙を書くのに必死の形相になるほど病状が悪化していることが予想されるその映像。

その映像のフラグが今回のスズ子ちゃんの疑念なのかもしれません。

茨田りつ子に子供がいた件

茨田りつ子が子供を産んでいた事実が本人の口から語られました。

その子の父親が誰なのかは明かされませんでしたが。

一方、リアルではどうだったのか・・・

淡谷のり子さんは昭和6年(1931年)にジャズピアニストの和田肇氏と結婚。

和田肇氏は淡谷のり子さんのバックバンドのメンバーの一人でした。

和田肇氏との結婚について淡谷のり子さんは次のように語っています。

「結婚を決める際、『恋人と歌の先生の二つを手に入れたい』という妙な打算があったのね。全ては歌のためだった」

しかし4年後の昭和10年(1935年)に淡谷のり子さんは和田肇氏と離婚。

離婚から3年後の昭和13年(1938年)、淡谷のり子さんは一人娘・重村奈々子さんを出産。

ドラマの中で語られた茨田りつ子の子供というのは重村奈々子さんのことを指すのでしょう。

なお、重村奈々子さんは和田肇氏との間にできた子供ではありません。

淡谷のり子さんは娘の父親の名前を公表しませんでした。

しかし、淡谷のり子さんは娘の父親について、瀬戸内寂聴さんとの対談の中で少しだけ触れています。

以下、淡谷のり子さんの言葉の抜粋です。

「あたしも娘が一人あるのよ。その子の父親だけは、本気で好きになったけれど、中国で死んでしまった。娘が出来たことも知らずにね。その子を母が育ててくれたんです。」
引用:『日本経済新聞:SUNDAY NIKKEI』

上に引用した言葉のうち

「娘が一人ある」
「その子を母が育ててくれた」

は今回のドラマの中で語られました。

一方、スズ子ちゃんの質問に対して答えなかった子供の父親については

「本気で好きになった」
「中国で死んでしまった」

とのこと。

ドラマの中では茨田りつ子が「いい加減な男」と言っていましたが、このセリフは脚色か、あるいは照れ隠しを表現したものなのでしょう。

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予習レビューと史実のリアルエピソード

笠置シヅ子さんが妊娠中の身でありながら『ジャズカルメン』に挑むことについて、吉本頴右さんは心配でした。

吉本頴右さんの姉上は妊娠中に事故に遭っていました。

そして妊娠中の事故で負った傷がいつまでも癒えなかったこともあり、妊娠中の笠置シヅ子さんが『ジャズカルメン』に挑むことを心配していたのです。

一方の笠置シヅ子さんには『ジャズカルメン』の出演をキャンセルするのが困難な事情がありました。

『ジャズカルメン』は羽鳥良一氏が新しい試みに挑む意欲作でした。

『ジャズカルメン』はまた、興業主の東宝にとっても極めて重要な舞台として力を入れているものだったのです。

笠置シヅ子さんが『ジャズカルメン』の出演をキャンセルしにくい状況にあることを知った吉本頴右さん。

それならばと身重の笠置シヅ子さんを櫻井医師に託しました。

笠置シヅ子さんは櫻井医師に相談。

相談を受けた櫻井医師は笠置シヅ子さんに言いました。

『ジャズカルメン』の企画はすでに発表され、ファンがその公演を待ち望んでいる状況でキャンセルするわけにはいかないだろうと。

そこで櫻井医師が笠置シヅ子さんに寄り添いながら『ジャズカルメン』の稽古が始まりました。

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POSTED COMMENT

  1. 還暦のたつお より:

    羽鳥さん無茶言う。東さん頼りになる。あの病状では東京行きは無理。これからスズ子さんにとって生涯最悪の事態が。「出た!」りつ子さん相変わらず毒舌。えっ。りつ子さん子供いたの。「唯一後ろめたい事。」さもありなん。羽鳥さんまた余計な事を。千秋楽、堂々の座長公演。不安が。

  2. 丹善人 より:

    茨田りつ子衝撃の告白。覚悟を決めた瞬間か。
    預けたくても預ける場所がない。だったら自分が責任を持って
    両方を受け入れるしかない。

  3. 名乗る程の者ではないでおま より:

    ゴシップ記者役のみのすけさん
    かって有頂天や筋肉少女帯でドラム叩いていたんだよね
    個人的に有頂天はあまり存じませんが筋少は昔よく聴いたなあ、「日本印度化計画」「労働者M」「GO GO 蟲娘」「踊るダメ人間」とか大槻ケンヂさんが書く詞がぶっ飛んでいて好きだった、ただワイの周囲に共感してくれる人はいなかったけどね

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