2023/9/19(火)第25週「ムラサキカタバミ」
あらすじ
万太郎は「ツチトリモチ」を載せた植物志図譜を刷り上げると徳永に提出しました。徳永は激怒し万太郎の雇用の打ち切りを告げようとしたそのとき、万太郎は徳永に礼を述べながら辞表を提出しました。
辞表を受け取った徳永は万葉集の別れの歌の上の句を詠みました。それに応えて万太郎は下の句を詠みました。徳永は万太郎の描いた植物画を改めて讃えました。一方の万太郎は思い出の詰まった植物学教室に深々と頭を下げました。
万太郎が植物学教室を去る間際に佑一郎が大学に姿をあらわしました。佑一郎は翌年度から教授として着任することになったのです。万太郎と佑一郎は、それぞれ別の道に進むものの目指すところは一緒であることを確認しあいました。
そして、明治から大正へと変わるころに千歳と虎鉄が結婚することになりました。万太郎は千歳と名付けた理由を告げ、千歳は万太郎に育ててくれた礼を述べました。そして千歳と虎鉄は、万太郎と寿恵子に祝福されながら夫婦になりました。
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感想
万太郎くんと徳永教授が初めて心を通い合わせる場面も美しかったですが、万太郎くんと徳永教授の別れの場面もまた美しい描写でした。
久しぶりに回想場面の中で登場した田邊教授。
田邊教授が、万太郎くんの植物学教室への出入りを許したのは、万太郎くんを利用しようという下心からでした。
一方の徳永教授が万太郎くんを助手として採用したのは万太郎くんの仕事を評価したから。
この徳永教授の姿勢は一度もブレることはありませんでした。
万太郎くんを利用してやろうという田邊教授の下心も簡単にはブレませんでしたが(苦笑)
ブレなかった徳永教授の万太郎くんへの姿勢を、万太郎くんと徳永教授の別れを機に振り返ってみました。
徳永さんの中での万太郎くんへの評価が変わった瞬間
徳永教授の中での万太郎くんへの評価が変わったことがはっきりと描かれたのは、田邊教授の下心が明らかになったころ。
当時は助教授だった徳永さんが絶対君主のようなボスの田邊教授に言いました。
学生たちと同じ年齢の若者が、自腹を切って印刷技術まで習得し、さらに自腹を切って植物学雑誌まで発行しようとしている。
そんな若者を利用するつもりなのか、みたいなことを。
このときの徳永さんの姿、記憶力の悪いブログ主でも忘れられません。
また、この言葉の前後に万葉集の和歌を通じて万太郎くんと徳永さんの心が初めて通じ合いました。
このとき以来、徳永さんの万太郎くんを見る目は明らかに変わりました。
万太郎くんと暖かく見守ってくれる徳永さんの存在は、万太郎くんが田邊教授との関係を悪化させる中で唯一の救いでした。
また、万太郎くんと田邊教授の関係がますます悪化する中でのこと。
万太郎くんに対して恩着せがましい言葉を発する田邊教授に対して、徳永さんが言った言葉も忘れられません。
感謝するのは我々だ。
我々こそが万太郎くんに感謝しなければならない。
徳永さんの万太郎くんへの評価がどれほどのものかが、はっきりとわかる言葉でした。
徳永さん不在のころ
ほどなくして徳永さんはドイツへ留学。
植物学教室で徳永さん不在の状況は今にして思えば痛かった。
万太郎くんの最大の理解者がいなくなってしまったわけですから。
徳永さんが植物学教室の不在の中で、万太郎くんのうっかりミスにより田邊教授が激怒する事件が起こりました。
万太郎くんが植物学教室に出入りすることを禁じた田邊教授。
その決定に対して、当時の植物学教室には異を唱えられる者が一人もいませんでした。
誰が口にしたのか忘れてしまいましたが、こんなときに徳永さんがいてくれたら、田邊教授を思い止まらせたのという言葉が忘れられません。
もしあのとき徳永さんがいたら、田邊教授に猛烈に抗議をしていたはずです。
逆に、あのとき徳永さんがいなかったからこそ、徳永さんの万太郎くんへの評価がどれほど高いのかがはっきりとわかりました。
そして今回描かれた万太郎くんと徳永教授の別れ。
二人が詠んだ和歌は大伴家持のもの。
「この雪の 消残る時に いざ行かな 山橘(やまたちばな)の 実の照るも見む」
雪の白に映えるヤブコウジの美しい実を見にゆこうと友達に呼びかける和歌を通して、植物を通した友情はこれからも続いてゆくことを暗示したのでしょうか。
次週、少なくとも徳永教授の名前だけは登場します。
そして次週の火曜日か水曜日あたりに、徳永教授の推薦を受けて万太郎くんは理学博士の学位を授与されます。
和歌を通して万太郎くんと徳永教授の関係は決裂しないことが暗示されました。
そして二人の信頼関係は、最終週に回収されるのかもしれません。
予習レビュー
今週、万太郎くんは「自分の植物学を貫くため」大学の助手の仕事を辞職します。
史実においても、リアル万太郎くんは大学の助手を辞めていますが、自らの意志での辞職ではなく、辞めさせられています。
その背景には、リアル万太郎くんとリアル徳永教授との関係の悪化があります。
リアル徳永教授もまた、リアル万太郎くんに対して嫉妬心を抱いていたようです。
ドラマの中の万太郎くんとは異なり、実際のリアル万太郎くんは植物学教室の助手として迎えられ、水を得た魚のように研究に没頭していたと言われています。
彼の研究する環境には問題がなかったものの、家計には大きな問題が存在していました。
そのため、リアル万太郎くんの同郷の大学教授が当時の大学総長に相談し、リアル万太郎くんは大学内で「別の仕事」を与えられて昇給しました。
この「別の仕事」が、リアル徳永教授との関係悪化のトリガーとなりました。
リアル万太郎くんが新たに与えられた「別の仕事」とは、大学が出版する植物図鑑のプロジェクトのことでした。
彼はそのプロジェクトを「私の終生の仕事」と捉え、「魂を打ち込んで取り組む」と決意しました。
しかし、それに待ったをかけたのがリアル徳永教授でした。
この植物図鑑のプロジェクトは、もともとリアル田邊教授の主導のもと進められていました。
そのため、リアル徳永教授は、リアル田邊教授の後任として、自分こそが植物図鑑のプロジェクトを主導すべきだと考えたようです。
そして、この植物図鑑のプロジェクトをきっかけに、リアル徳永教授によるリアル万太郎くんの排除の動きが加速しました。
史実において、こんな出来事が起こっていたのです。
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先週からの積み重ねからの徳永教授との別れ
研究室や幼馴染とのお別れもありましたが、道は別れても未来で繋がっている
思い出の回想でうっすら泣いちゃいました
徳永教授は、やっぱり万太郎くんが好きだったのですね。
植物学教室に呼び戻したのも、教室の蔵書や資料を自由に使えて最新の植物学の情報に触れることも出来る環境で、万太郎くんに研究させてやりたいという気持ちがあったのではと思いました。
それと同時に、生活の糧も得ることが出来る。
小学校も出ていない万太郎くんを助手として採用したことには、きっと異論が多く出た事でしょう。
出会った当初の徳永教授のような反応を示す人も、多かったのではないでしょうか。
大学上層部でも、何かと風当たりが強かったかもしれません。
それを徳永教授が何とか抑え込み、やり過ごしてきたのでしょう。
歌を詠み合う二人の姿が、美しかったです。
万さんと、徳永教授の最後のやりとり、見応えありました。そのあと回想シーンへと流れるのは定番だけど、ここでは定番が効果的だった。えっ佑一郎さん久しぶり。現場重視かっこいい。千歳さんと虎鉄さんが結婚するのは知ってたけど。なんか唐突な感じが、よく見れば伏線張ってあったと思うけど。今回登場したお笑い芸人さん二名には誰かか触れてくれるでしょう、
あの口調で話すせんちゃん
どうしても「な~にぃ!」が続かないと物足りないわなあ
タイムマシーン3号の関さんがカメラマン、あと何人芸人さんの出番あるかな?
しかし化粧してやった後の寿恵子さんのシーン、ノーパソ見てるようにしか見えなかった