2024/5/7(火)第6週「女の一念、岩をも通す?」
あらすじ
昭和13年(1938年)3月、寅子たちが名律大学を卒業しました。その年の春から、寅子は共亜事件でお世話になった雲野の法律事務所で働きながら法律の勉強を続け、再び高等試験の合格を目指すことになりました。
一方で寅子は仲間たちと竹もとで勉強会を続けていました。その竹もとでは、香淑が住み込みで働きながら法律の勉強を続けていました。寅子はまた、判事の修習生として働く花岡と一緒に弁当を食べることが息抜きになっていました。
そんなある日、竹もとに特高警察が押しかけて来ました。特高の狙いは香淑でした。香淑の兄・潤哲が思想犯の疑いをかけられ失踪。香淑も特高から要注意人物として目を付けられていたのです。
香淑はことの経緯を寅子たちに説明しました。兄の潤哲は出版社に勤める中で思想犯の疑いをかけられていたこと。そしてひと足さきに朝鮮に帰った潤哲を追って、香淑も高等試験に合格したあと、朝鮮に帰るつもりでいたことを。
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感想
トラちゃんと花岡くんの二人の仲
トラちゃんと花岡くんの二人の仲に、花江ちゃんは期待しているらしい。
婚約だけでもしちゃいなさいよと花江ちゃん。
花江ちゃん、ずいぶん前のめりだなと驚かされながらも、花江ちゃんの前のめりな言葉をトラちゃんは打ち消したりはしない。
朝ドラのよくあるパターンであれば、こんな場合、トラちゃんは花岡くんとの関係を必死になって打ち消そうとするものですが。
トラちゃんの今の気持ちはまだわかりません。
しかし、トラちゃんと花岡くんの関係の進展についてのフラグが立ったことだけは確か。
そして・・・
次週の火曜日にフラグは思いがけない形で回収されます。
そして次週の火曜日のフラグ回収場面そのものが新たなフラグとなり、次の回収へとつながって行くはずです。
トラちゃんは二十代半ば。
大学も卒業し社会人となり、少しづつ人生が動き始めました。
崔兄妹
魔女ファイブの仲間たちの中で、よねちゃん、梅子さん、涼子さまについては、これまでプライベートの悩みが描かれました。
そんな中、私生活がまるで見えなかった香淑ちゃんのことがついに語られ始めました。
今回の復習とこれからの予習をかねて、本作の制作発表時にアナウンスされていた崔兄妹の情報も含めた崔兄妹の情報をまとめておきます。
兄の潤哲さん
制作発表時にアナウンスされた情報によれば、兄の潤哲さんは東京帝大卒。
そして今回のセリフを通して分かったのは、兄の潤哲さんは朝鮮総督府の支援を受けて東京帝大で法律を学んでいたとのことです。
しかし潤哲さんは、帝大卒業後は法律の道には進みませんでした。
文学に喜びを見出した潤哲さんは、東京帝大を卒業後に文芸作品を出版する出版社に勤務。
文芸作品の編集に携わっていました。
さて、潤哲さんが勤務している出版社の同僚が、反体制思想の集会に参加したことで逮捕されました。
そのため潤哲さんもその一味と疑われた。
常に特高に監視されて会社にいづらくなった上に、変わってしまった日本という国への失望も加わり潤哲さんは朝鮮に帰る決意を固める。
というのが今回のドラマの中で判明した潤哲さん情報です。
香淑ちゃん
香淑ちゃんが明律大学で法律を学ぶきっかけとなったは兄の潤哲さん。
東京帝大で法律を学んでいた潤哲さんは、明律大学女子部が設立されたこと、そこでは女性も法律を学べることを知りました。
そこで潤哲さんは妹の香淑ちゃんに明律大学女子部への進学を勧めました。
法律の知識を持っていれば日本でも朝鮮でも重宝される存在になるだろう。
それが、潤哲さんが香淑ちゃんに明律大学女子部への進学を勧めた理由です
潤哲さんは故郷の香淑ちゃんに手紙を送り、その手紙を読んだ香淑ちゃんは兄の勧めにしたがい明律大学女子部へ。
そして明律大学女子部を経て明律大学法学部を卒業する直前に、香淑ちゃんは今回の騒動に巻き込まれたわけです。
明律大学法学部を卒業する直前、朝鮮に帰ると決めた潤哲さんは、一緒に朝鮮に帰ろうと香淑ちゃんを誘いました。
しかし香淑ちゃんはそれを拒否。
高等試験に合格し、明律大学女子部の存続に貢献することが香淑ちゃんの望みでした。
前回、女子部の募集が中止されると聞かされたとき、香淑ちゃんが激しく抗議するという、これまでの香淑ちゃんからは想像もできない行動に出ました。
しかし前回、その行動の動機までは明らかにされませんでした。
その動機が今回ようやく明らかになりました。
予習レビューと史実のリアルエピソード
リアル高等試験
トラちゃんは昭和12年に高等試験に挑むものの筆記試験で不合格。
そして昭和13年に再び高等試験に挑み合格。
またトラちゃんが合格した年に他の二人の女子学生も合格。
日本初の女性の高等試験合格者が誕生します。
一方、リアルではどうだったのか。
以下に簡単にまとめてみました。
昭和11年、女性が高等試験を受験できるようになりました。
初年度の昭和11年の女性の受験者は19名。
しかし合格者ゼロでした。
昭和12年、中田正子さんが一次の筆記試験をパス。
女性初の一次の筆記試験合格者となりました。
しかし二次の口述試験の結果は不合格。
口述試験での不合格だったこともあり、女性であることを理由に恣意的に不合格にされたのではないかという声もあがったようです。
しかし法律を学ぶ女性たちは、あと一歩で女性でも弁護士になれると、中田政子さんの筆記試験合格に大いに励まされたのだそうです。
なお、ドラマの中ではトラちゃんが昭和12年に受験していますが、リアルトラちゃんが受験したのは昭和13年です。
そして昭和13年。
リアルトラちゃんが高等試験を受験。
この年、上述の中田正子さん、久米愛さん、そしてリアルトラちゃんが合格。
ドラマの中でトラちゃんが高等試験に合格した際、同時に二人の女子学生も合格していますが、三人の女性が同じ年に合格したリアルのエピソードをドラマで再現したようです。
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「花岡さんはお父さんのような。」本人はそうは思ってないな。「花岡寅子になっちゃいな。」多分そうはならないな。崔さん受難。特高警察、この組織、悪役にしかならないな。崔さんの献身的な助力。でもやはり帰るのか。