織田島製作所との出会い / まんぷく 第81話

2019年1月8日(火)第15週「後悔してるんですか?」

あらすじ

福子が、親友の敏子から相談を受けた町工場は、小さいながらも誰もつくったことがない機械の製造を親子で目指している工場でした。その工場の話を福子から聞かされた萬平は、真一をともない、ただちにその工場に足を運びました。

萬平と真一が足を運んだ工場の名は「織田島製作所」。万能調理器を開発するために試行錯誤を繰り返す織田島親子の姿を見て、萬平は、織田島製作所への融資を即決。萬平が決めた融資の額は、真一を驚かすほどの額でした。

帰宅後、萬平は、敏子から紹介された織田島一家が、家族三人で家業を支える働く様子を福子に報告しました。そして、自分たちも塩づくり、ダネイホンの開発も励んでいた日々を懐かしく語りはじめました。

萬平は続けました。池田信用組合の理事長になって8年が経った。自分は、この先も、この仕事を続けていいのだろうかと。自分の進んできた道に迷いを見せ、寂しそうな表情を浮かべる萬平のことを、福子は案ずるのでした。

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予習レビュー

池田信用組合の理事長に就任して8年。一つの仕事に長期間にわたって就くことができ、一家の生活も、その間ずっと安定。

萬平さんの人生はじまって以来の安寧の日々ではなかったかと思います。

でも、萬平さんには何かが足りなかったはず。そして、足りなかった何かを、今回の萬平さんは思い出してしまったようです。

足りなかった何かとは、「世の中の人の役に立つものをつくりだす」仕事です。萬平さんが一番やりたいはずの仕事です。

金融の仕事も人の役には立ちますが、ものづくりの仕事はそこにはありません。

そんな、ものづくりへの情熱のスイッチが入ってしまったようです。敏子ちゃんに紹介された「織田島製作所」の現場によって。

池田信用組合の理事長として、安定した生活が続いていた萬平さんの心が、ざわつきはじめました。

いよいよ『まんぷく』後編の物語の本格的なはじまりです。

感想

忠彦さんの「描きたい絵がわからない」という言葉。源ちゃんが黒豆を糸でつないでつくったムカデのおもちゃ。

忠彦さんの言葉と源ちゃんのおもちゃが、萬平さんの中年の迷いをみごとに表現する回となりました。

「描きたい絵がわからない」

今、萬平さんは47歳。萬平さんより少しだけ年上と思われる忠彦さんの年齢は、おそらく五十代前半といったところでしょうか。

子供たちは大学に通い、克子さんも楽な暮らしをできていることを忠彦さんに感謝していました。

また、前回。鈴さんは、忠彦さんは間違いなく売れっ子になると信じていたと豪語していました(笑)

忠彦さん。五十代前半となり、画壇の頂点に立てたかどうかは定かではありませんが、自分の中では頂点かそれに近いところにたどり着いたと感じているのでしょうか。

しかし、目標を見失ってしまったようです。

「描きたい絵がわからない」

道に迷いはじめた忠彦さんが心配ですが、その一方で、中年の迷いの描写は大好物です。迷える忠彦さんが、どこに漂着するのかが楽しみになってきました。

ちなみに、次週の忠彦さんですが、描きたい絵がようやくわかるようです。しかし、忠彦さんの描きたい絵が、今度は克子さんを悩ませるようになってきます。

次週の、克子さんと忠彦さんの騒動。待ち遠しくてなりません。

黒豆を糸でつないでつくったムカデのおもちゃ

源ちゃんがつくったおもちゃ、そのものよりも、そのおもちゃの出来栄えに感心する福ちゃんと萬平さんの反応に、萬平さんの中年の迷いのフラグを見たような気がします。

もともとの素材からは思いも寄らないものをつくり出す。これは一種の発明です。発明といえば萬平さんの本当の姿です。

源ちゃんに、萬平さんの血がしっかり流れていることがわかる描写でした。

才能が見え隠れしはじめた源ちゃん。やがて自分の才能をはっきりと自覚するときが来るのかもしれません。

否。すでに自覚しはじめているかもしれません。

少なくとも萬平さんは、源ちゃんの才能を発見したはずです。自分に通じる才能が息子にもあることがわかり、萬平さんはどれほど嬉しかったことか。

でも、萬平さんは源ちゃんの才能に気がついても、源ちゃんは萬平さんに発明の才能があることなど知りません。

「泉大津で塩をつくり、ダネイホンをつくった僕を知らない」

と、つぶやいた萬平さんの寂しそうな表情が忘れられません。

萬平さんの中年の迷い

忠彦さんの中年の迷いによって、萬平さんの迷いの日が近いことが暗示され、源ちゃんの才能によって、萬平さんの迷いの原因も遠回しに表現されました。

そして、織田島一家の働きぶりが、かつてものづくりに情熱を注いた萬平さんのハートに火をつけました。

今回の最後の最後に萬平さんは迷いを口にしはじめましたが、いよいよ次回あたりから、迷いから逃れるための暴走がはじまるのでしょうか。

コメントへの返信 by 朝蔵

鈴さんは新しい着物を着ていましたが、買ってもらったんでしょうね。(うみがめさん)
新調された鈴さんの着物、まったく気がつきませんでした。

終戦直後、着物を泣く泣く手放した鈴さんのエピソードが、こんなところでしっかり回収されて、作者の優しさを感じずにはいられません。

「べっぴんさん」の時計屋さんの娘さんですよね?(ちーぼーさん)
子供を背負っていた奥さん。『べっぴんさん』の時計屋さんのお嬢さんだと思います。『べっぴんさん』では、ご主人が戦死する切ない役まわりでしたね。

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コメント

  1. ひるたま より:

    ちーぼーさんのコメントを拝読して。
    「織田島製作所のお嫁さん」を演じられているのは正に、『べっぴんさん』で時計屋の娘さんにして「キアリス」の縫子さんの1人であった「時子さん」=畦田(うねだ)ひとみさんですね。前々作の『わろてんか』では、安来節乙女組の1人「なつ」さん役で出演されていました。
    朝ドラBK制作分には「BK御用達」=いわゆる‘常連’の俳優さんが少なからずいらっしゃるようですが…畦田さんも、そのお一人になられるのかしら?(現在再放送中の『あさが来た』にも出演されていたとの事ですが…こちらは未だ確認出来ていません…f^^;)
    その畦田さん、かつては京阪電鉄のイメージキャラクター「おけいはん」(5代目)を務めていらしたとか。(^^)

  2. mouyan より:

    織田島と小田島が混在していますね。ちょっと気になります。

  3. ちーぼー より:

    小田島製作所のお嫁さん、「べっぴんさん」の時計屋さんの娘さんですよね?違うかな。「韋駄天」では塩軍団のメガネの青年が出てきてびっくり、これからも出演されるのでしょうか。NHKのドラマでは、同じ人が色んなドラマの色んな役で出てきて、楽しみなようなちょっと食傷気味なような…。
    朝蔵様、本年もブログを楽しみにしています。よろしくお願い致します。