2024/1/29(月)第18週「あんたと一緒に生きるで」
あらすじ
昭和22年(1947年)元旦。愛助が療養のために大阪に戻って一ヶ月、スズ子は一人だけで静かな正月を迎えました。そのころ、スズ子と愛助は手紙のやり取りを通じてお互いを励まし合っていました。
スズ子は妊娠しているものの、看護師の東に付き添われながら『ジャズカルメン』の稽古を開始。そんな中、三流ゴシップ雑誌の記者に撮られた妊娠中の写真が雑誌に掲載されてしまいました。
一方の愛助は、療養所にやって来たトミに自分の思いを話していました。生まれてくる子供の父親になりたい、スズ子との結婚を認めてほしいと。しかしトミは、愛助の願いを決して認めようとはしませんでした。
そんな中、スズ子は『ジャズカルメン』の公演初日を目前に控えていました。愛助は公演を見るために上京すること、トミを説得することを手紙で約束。そして迎えた公演初日、満席となった会場でスズ子は歌と踊りを披露しました。
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感想
離ればなれになったスズ子ちゃんと愛助くんのギャップが少しづつ広がるのが描かれる回でした。
愛助くんの回復を信じているスズ子ちゃん
愛助くんから届く手紙をスズ子ちゃんは信じているようです。
必ずトミさんを説得してみせること。
そして『ジャズカルメン』を見るために上京すること。
などなど。
一人で正月を迎えるなど寂しそうではありますが、スズ子ちゃんは愛助くんの回復を信じて疑わない様子。
実際、戦時下の食糧の不足するような時代でも病気から回復した愛助くんです。
またそれ以前にも愛助くんは罹患しそこから回復したことをスズ子ちゃんは聞いています。
だから、今回もまたゆっくり療養すれば体調は回復するはずだとスズ子ちゃんは信じているのでしょう。
正月を迎えたときも、稽古が始まってからも。
スズ子ちゃんの表情は意外に明るい。
稽古中、羽鳥先生を満足させるほどの歌と踊りをスズ子ちゃんは披露することができました。
パフォーマンスに影響は出ていない様子です。
もちろん愛助くんのことは心配しているのでしょうが、順調に回復に向かっていると信じているのでしょう。
また、愛助くんの性格から考えても、回復に向かっていると手紙に書き続けているものと思われます。
愛助くんからの手紙もスズ子ちゃんに安心感を与えているのでしょう。
しかし安心しきったスズ子ちゃんの表情を見るのがつらい。
スズ子ちゃんが愛助くんの回復を信じて疑わないのに対して、愛助くんの病状は悪くなっているようにしか見えないからです。
愛助くんの病状
今回の冒頭、療養所にいる愛助くんは苦しそうに咳をしました。
レコードを聴いている場面でも再び苦しそうに咳をしました。
前週、愛助くんが再び喀血するまで、再発のフラグのような咳き込む場面がいくつかありましたが、今回ほど苦しそうではありませんでした。
喀血前の咳き込む姿と今回の咳き込む姿を比べると、病状が悪化しているのは明らか。
今回の最後、愛助くんが『ジャズカルメン』のチラシを眺めている場面がありました。
スズ子ちゃんへの手紙では『ジャズカルメン』を見るために上京するつもりだと書いた愛助くん。
手紙で上京を約束しながらもその約束を果たせそうもないことが心配なのかな?
スズ子ちゃんが愛助くんの回復を信じ切っているのに対して、とても回復するようには見えない愛助くんの姿。
このギャップがあまりにも切ない回でした。
トミさん
スズ子ちゃんと愛助くんのもう一つの課題はトミさんへの説得です。
歌手をやめることを条件にスズ子ちゃんと愛助くんの結婚を一度は受け入れたトミさん。
しかし前週、スズ子ちゃんの妊娠によって、条件付きの結婚の話は撤回するとトミさんは明言しました。
今回、愛助くんが説得を試みるもののトミさんは聞く耳を持たず。
トミさんの件も、愛助くんは必ず説得してみせるとスズ子ちゃんに約束。
だからスズ子ちゃんはこちらも安心しているのでしょう。
少しネタバレになりますが、トミさんの決意はくつがえりません。
しかし、今週の後半、あるいは来週の前半にトミさんの心境の変化が描かれるものと思われます。
今週から来週にかけてのトミさんの変化の描写、要チェックです。
予習レビューと史実のリアルエピソード
吉本頴右さんが病気のために帰阪し、二人が離ればなれになる中で笠置シヅ子さんが妊娠していることが判明。
吉本頴右さんが親族をどのように説得し子供を認知するかを真剣に考えていました。
その一方で、笠置シヅ子さんの周囲では、笠置シヅ子さんは子供を産まない方がいいと助言する者もあったようです。
子供を産まない方がいい、すなわち堕胎をすすめてくる人もいたのだとか。
子供の存在が歌手活動の支障になること、吉本家が子供を認知してくれるはずがないというのが堕胎をすすめてきた理由です。
しかし、笠置シヅ子さんはその助言を受け入れることはできませんでした。
また、その助言は吉本頴右さんが模索しているゴールとは正反対のものでした。
吉本頴右さんは子供の誕生を待ち望み、その一方で子供を産むべきではないという声もあがってくる。
しかも笠置シヅ子さんは東京におり、吉本頴右さんは大阪です。
現代のように通信手段が発達していない当時、二人が話し合う手段もありません。
史実ではそんな状況下で『ジャズカルメン』の稽古が始まりました。
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元旦。山下さんと二人きりのおせち。文春?「こちらはもみ消しのプロ。」それはそれで問題が。矢崎さん役の三浦さん、NHKBSのドラマで山口百恵さんの育ての親、酒井プロデューサー役で出ておられました。親子の対話は平行線。ただ残された時間はあまりない。「腹ボテって何回も言うな」趣里、前にも増して唄巧くなってる。
アムロちゃんは妊娠5ヶ月でレコ大と紅白歌合戦のトリのステージに立っていたんだよなあ、ふと思い出した