カムカムエヴリバディ

五十嵐が殺陣を披露する / カムカムエヴリバディ 第83回

2022年2月28日(月)第18週「1984−1992」

あらすじ

ついに迎えたオーディション当日。この日まで稽古に励んできた五十嵐は、虚無蔵と組んで殺陣を披露。ひなたとサンタが見守る中、五十嵐と虚無蔵の殺陣が終わると、審査員席に座っていたモモケンが意外な行動に出ました。

モモケンは虚無蔵との手合わせを希望。モモケンが黍之丞を、虚無蔵が左近を演じる殺陣が始まりました。一方、モモケンと虚無蔵の殺陣を見守るサンタは、映画館でモモケンと出会った日のことを思い出していました。

20年前、映画『妖怪七変化!隠れ里の決闘』を鑑賞したサンタは、劇場内で号泣する男と出会いました。それは団五郎と名乗っていた頃のモモケンでした。モモケンは父への複雑な胸中を打ち明け、サンタは父親の気持ちをモモケンに語って聞かせました。

モモケンと虚無蔵の殺陣が終わり、モモケンは虚無蔵に告げました。父の見た景色を見ることができた。父は虚無蔵を桃山団五郎以上の役者だと評価していたと。そしてオーディションは終了。ひとり、会場に残ったモモケンは、ひなたに声をかけるのでした。

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予習レビュー

前週から始まった、これまでの伏線の回収ストーリー。

回収されたエピソードは二つ。

安子ちゃんとるいちゃんの、あれほど仲の良かった親子が生き別れになってしまう事態を招いてしまった算太くんの再登場。

そして、

トランペッターのコンテストに勝つ自信を失ったジョーの心を奮い立たせた時代劇映画『妖怪七変化!隠れ里の決闘』のまさかのリメイク、です。

とりわけ気にかかるのは、なんと言っても算太くんの再登場。

安子編では、算太くんが登場するたびにとんでもないトラブルばかりを巻き起こしていたからです。

しかしその一方で、算太くんはネガティブな役割話ばかりではなくポジティブな役割を果たしていたことも事実。

金太さんが亡くなる間際、それまで失意に沈んでいた金太さんの心を救ったのは算太くんの幻でした。

また、ただただ怖い存在でしかなかった美都里さんが、聖母のような姿を見せてくれたきっかけを作ったのも算太くんの存在があったからです。

そんな、まさかの姿を見せてくれた美都里さんは、息子を誇りに思う心優しい母としてこの世を去りました。

願わくば算太あらためサンタくんが、ポジティブな役割を果たしながら、過去の伏線の回収を進めてくれますように。

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感想

モモケンの心の闇の回収

モモケンの父親への複雑な感情が癒やされる瞬間を見守ったのはまさかのサンタのおじちゃんでした。

しかし、サンタのおじちゃんも若い頃は父親に対して複雑な感情を持っていたはず。

そして、その複雑な感情を乗り越えた経験も持っています。

モモケンが父親に対して抱き続けていた複雑な感情を見守る立場の者は、サンタのおじちゃん以上の適役はいません。

モモケンの心の闇の回収、この手があったかと思わず膝と打ちました。

サンタのおじちゃんの役割

サンタのおじちゃんがひと組の父と息子の間の心の溝を埋めたことで、期待されるのは、まだ埋まっていないひと組の母と娘の間の心の溝を埋めてくれるかどうかということ、です。

さて、今週の予告映像の最後はサンタのおじちゃんの姿でした。

サンタのおじちゃんがどうやら回転焼き屋を訪問するらしい。

そして、回転焼き屋の前で「るい」とつぶやく場面が予告映像の中に挿入されていました。

親と子の確執と、その解消をサンタのおじちゃんは経験し、それがどれほど辛いものなのかを身にしみて理解しています。

だからモモケンの気持ちを理解することもできました。

一方でサンタのおじちゃんは、安子ちゃんとるいちゃんが生き別れになってしまった事実を知らないはず。

しかも、母と娘の生き別れのきっかけを作ったのが自分だなどとは夢に思っていないでしょう。

もし、サンタのおじちゃんが、安子ちゃんとるいちゃんの悲劇を知ったなら、サンタのおじちゃんは二人の関係の修復に間違いなく動き始めるでしょう。

サンタのおじちゃんの今後の動きに目が離せません。

安子ちゃんとるいちゃんは再会?

本作『カムカムエヴリバディ』は先週の土曜日にクランクアップしたのだとか。

通常、クランクアップ時には、最終回かそれに近い場面を撮影したセットを背景に、クランクアップが報道されます。

しかし、本作のクランクアップ報道にはそれが一切なし。

最終週がどのような展開になるのか、まったく見えないままです。

そんな中で気になる報道がありました。

上白石萌音さんのマネージャーがある画像をtwitterに投稿。

その投稿に写っていたのは上白石萌音さん。

そして、上白石萌音がいた場所は京都のセット。

安子ちゃんとるいちゃんは再会できるのかもしれません。

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POSTED COMMENT

  1. 重信六三郎 より:

     今更ながらですが…、

     ひなた編が始まった時に、ひなたちゃん誕生の次の回で一気に10年後にスキップした事で描かれなかった1971年は、ルイ・アームストロングが亡くなった年です…。

     若い頃はサッチモちゃんと呼ばれていたるいさんと、ルイ・アームストロングを敬愛していたジョーさんは、この訃報に接して絶対思う所あった筈…。

     特にジョーさん、この時に悲しみのあまり、ルイ・アームストロングの事を忘れる為に時代劇に嵌まったとか…。

     ひなた編になって物語の中心がジャズから時代劇に移った事で、三代のヒロイン夫妻と縁の深い“On The Sunnyside Of The Street”が忘れられている感があるので…、

     今更ながら、ふと思いました…。

  2. 名乗る程の者ではございません より:

    バンキョムさんが福本清三さんモデルで史実にある程度忠実ならば1992年は「探偵ナイトスクープ」からの「徹子の部屋」出演でブレイクが始まり、その後「ラストサムライ」でハリウッド映画出演に繋がります
    以前にコメントしましたが、バンキョムさんのハリウッド映画出演が決まり、マネージャーとしてひなたちゃんが米国同行することになり、えらいこっちゃ少しは英語に慣れんととラジオ英会話再開するという流れになるのでは?

    知らんけど

  3. レモンパイ より:

    2025年までをカバーするドラマなら、当然、現在もまだ私たちが苦しんでいるコロナ禍も描かれるはず。
    それは稔の言葉とは違う意味で「人々が自由に行き来できる」ようになることが強く望まれる時代。

    そして、ブログ主さんが仰るように大阪万博ネタも出てくるのなら、「カムカム~」というタイトルは、英語講座のタイトルだけでなく、言葉そのままの意味も持っているのかなと思います。

    カムカムエブリバディ
    ようこそ皆さん、大阪万博へ!

    あと、安子とロバートの子がいるとしたら、それは男の子で、名前は「ルイ」じゃないかと、密かに思っています。

    ビリーじゃ、ビリー・ジョエルかビリー・バンバンしか思いつかない…。

  4. 丹善人 より:

    るい編に成って以来、初めてるいが出ない日を迎えた。

    しかし2月の終わりだというのに、相変わらず。そろそろタイトル名変えて下さい。
    どこが「カムカムエブリバディ」ですか。12月末にるいになってから、
    英語講座が出てきたのがたった2日。るいに至っては、レコードで英語を聞いたのを
    思い出したくらい。この先ひなたが英語講座にはまるとも思えないし。

    虚無蔵さんは初代の型を見せ、二代目は自分の型を見せる。自分でなければできない
    キビノジョーを作りたかったという。親子の確執と言うよりも、親の過大すぎる期待ですか。
    算太でなければわからないことなのでしょうね。

  5. 秋桜おばさん より:

    虚無様~、良かったですね。20年かかったけど、初代桃剣さんが役者として認めて起用してくれたとわかって。
    二代目桃剣も、父親の相手方と打ち合って同じ景色が見えてわだかまりがなくなったんですね。

    虚無様がひなたちゃんを、時代劇を救う為にとアルバイトで雇った意味…。どなたか鈍感な私にお教え頂けませんか?

  6. オペラ座の怪人 より:

    何でって、
    私はスターですよ。
    大部屋に軽々しく声はかけません。
    って、笑顔で言っていて、
    ももけん、最高!

    ヽ( ̄▽ ̄)ノ ヽ( ̄▽ ̄)ノ ヽ( ̄▽ ̄)ノ

    しかし、きになりますなあ。
    ひなたと話がしたいって。

    ( ̄▽ ̄;)  ( ̄~ ̄;)  ( ̄□ ̄;)!!

    (-A-) (-A-) (-A-) ← ざっくぅ

    おしまい

  7. 還暦のたつお より:

    「時代劇は一流の斬られ役がおっての主役じゃ。」ますます福本清三さん。20年越しの因縁の対決。算太、団子郎との意外な出会い。「親父ちゅうのは一筋縄ではいかぬもんや。」説得力ある。最後の対決で両者過去からふっ切れたのかな。「私は私の左近を探しに来たのです。あなたに頼っていえは父を超えられない。」「伴虚無蔵は団子郎よりもずっと良い役者だと父は言っていました。」「私はスターですよ、大部屋なんかに気やすく声はかけられない。」スターとしての矜持、斬られ役のプライド、プロ同士の誇りと意地の戦い見応えありました。でもモモケンさんひなたさんに何を言う?

  8. H.Sakigake4th より:

    許してるようで許してない、許してないようで許してる。
    明らかに金太さんが算太を勘当した部分を意識したセリフ。実際に金太さんは算太に対しての後悔を語っていましたね。ちゃんと親子の心が通じ合っていたのだと感動です。

    虚無蔵さんも長年の因縁が解けましたね。
    先代にちゃんと認められての抜擢だと。
    二代目モモケンの自分にとっての左近を探しに来たと。
    彼もまた時代劇を救いたい気持ちは一緒。

    利害が一致した今、2人は盟友になれる気がします。
    ってこれ、金曜日の内容ですよね?
    これを月曜日に流すなんて大胆すぎます(笑)

  9. 重信六三郎 より:

     2月26日(土)の次週予告で流れた五十嵐君がひなたちゃんに告っているようなシーン…、

     実は芝居の稽古だったりして…。

  10. 名乗る程の者ではございません より:

    バンキョムさんの木刀を振り回すシーンに全盛期のジャイアント馬場さんを思いだします
    五十嵐くんとの殺陣にはあまり興味ないですが、モモケンさんとの殺陣は両者に因縁ありなことを含めてプロレス的に見事なマッチメイクだなと

    初代と二代目のモモケンさんのシーンに既視感
    「犬神家の一族」でスケキヨ(青沼静馬)と犬神佐清を尾上さんが演じていたんだよね
    この「犬神家の一族」もリメイクでしたね

    • 名乗る程の者ではございません より:

      次週(既に今週か)予告から

      余談ですが五十嵐くんの中の人はトマトがめちゃめちゃ苦手とのこと(wiki参照)
      前回の大月家での食事の際、円卓に大皿に盛られた塩トマトがありましたが今週もカレーの横にトマト入りのサラダがありますね、心中はいかに?

      たまにしか食していない清子さんと吉兵衛さんでも「なつかしい味」と感想したぐらいだから毎日のように食していた算太さんならそれ以上の気付きはあるはず、算太さんの「美味しんぼ」京極さん並の神の舌に期待しましょう

  11. 還暦のたつお より:

    忘れてたけど「ちりとてちん」でヒロインの父親の頑固な箸職人役も松重さんだったね。なんか内館牧子さんが自分の大好きな小林旭さんを主演にドラマを作った事を思い出しました。

  12. 還暦のたつお より:

    そういえば「ちりとてちん」の草若師匠は、芸能界喧嘩最強伝説を誇る渡瀬恒彦だったし、虚無蔵師匠は、柔道二段で190CM近い巨漢の松重豊さん。なんか意図的なキャスティングだなあ。そういえば「孤独のグルメ」で美保純さんの居酒屋で狼藉を働いたモト冬樹さんを、五郎さんは関節技を決めて制圧してたっけ。(原作の漫画の方も五郎さんは古武道の達人という設定でした。)

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