2023/9/11(月)第24週「ツチトリモチ」
あらすじ
図鑑が完成を目前に控え、万太郎は自信を失っていました。図鑑を出版する版元がいまだに見つかっていなかったのです。図鑑は世の中の人から求められるだろうかと、万太郎は虎鉄に不安な気持ちを打ち明けました。
同じころ、寿恵子の店には得意客の相島が、銀行員の小林一三を連れてやって来ました。相島は小林を寿恵子に紹介しました。小林は住宅地を作り住民が集まったところで鉄道事業を始める構想を持っていました。
その日「巳佐登」の女中のふみが、みえに命じられて「山桃」の手伝いをしました。ふみは岩崎の前では大人しくしている相島はこれから大物になると信じていました。小林もまた、関東の鉄道の雄になれと、相島に迫っていました。
一方、万太郎は思い詰めていました。万太郎の望みは、植物学者だけでなく一般の人からも図鑑を求められることでした。万太郎は寿恵子に励まされてきた日々を思い出しながら夜空を眺めていました。
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感想
万太郎くんの不安
今週を含めて残り3週。
最終週が見えてきたタイミングで、万太郎くんのライフワークである図鑑も完成が見えて来ました。
そして完成が見えてきたところで不安に。
万太郎くん、図鑑が植物学者に求められるだけでなく『八犬伝』のように市井の人々からも愛される存在にしたいらしい。
そんな万太郎くんの不安な描写から始まった今週ですが、次回はいきなり5年の月日がスキップしてからのスタートになるものと思われます。
次回、5年後の万太郎くんは不安を抱えたままなのでしょうか。
「山桃」の得意客・相島さん
「巳佐登」の得意客の一人だった相島さん、寿恵子ちゃんの「山桃」の得意客にもなっているらしい。
後で述べますが、相島さんの実在モデルも判明しました。
リアル相島さんは渋谷の地に縁の深い方、今でも渋谷はリアル相島さんの事業が数多く残っています。
寿恵子ちゃんが渋谷で開業した「山桃」で真っ先に得意客になったのが相島さんである理由も、そんな史実にヒントを得ているのでしょう。
なお、少し先の話になりますが寿恵子ちゃんは「山桃」を売却します。
万太郎くんの夢を叶えるための新しい土地を手に入れるために。
「山桃」を売却する相手は相島さんです。
「巳佐登」ではいつも大人しくしている相島さんでしたが、仲居のふみさんの言うとおり、大化けするフラグを今回見たような気がします。
さて、大化けする相島さんの実在モデルは次のとおりです。
相島さんの実在モデル
「山桃」での相島さんと小林さんの会話を通して相島さんの実在モデルが判明。
実在モデルは五島慶太(ごとうけいた)氏ですね。
一方、相島さんが連れてきた銀行員・小林一三の実在モデルは同名の人物です。
二人は「西の小林・東の五島」と称されています。
五島慶太氏ことリアル相島さんは、東京帝国大学を卒業後、農商務省に入省し、工場監督官に採用された後、鉄道院に移籍。
官僚を9年間勤め上げた後、武蔵電気鉄道(現在の東急東横線)の常務に就任しています。
なお、五島慶太氏は池上電気鉄道(現・東急池上線)や玉川電気鉄道(後の東急玉川線)などの競合企業を買収しながら自社の規模を拡大。
そのため「強盗慶太」や「強盗の五島」などと呼ばれていました。
ドラマの中の大人しい相島さんとはまったく異なるタイプの人物だったようです。
今週の注目ポイント
今週の注目ポイントは、竹雄くんと綾ちゃんの新たな出発です。
竹雄くんと綾ちゃんは酒蔵を買い取る資金を貯め、そんな二人に藤丸くんが合流します。
おそらく次回あたり、竹雄くんと綾ちゃん、そして藤丸くんの新しい人生のフラグが立つものと思われます。
竹雄くんと綾ちゃんの二人が好き過ぎるブログ主としては、ようやく二人の人生が動き出す今週は目が離せない一週間です。
一方の万太郎くんは南方熊楠と出会います。
ただし、南方熊楠は名前だけの登場と思われますが、名前だけの登場でありながら、その後の万太郎くんの人生を大きく変える存在として登場。
若いころに南方熊楠にハマったことがあるブログ主はこちらの展開も楽しみです。
また、若き万太郎くんが土佐で出会った早川逸馬も再登場。
再登場する早川逸馬が紹介してくれた人物によって、万太郎くんのプロジェクトも大きく動き出すはず。
最終週を目前にし、色々と大きな動きがありそうな『らんまん』第24週です。
予習レビュー
今週、万太郎くんは早川逸馬と再会。
そして早川逸馬からの紹介を受けた永守徹という青年から資金援助の申し出を受けます。
早川逸馬経由で紹介されるというエピソードは創作です。
しかし資産家の青年から資金援助の申し出を受けるのは史実のエピソードがモチーフとなっています。
史実の中でリアル万太郎くんに資金援助を申し出たのは池長孟という青年です。
池長孟がリアル万太郎くんのことを知ったきっかけになったのは新聞記事でした。
経済的な困窮で、標本を売るしかお金を得られないところまで追い詰められたリアル万太郎くんが、ついにその最終手段である標本売却をしようと決意。
植物標本10万点を海外の研究所に売ると決めたそのとき、農学士の新聞記者・渡辺忠吾という人物が、標本売却に待ったをかけました。
そして渡辺忠吾氏は、『東京朝日新聞』に「篤学者の困窮を顧みず、国家的資料が流出することがあれば国辱である」との記事を掲載。
リアル万太郎くんの経済的困窮を訴えました。
この新聞記事はその後『大阪朝日新聞』に転載され大反響を呼び、神戸在住の二人の人物が支援に名乗りをあげました。
このとき支援に名乗りをあげた二人のうちの一人は久原房之助氏。
日立製作所、日産自動車、日立造船、日本鉱業創立の基盤となった久原財閥の総帥として「鉱山王」の異名を取った人物。
もう一人が当時、京都帝国大学在学中だった池長孟氏でした。
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五島慶太の子息・五島昇の夫人が久原房之助の娘ですから、縁はなくもない。久原は古典籍のコレクターで知られ、五島がそれをそっくり引き取って大東急記念文庫・五島美術館を作っています。しかし牧野の標本コレクションには関わっていないみたいですね。牧野富太郎は宿敵西武の沿線に邸宅を構えますし。
おお、小林一三氏!
一三氏が語っていたのは、箕面有馬電気軌道(のちの阪急電鉄)と沿線の宅地開発の構想ですね。
開発した住宅地に人を呼ぶため、日本で初めて住宅ローンを考え出したのも、氏だったとか。
沿線に住んで毎日阪急電車を利用している身としては、とても興味深い回でした。
隣のおじさん、凄腕の料理人だった!
「テンプラも上手いよ!」お母さん、いいなあ。
順調な寿惠子ちゃんに対して、版元が見つからず図譜が人々に必要とされているのか、自分のしていることに自信を失いかけてる万太郎くん。
こちらの方も、上手くいきますように。
荒谷さんやはり腕の良い板前さんだったね。もっともおにぎりの時点でわかってたけど。
師が書生の肩を揉む。師の気配り以上に自分の成し遂げた仕事ば世に評価されない事への不安、迷い。所で、このドラマで海宝直人さん演じる小林一三さんと「ブギウギ」で利重剛さん演じる日宝映画社長大林林太郎さんは同一人物?
眠いしもういいか、このレベルの相手国なら守備体系になった日本なら少なくとも負けることはないだろうし
ということで後半戦の途中で寝ました、土曜日深夜というか日曜日早朝の日本対ドイツ戦です
過去4度W杯優勝歴のあるドイツに対して無自覚ながらの見下し、こんな見下ししたのはワイだけじゃなかったはず
ドラマではドイツで見下された屈辱が教授と助教授の根底にありますが、この試合ぐらいのレベル差が当時の植物学にもあったのかなあ?
ただね、強いドイツ復活してほしいなあ
イタリアやスペインみたいな芸術性ないしイギリスやフランスみたいなスペクタクルな攻撃性ないが、全くもっておもしろくないサッカーだけど腹立つぐらいに強いというヒール的な役割がドイツなんだけどね