2023/7/12(水)第15週「ヤマトグサ」
あらすじ
大畑印刷所の印刷機がいつ空くかわからない中、寿恵子が言い出したことが万太郎や大畑夫妻を驚かせました。高価な印刷機を購入したいと寿恵子が言い出したのです。万太郎は寿恵子の申し出を受け入れ、印刷機を購入すると決めました。
印刷機を十徳長屋の中に設置するため、長屋のリフォーム作業が始まりました。その作業には長屋の住人の倉木や丈之助も加わり、万太郎と寿恵子の夢を応援することになりました。そんな中、大窪、波多野、藤丸が十徳長屋にやってきました。
十徳長屋に初めて訪れた大窪は、新種と思われる植物の標本を見せてほしいと万太郎に告げました。標本を見た大窪は頭を下げて万太郎に頼みました。万太郎の研究を手伝わせてほしい、協力させてほしいと。
万太郎にすすめられて大窪は自分の気持ちを打ち明け始めました。留学しても就職できず、紹介されて植物学の世界に入ったことを屈辱に感じていた。しかし、初めて植物学を真剣に学んでみたくなったのだと。
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感想
大窪さんが万太郎くんの研究に協力させてほしいと頭を下げる場面があるとわかったとき、ブログ主はどうしてもその理由がわかりませんでした。
どうして共同研究を申し出たのか。
しかも、わざわざ頭を下げてまで頼む理由がどうしてもわからなかった。
大窪さんがそこまでやった理由がようやく半分くらい見えてきました。
大窪さんのご実家の家柄
大窪さんは立派な家柄の人であることが判明。
お父上は元旗本で今は府知事。
これだけでも大窪さんがセレブ家庭で生まれ育ったことがわかります。
さらに大窪さんは、自分自身が東京大学の植物学教室に入ったのは、お父上が懇意にしている勝海舟の紹介によるもの。
勝海舟の名前が出たことに驚きです。
そんなセレブ家庭で三男として生まれた大窪さんは、残念ながらお父上の期待にはまだ応えられていない模様。
留学しながらどこにも就職できない・・・留学の価値が下がっている今ならあるあるですが、当時ならこれはかなり苦しい立場のはずです。
お父上から見限られる寸前なのももっともな話かと。
そして勝海舟の顔に泥を塗るようなことがあったら、間違いなく勘当です。
もし大窪さんがお父上から見限られでもしたら、大窪さんのこれまでの経歴から考えて、生きる道を見出すのはかなり困難かと。
大窪さん、そこまで追い詰められていたなんて。
大学の中ではそんなふうには見えませんでした。
つらい胸の内を隠しとおしていたんですね。
大窪さんと田邊教授
十徳長屋にやってきた大窪さんがはじめに口にした言葉。
「口先だけのゲスだと言われた」
田邊教授からのこの一言が間違いなくトリガーになりました。
勝海舟の顔に泥を塗らないためにも、お父上から見限られないためにも、大窪さんはこれまで必死になって田邊教授に気に入られようとしてきました。
大窪さん、内心では明らかに田邊教授に対して強い反発心を持っています。
その気持ちをグッとかみ殺して、田邊教授に仕えつづけてきたのでしょう。
言い返したい場面は数えきれないほどあったはず。
しかし、そんな言葉も胸の奥に封印して、耐えて耐えて耐え続けた。
にもかかわらず田邊教授から「口先だけのゲス」だと言われてしまった。
田邊教授に気に入られるという目標を果たせていないことがわかってしまった。
もう後に引けない大窪さん。
頼みの綱だった田邊教授に気に入られるという道は断たれた。
ここまで来たら万太郎くんに頭を下げてでも、成果を出さなければならないのでしょう。
大窪さんの本心は次回の冒頭に聞けるものと思われます。
大窪さんは何を語るのか。
その大窪さんの言葉に対して万太郎くんはどのように反応するのか。
明日が待ち遠しくてなりません。
予習レビュー
今週は大窪さんからの共同研究の申し出と前後して植物図鑑出版のプロジェクトが動き出します。
このプロジェクトは史実の中ではどのように進められていたのか。
概要を本欄にまとめてみます。
1888年(明治21年)リアル万太郎くんはリアル寿恵子ちゃんと結婚。
この年から石版印刷技術を駆使して『日本植物志図篇』を開始。
その翌年、1889年(明治22年)に『植物学雑誌』第3巻第23号にて新種ヤマトグサの学名を発表。
この学名発表はリアル大窪さんとの共同研究の成果です。
このころ、快進撃を続けていたリアル万太郎くんが壁にぶち当たります。
新種ヤマトグサの学名を発表した翌年の1890年(明治23年)にリアル田邊教授が東京大学への出入りを禁止。
それによりリアル万太郎の研究の道は絶たれてしまいます。
その結果『日本植物志図篇』の刊行は6巻で中断。
その後『日本植物志図篇』の第7巻以降は刊行されることなく未完で終了。
このあたりの挫折のストーリーは、ドラマの中では8月頃に描かれるのではないかとブログ主は予想しています。
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勝負どころで強力してくれる伴侶、頼もしい!
表情で心情が読ませることができる、大窪さん役の演者さんすごいですね
今日も寿惠子ちゃんがオトコマエでした。
果敢な決断力と行動力。
頼もしい「相棒」です。
大窪さんも、なかなか辛い立場だったのですね。
あとがない形で何とか田邊教授に食らいついていたところに立ちはだかったのは、土佐の田舎から出てきた小学校も出ていない若造。
しかもその若造を、こともあろうに田邊教授は重用する。
穏やかでないのも当然です。
その気持ちが、どこでどう変わったのか。
明日そのいきさつが、明らかになるのでしょう。
名乗る程の者ではございませんさま。
「フィールドオブドリームス」「ストリートオブファイア」、どちらも私も好きな映画です。
私はトムよりマッコイ派。
「キューピーちゃん」ビリーとの絡みも、好きでした。
音楽も、良かったですね。
印刷機ちょうど千円、でもここで全額使うとあとがない、覚悟の上の出費。寿恵子さん男前。長屋リフォーム作戦開始、女性陣の苦情、倉木さんが一蹴。福治さん、りくさんに読まれてる。四年生と大窪さん長屋訪問。大窪さん、田邊教授のパワハラ応えてる。大窪さんからの助け舟。四年生は不信感だけど万さんは大窪さんを信じる。まさかここで勝海舟の名前が出てるとは。PSその1,名乗る程の者ではございません様。余談ですが エイミー・マデイガンさんは、俳優エド・ハリスさんの奥さんでしたね。PSその2、ずんこ様ヒッチコック監督の「鳥」は「キングコング対ゴジラ」と並んで劇場で見た最も古い映画でした。怖かった。このネタはこれで打ち止めにします。長々とつまらない事を書いてすみませんでした。
トウモロコシ畑の半分を潰して野球場にしたいんだという旦那に対して「確かに頭おかしいと思うわ、だけどあなたがしたいならそうするべきよ」と言う奥さん
私が一番好きな映画「フィールドオブドリームズ」 での主人公夫婦のやり取り、本日の寿恵子さんの姿と重なる
因みに奥さん演じたのはエイミー・マディガンさん、映画「ストリートオブファイア」のマッコイちゃん役も良かったです