2023/9/20(水)第25週「ムラサキカタバミ」
あらすじ
万太郎の図鑑がいよいよ完成しようとしていた大正12年(1923年)9月1日。その日の昼前、万太郎は永守に会うために神戸に向かう準備を、寿恵子は万太郎に持たせる手土産の買い物、そして千歳は昼食の支度をしていました。
そのとき、大きな地震が発生しました。二度目の大きな揺れが起こる前に万太郎と寿恵子は建物の外に逃げ出したものの十徳長屋は倒壊。崩れかけた十徳長屋の中から万太郎は標本を救い出しました。
やがて火災が発生。千鶴は十徳長屋まで戻ってきたももの、虎鉄、百喜、そして大喜の消息はわかりませんでした。同じころ、大畑印刷所のある神田は火の手に包まれていました。かつて火消しだった大畑は、火を消すよう印刷所の働き手たちに命じました。
火災が広がる中、万太郎と寿恵子たちは持てる限りの標本を背負い避難を始めました。しかし避難した先も火の手に包まれ人々は大混乱していました。そんな中で寿恵子は渋谷に逃げようと万太郎に告げました。
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感想
関東大震災
前回から十年ほどスキップ。
神戸の資産家の青年・永守さんは無事に戦役から帰還し、いよいよ万太郎くんの標本の保管と図鑑出版が始まろうとしていたようです。
翌日には万太郎は神戸に向かう予定だったのでしょうか。
ドラマの中では詳細は省かれましたが、神戸に向かう直前の万太郎くんは下記するような状態の中にありました。
・植物学図鑑の原稿は完成。
・その原稿を永守氏の出資でこれから印刷。
・原稿は神戸まで郵送しなかった。
・原稿は自分の手で神戸に届けるつもりだった。
図鑑の完成を目前にしたタイミングであることはナレーションによる説明がありましたが、あとは印刷するだけというところまで来ていたようです。
また、万太郎くんは永守氏に約束しました。
永守氏が標本の保管の援助をしてくれるその日まで、標本の散逸を防ぐと。
万太郎くんはその約束を守り通しました。
そして十徳長屋にある大量の標本も、まもなくどこかに保管されるはずだったのでしょう。
そんな最悪のタイミングでの大地震です。
しかし、神戸に向かう前日というタイミングでの大地震は不幸中の幸いだったとも言えます。
もし神戸に向かった直後のタイミングで大地震が発生していたら。
家族を東京に残したままの万太郎くんはどれほど不安だったことか。
しかし歴史にもドラマにも「もし」はありません。
そして、今のところ虎鉄くん、百喜くん、大喜くんの消息はわからぬまま。
次回あたりで虎鉄くん、百喜くん、大喜くんの無事は確認されるはずですが、その詳細はここでは伏せておきます。
根津
十徳長屋があるのは東京の根津というところです。
いつぞや槙野家で神社合祀令の話題が出たときに根津神社が廃止されたら根津は根津で亡くなってしまうと千歳ちゃんか千鶴ちゃんのどちらかが発言しました。
その根津神社ですが「奇跡の神社」と言われています。
関東大震災や東京大空襲を経ても無事だったからです。
ブログ主も何度か根津神社に足を運んだことがありますが、根津神社だけでなくその周辺には関東大震災や東京大空襲をくぐり抜けた明治期の木造建造物が残っています。
最終週
最終週のアップが完了しました。
126回:大泉に広大な土地を購入
127回:寿恵子が具合を悪くする
128回:博士号授与を勧められる
129回:博士号授与式に参加する
最終回/130回:植物図鑑が完成
朝ドラの主人公と生涯を連れ添った伴侶との別れの場面が描かれる場合。
最終回の直前の回に、永遠の別れが描かれたことが多かったと記憶しています。
『マッサン』では、最終回の前日にマッサンに看取られながらエリーちゃんが死去。
『あさが来た』でも、最終回の前日に新次郎さんが倒れ、その回のうちに新次郎さんの葬儀までが描かれました。
『エール』では、音ちゃんの最期は描かれなかったものの、主人公の裕一くんと音ちゃんが若い頃の姿になったことで永遠の別れが暗示されました。
もっとも『エール』の場合は最終回がコンサートだったので、最終回の前日が実質的な最終回でした。
本作の「永遠の別れ」はどのタイミングでどのような描写になるのでしょうか。
予習レビュー
ドラマの中の万太郎くんは、7年ぶりに復帰した植物学教室の環境に対する違和感から助手の仕事を辞職しました。
一方、史実の中のリアル万太郎くんは、助手として採用された植物学教室での仕事に満足していたもののリアル徳永教授に追い出されてしまいました。
しかしリアル徳永教授に追い出された2年後に、リアル万太郎くんは再び大学に迎えられています。
しかも2年後に再び大学に迎えられたリアル万太郎くんの役職は「助手」ではなく「講師」でした。
このことからも史実の中では、リアル万太郎くんは植物学教室での研究や仕事に対して辞めるほどの不満は持っていなかったことが考えられます。
また、リアル万太郎くんが東京帝国大学理科大学講師として迎えられた4年後に、前週のドラマに登場した若き資産家の資金支援が行われています。
その翌年には、若き資産家が「池長植物研究所」を開設し、リアル万太郎くんから買い取った植物標本の展示の準備に着手。
その間もリアル万太郎くんは大学の講師として働き続けています。
なお、上記「池長植物研究所」開所式が行われたのが大正7年(1918年)。
その21年後の昭和14年(1939年)にリアル万太郎くんは東京帝国大学に辞表を提出し、講師を辞任しています。
そのときリアル万太郎くんは77歳。
リアル寿恵子ちゃんが亡くなってから11年後のことでした。
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少年期、根津から 1kmのところにおりました。後に実家は、渋谷区内に移りました。
小学校では、震災と戦争爆撃についても、一部を演じる形で学びました。
身を護る言動
それにしても、再びじっとく
失礼、途中で送られてしまいました。
再び十徳長屋に戻るって。渋谷区から根津近辺へは数回歩いたことがありますが、特にまだ(煙も感情も)くすぶっている時には無茶でしかなかったでしょう。万太郎、しっかり健脚なバカが演じられてます。
後日、大泉へ。東京市外だった渋谷から、さらに移転なのですね。土地柄を見る目も、すごい。
あかん、この二人がこのような状況にいたらどうしてもゴジラが見えてしまう
しかし明るい展開の時に初登場してほしかったな、本田望結ちゃん
それにしても展開早いなあ、先日明治も終わりかとコメントしましたが、関東大震災がきたら大正も終わりだからねえ
えっ、万さんもうおじいさん。寿惠さんもおばあちゃん、頭の白さが増してるなあ。関東大震災。なんかどうしても「帝都物語」を思い出す。標本より命が大事だが万さんには。夕食時だったから火災も酷く。こんな時だけど望結ちゃん大きくなって。大畑さん火消しの意地。阿部亮平さん以下職人軍団の顔が見えないのが残念。