ブギウギ

東京に戻ってこない愛助 / ブギウギ 第84回

2024/1/31(水)第18週「あんたと一緒に生きるで」

あらすじ

昭和22年(1947年)5月、スズ子の『ジャズカルメン』の舞台が幕を閉じてから3ヶ月。大阪で療養中の愛助は病状が回復せず東京に戻ることができずにいました。愛助を心配するスズ子は大阪に行きたいと医師に相談しました。

しかし医師は、出産予定日まであと10日というタイミングで長旅を許可するわけにはいかないとスズ子に告げました。一方、愛助からは病状が回復に向かっていると記されたハガキだけが送られて続けていました。

そのころ、愛助の病状はますます悪化していました。愛助を心配する矢崎は、愛助とスズ子を会わせれば愛助は快方に向かうのではないかとトミに進言。しかし愛助は衰弱した姿をスズ子に見せることを拒みました。

そんな中、村山興業に足を運んだスズ子は、山下と坂口に本当のことを言ってほしいと問い詰めました。問い詰められた山下は愛助の病状が良くないことをついに白状。スズ子はますます不安を募らせるのでした。

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感想

愛助くんの容態がますます悪化。

あの矢崎さんが、愛助くんとスズ子ちゃんを会わせてあげたらどうだとトミさんに進言するほどの状態に。

愛助くんの病状がこれほどまでに悪化したのを機に、病気が再発してから今回までの愛助くんの状態を振り返ってみました。

前週の愛助くん

愛助くんの病気が再発するフラグが立ったのが前週の月曜日でした。

愛助くんが咳き込むことが多くなったことが増えてきたのがこの回です。

しかし、これほどの大事になるとはそのときの愛助くんもスズ子ちゃんも想像すらしていませんでした。

そして前週の火曜日。

愛助くんが喀血し、病気が再発したことが明らかになりました。

トミさんを説得できるのは村山興業をやめる覚悟を固めている愛助くんしかいないのではないか。

そんな山下さんの提案に愛助くんが乗った数分後のことでした。

前週の水曜日、愛助くんが入院したことを知らされたトミさんが大慌てで上京。

トミさんは愛助くんに大阪に戻って療養するよう告げるものの、愛助くんはそれを拒否。

しかし、スズ子ちゃんに諭されて愛助くんは帰阪を受け入れました。

そして大阪に戻る前に一緒に箱根へ旅行しようと愛助くんはスズ子ちゃんに提案。

前週の木曜日、愛助くんの病状が落ち着いてきたのを見計らって、スズ子ちゃんと愛助くんは箱根の足ノ湖畔へ。

箱根で思い出をつくり愛助くんは大阪へ、スズ子ちゃんは東京へ。

スズ子ちゃんの妊娠が発覚したのは、スズ子ちゃんが箱根から東京に戻ってすぐのタイミングでした。

スズ子ちゃんの妊娠が発覚するまで、トミさんはスズ子ちゃんと愛助くんの結婚を条件付きで認めようとしていました。

愛助くんの病気が治り、スズ子ちゃんが歌手をやめれば、トミさんは二人の結婚を快く受け入れたかと思います。

しかしスズ子ちゃんの妊娠の事実を知ったトミさんは、条件付きの結婚という話をなかったことに。

そして前週の金曜日。

そんなトラブルも発生しましたが、この時の愛助くんはまだ比較的元気でした。

愛助くんはスズ子ちゃんと結婚を認めてもらおうとトミさんを説得する意欲にあふれていました。

前週はここまで。

前週は病気が再発してしまうものの、誰もが愛助くんの回復を信じて疑わない。

愛助くん自身も、自分が回復することを信じていました。

今週の愛助くん

今週の月曜日は、愛助くんが療養のために大阪に戻ってから1ヶ月が経ったころのこと。

この回でも愛助くんは、今回よりは元気でした。

しかし前週以上に苦しそうに咳き込む場面が2〜3あり、病状が悪化し続けていることが暗示されました。

そんな中でも、頑固なトミさんを説得するだけの体力は残されていました。

そして今週の火曜日、すなわち前回です。

医師が口にしたセリフによって愛助くんの病状が説明されました。

「咳もどんどんひどおなってます」

愛助くんは『ジャズカルメン』を見るために上京させてほしいと医師に懇願。

しかし医師は愛助くんの願いを一蹴しました。

愛助くんの病状が悪くなる一方であることが明らかにされながらも、愛助くんは病状は回復に向かっているとスズ子ちゃんに手紙で知らせていました。

スズ子ちゃんも愛助くんの手紙を信じていました。

そして今回です。

『ジャズカルメン』を見るために上京すると愛助くんは手紙に書いていましたが、ついに愛助くんの上京は実現しませんでした。

それどころか『ジャズカルメン』が終わって三ヶ月経っても、愛助くんが上京する見通しが立たない。

前回から今回にかけて愛助くんの容態は一気に悪化したようです。

以上、愛助くんの病気の再発から今回までの流れを振り返ってみましたが、愛助くんの病状が進行する一方で、何も知らないスズ子ちゃんのギャップ。

そのギャップが日に日に大きくなり続ける一週間でした。

今回、スズ子ちゃんはようやく愛助くんからの手紙に記されていることと、目の前の事実のギャップに気がつきました。

次回あたり、そのギャップが完全になくなってしまうようです。

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予習レビューと史実のリアルエピソード

昭和22年(1947年)1月29日、日劇での『ジャズカルメン』が開幕。

公演期間は二週間。

その公演の間、笠置シヅ子さんの安全を吉本頴右さんから任された櫻井医師は、舞台の袖に張り付きながら笠置シヅ子さんを見守りました。

その公演の中では笠置シヅ子さんが狭く急な階段を降りる場面もあったのだとか。

その場面を迎えるたびに笠置シヅ子さんが階段から足を踏み外しはしないかと、櫻井医師はハラハラしながら舞台を見守りました。

なので二週間の公演を終えたときは、舞台の上にいた笠置シヅ子さんだけでなく、舞台の袖にいた櫻井医師も消耗しきっていました。

二週間の公演を終えた直後、櫻井医師は笠置シヅ子さんにこう言ったそうです。

よく転んでくれなかった。

転んだ拍子に流産でもされたら、僕はエイスケさんから医者の看板を外されるところだった。

引用:笠置シヅ子著『歌う自画像』

こうして無事に二週間の公演をやり遂げた笠置シヅ子さんは出産の準備に入りました。

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POSTED COMMENT

  1. 還暦のたつお より:

    流石にこの時期、大阪行きは無理。矢崎さんの助言も母子の健康を考慮して断る愛助さん。スズ子さんの剣幕につい本当の事を、ショックを受けて卒倒。「またガキの世話か。」君もガキだよカツオ君。羽鳥さん育児分担するタイプには見えないからなあ。麻里さんまたまた良いアドヴァイス。愛助さん相変わらず吐血,苦しい咳。

  2. 丹善人 より:

    今週は趣里の独壇場。役者の真価が問われる一週間。魅せてくれます。
    歌い踊っている場面もいいけれど、おとなしくしていなければいけない
    場面に惹かれる。
    先生の奥さんとの関係。実際にもこんな関係だったのだろうな。

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