らんまん

待合茶屋の開店から5年 / らんまん 第117回

2023/9/12(火)第24週「ツチトリモチ」

あらすじ

竹雄と綾が屋台「土佐」を始めてから5年が経過しました。そのころ、藤丸は波多野の研究室に通いながら酵母菌の研究をしていました。そんな中、藤丸は研究の成果を竹雄と綾に報告し、これから醸造の研究が進みそうだと告げました。

藤丸の報告を聞かされて綾は感無量でした。酒ができるのは酵母菌にあることを知った綾は、女性であることを理由に酒蔵に入ることを禁じられた日々を思い出しましした。そして綾は、涙ながらに藤丸に礼を述べました。

一方、万太郎のもとには紀州のある人物から新種かどうかを検定してほしいと大量の標本が送られてきました。その標本の送り主の名は南方熊楠。しかし、送られてきた標本は新種ではありませんでした。

南方熊楠に対して虎鉄は苦手意識を持つものの、万太郎はいつか会ってみたいと南方熊楠に強い関心を持っていました。そんな中、送られてきた標本の一つに万太郎の目が留まりました。「ハチク」と記されたその標本は・・・

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感想

5年がスキップ

前回から5年がスキップ。

万太郎くんも、波多野くんも、藤丸くん、そして竹雄くんと綾ちゃんも白髪まじりに。

寿恵子ちゃんだけは登場がありませんでしたが。

そして・・・

千歳ちゃんが大人になっていました。

ちょっと前まで赤ちゃんだった千鶴ちゃんも少女に。

二人の男の子は今回は登場せず。

前回より5年がスキップした今回。

3つのフラグが立ちました。

3つのフラグ

1つ目のフラグは藤丸くんの研究成果の発表と綾ちゃんの反応です。

酵母菌の存在が証明されたことで酒ができる仕組みが解明されました。

綾ちゃんが子供のころから聞かされてきたように、酒は神様が作るものではありませんでした。

酒蔵に女子が入ると腐造が出るというのも根拠がないことが判明。

綾ちゃんの中には女の自分が酒造りに携わったから腐造を出してしまったという気持ちもあるかと。

過去の悔しい気持ちを思い出し涙する綾ちゃんは、これで安心して酒造りができるはず。

2つ目のフラグは千歳ちゃんの登場場面です。

千歳ちゃんと虎鉄くん、二人はまだお互いに特別な感情は抱いてはいないようですが、息の合った会話がいい感じ。

まるで夫婦みたいな二人が本当の夫婦になるフラグを見たような気がします。

3つ目のフラグは千鶴ちゃん。

千鶴ちゃんは将来、万太郎くんが遺した標本の整理を行います。

チビ千鶴ちゃんが植物に対して強い関心を示したのは、きっとそのときへのフラグです。

4人の子供たちの中でただ一人植物に関心を持つらしい千鶴ちゃん、次週あたりから重要なポジションに立つのかもしれません。

ハチク

南方熊楠が竹の一種・ハチク(淡竹)の開花した標本をリアル万太郎くんに送ったのは史実がベース。

明治36年(1903年)9月27日付の地元紙「熊野新報」に包んだ状態で開花したハチクが送られて来ました。

次回、ドラマの中の万太郎くんはハチクの開花について次のような説明をするはずです。

・ハチクは120年周期で開花する
・開花したあとは竹林は一斉に枯死する
・そして新しい竹林が再生される

さて、南方熊楠が開花したハチクをリアル万太郎くんに送ったのは1903年9月。

今からちょうど120年前です。

ということは1903年の120年後の2023年の今はハチクの開花期です。

南方熊楠が植物採集をした和歌山の地では、2021年ごろからハチクが開花して竹やぶが枯れるという現象が各地で発生しているようです。

なお、竹の一種・マダケの開花の周期も120年。

マダケが直近に開花したのは1960年代。

全国でマダケが開花しいて一斉に枯死。

竹材が調達できなくなり、竹製品がプラスチックに置き換わるきっかけになったと言われています。

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予習レビュー

今週、万太郎くんに資金援助を申し出る永守徹という青年の実在モデル・池長孟(いけながはじめ)氏は明治24年(1891年)神戸市生まれ。

旧姓は井上。

幼少期に叔父・池長通の養子となり池長姓に改姓しました。

叔父の池長通氏は、神戸市議会議長などを歴任した政治家で、神戸市の上水道の敷設や教育事業に尽力。

大正3年(1914年)、心臓発作によって56歳で死去。

急死した池長通氏の遺産を、リアル永守徹こと池長孟が相続したのは池長孟が24歳の時のことです。

池長孟氏は相続した遺産によって美術品収集を開始。

南蛮美術コレクションを築き上げる過程で、リアル万太郎くんの経済的な困窮を新聞記事で知りました。

池長孟氏は父の遺産のうち3万円で標本を買い取り、買い取った標本を改めてリアル万太郎くんに寄贈したいと提案。

しかしリアル万太郎くんは標本の寄贈を固辞し、標本は池長孟氏が建てた池長会館に所蔵。

標本が池長会館に所蔵されたのを機に、池長会館は池長植物研究所と改称されました。

なお、池長孟氏は三度結婚しており、二番目の妻は映画評論家・淀川長治氏の姉上なのだそうです。

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POSTED COMMENT

  1. 南方十三 より:

    千鶴ちゃん、千歳ちゃんの御下がりの黄八丈かわゆい・・・

  2. 還暦のたつお より:

    「この先の酒の話を。」遂に。何故か綾さん浮かない表情。しかし藤丸さんの発表は醸造の明るい未来を示すもの。「みんな進みゆうのう。」慨嘆かしかし焦りはなさそう。知の巨人,南方熊楠登場。しかし熊楠氏の間違いを指摘する万さんも凄いが。敵視するより素直に敬意を示す。もう一つの標本とは。

  3. 名乗る程の者ではございません より:

    歳を重ねたら頭に白いものが目立つのは当たり前のこと
    カムカム最終回の還暦カップルに「なんだこれ?」と感じたこと
    老け役やボウズ頭に拒否する方のキャスティングはどうかと、現在叩かれまくっているジャニタレですが平気でボウズ頭になるプロ意識は絶賛したい

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