本放送:2011年10月27日(木)
再放送:2014年4月30日(木)
再々放送:2024年10月17日(木)
第4週「誇り」
花言葉の花「アマリリス」
あらすじ
心斎橋の喫茶店で糸子に洋裁を教えてほしいと根岸に懇願する善作。家財一式を売り払ってでも先生の教えを娘に受けさせたいと土下座までする善作は、糸子が10歳の時から洋服をつくりたいという夢を変わらず持ち続けていることを熱弁。
話しを聞いた根岸は、東京に戻るまでの一週間だけ小原家に泊まって糸子にミシンを教え、そのお礼として善作から謡を教えてもらうことにしました。善作は、心斎橋まで案内してくれた木之元と祝杯をあげ、上機嫌で夜遅く帰宅します。
翌朝、勘助が工場をクビになったと聞いた糸子は勘助を励ましに訪ねたものの、すでに働き口を見つけていました。帰宅すると善作の謡の弟子に挨拶しろと言われる糸子は、その時はじめて、根岸に洋裁を教えてもらうことを聞かされ欣喜雀躍。
数日後、楽しみにしていた根岸が小原家に来る日がやって来ました。洋服で岸和田の商店街を颯爽とやって来る根岸を迎える糸子と妹たち。千代は八重子から洋食を教わり根岸を迎える準備。そんな中、祖母だけがへそを曲げていました。
感想
前回の桝谷パッチ店の大将の糸子を絶賛する言葉を善作お父ちゃんはここまで真剣に心から受け止めていたのかと感嘆しました。糸子が成長してこの方、ながらく残念なお父ちゃんを続けてきましたが、今回で一転、後光が差して見えました。
行き当たりばったりの性格の娘だが洋服をつくりたいという夢は10歳の時から変わらないと、糸子が心に秘めた希望を10歳の時から実はずっと認識していたわけですね。もちろんネガティブな認識だったんでしょうが、無関心よりずっとマシ。
パッチ屋で3年間修行を積んできたことも、糸子本人の前ではひとことも褒めたためしのない善作お父ちゃんですが「パッチ屋できっちりやってきた」と、実は心の中で評価していたのにはぐっときました。
呉服屋に先はない、これからは洋服の時代になるという時流に降参すると率直に語る善作お父ちゃん、あれだけ呉服にこだわり続けてきたのだから、降参を認めるのは断腸の思いだったはず。そして大変な勇気も必要だっと思います。
降参した上で人生の転換を決意。「あいつの夢を応援することにした」この一言で善作お父ちゃん、僕の中では一気に男を上げました。そして娘の夢を応援する覚悟のほどを現す言葉に鳥肌が立ちました。「親として、家財一式売り払ってでも先生の教えを娘に受けさせたい」
前回の桝谷大将と善作お父ちゃんとの会話に続き、今回の善作お父ちゃんの覚悟。いいもの見せてもらいました。
話し変わって、勘助くん。何の因果か子供の頃に団子を万引きしたお菓子屋に入店。店のおっちゃんに詫びたら涙を流して喜んだとか。しかも、勘助くんも工場をクビになって良かった、菓子屋が性に合っていると心から菓子屋の商売を楽しんでいる様子。
これまで辛かっただろうけど、自分の好きなこと、自分に合っていることが見つかって幸せ一杯の人の明るい顔を見るのは気持ちの良いものです。勘助くんもこれでやっと自分の人生を歩んでいけるかも。勘助が幸せになれますように。