虎に翼

愛のコンサート歌手決定 / 虎に翼 第65回

2024/6/28(金)第13週「女房は掃きだめから拾え?」

あらすじ

花江は自分の悩みを梅子に告白。それに対し梅子は花江に助言しました。自分が幸せでなければ誰も幸せすることはできないと。梅子の言葉で、花江はそれまでの自分が一人で何もかも抱え込み過ぎていたことに気づかされました。

そんな中、愛のコンサートの日を迎えました。楽屋で茨田りつ子は寅子に尋ねました。夫が亡くなったから仕事をしているのかと。茨田りつ子の問いかけに対して、寅子は法律の仕事が好きなのだと答えました。

愛のコンサートが終わり、インタビューを受けた茨田りつ子の音声がラジオで放送されました。茨田りつ子は寅子の仕事への心意気を絶賛しました。愛のコンサートは大成功し、その日の夜、寅子は同僚たちに歌声を披露しました。

その日の夜、梅子が久しぶりに振る舞うおにぎりは、よねや香子の心を癒やしました。同じころ、花江は夢の中で直道との時間を過ごしていました。一方の寅子は、寅子を取り巻く環境がこれから激変することを、まだ知る由もありませんでした。

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感想

ブログ主の中では今回は神回の一つでした。

茨田りつ子

過去作品の登場人物が、同じ役者さん&同じ役名で登場する朝ドラ初の試み。

福来スズ子の登場を期待する向きもありました。

ブログ主も福来スズ子を期待していました。

しかし茨田りつ子で大正解だったと確信しました。

トラちゃんの「夫を戦争で亡くし」という言葉に反応できるのは、福来スズ子よりも茨田りつ子。

そして何より、前作でも茨田りつ子はヒロインを完全に食ってしまうほどの貫禄を見せていました。

今回も、ヒロインを完全に食ってしまうことで、一般人のトラちゃんに対して大スターの貫禄を見せることができました。

今回のような感情に訴えかける回では、福来スズ子よりも茨田りつ子の歌声の方が合っているなとも思いました。

ライアンさんに頼まれなくても、この仕事を引き受けたわよ。

こんな決めゼリフがさまになるのもやっぱり茨田りつ子かと。

梅子さん

久しぶりに見ることができた、優しい梅子さんの姿に心が和みました。

悩みを打ち明け始めた花江ちゃんに対して一言。

「話なら聞くけど」

この梅子さんの優しさが、久しぶりに登場した梅子さんのおにぎりにも込められていました。

梅子さんのおにぎりで、よねちゃんの心も少しはやわらいでほしい。

香子ちゃんも自分が輝いていた青春の日々を思い出したはず。

輝いていた青春の日々といえば、梅子さんが素敵なことを言いました。

大学で法律を勉強していたあの頃が一番楽しかったという思いのまま人生を終わらせたくないと。

香子ちゃんにもその気持ちが伝わっていると嬉しい。

梅子さんんはこれから再び癒しのキャラとして登場を続けることが考えられます。

梅子さんに一番なついていた香子ちゃんも、梅子さんがいれば立ち直ることができるかな。

トラちゃんの十八番

トラちゃんの十八番が久しぶりに登場しました。

トラちゃんがこの歌を披露したのは、思えば猪爪家の家族がまだみんな揃っていて、時代も平和だったころのことでした。

ブログ主の記憶にあるのは直道くんと花江ちゃんの結婚式。

そして明律大学女子部に入りたてのころ。

そんな歌が戻ってきたことで、平和な日々を取り戻せたのだと実感することができました。

そんな実感のあった今回は、物語前半の区切りでもあります。

本作は、物語の大きな節目を通常よりも早めに迎えました。

しかし今回もさりげなく節目の演出がされていました。

トラちゃんの歌もそう。

トラちゃんの歌をバックにして描かれた登場人物たちの姿も、物語の前半を総括しているようでした。

次週予告

新キャラがチラ見。

チラ見された新キャラが、次週以降から新しい展開の開始を暗示していました。

一方、もしかして穂高教授は亡くなるのかな?

「次の世代に・・・」みたいなセリフも挿入されていました。

新しいフェーズに入るらしい次週以降も、一緒に楽しみましょう!

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予習レビューと史実のリアルエピソード

今週の『虎に翼』は昭和24年(1949年)春からスタート。

ドラマの中では昭和24年春、東京家庭裁判所の独立庁舎がついに完成します。

一方、史実でも同年4月に東京家庭裁判所の建物が霞ヶ関に完成します。

独立庁舎としての建物は全国初でした。

独立庁舎の落成を機に、家庭裁判所を普及させるための「家庭裁判普及会」が発足。

リアルトラちゃんは「家庭裁判普及会」の事務局を担当することになり、この史実がドラマの中のトラちゃんの広報担当に反映されています。

「家庭裁判普及会」は発足間もない昭和24年4月18日から一週間、「家庭裁判所創立記念週間」と称して次のような活動を行っています。

・ポスター印刷10万部
・小冊子印刷5万部
・庁舎内に手続きパネルの展示
・広報用幻灯フィルムの上映
・NHKラジオでの宣言活動
・全国の家裁での無料相談
・市町村公民館での説明会
・百貨店での出張家庭相談

ドラマの中で描かれるコンサートが実施されたのかどうかは記録を見つけることができませんでしたが、昭和24年4月21日に読売ホールで大規模なイベントを実施。

そのイベントでは穂積教授の実在モデルの法学者が講演を行っています。

なお、東京家庭裁判所の独立庁舎が落成した昭和24年4月には、女性初の裁判官が誕生。

その4ヶ月後、リアルトラちゃんも東京地方裁判所民事部の判事補に任官し裁判官になりました。

リアルトラちゃんの判事補任官のエピソードは、今週のドラマの中で再現されています。

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POSTED COMMENT

  1. 梅子さんに相談する花江さん。この二人どこか似ている。「道男が。」何となくえなりかずき。「自分が幸せじゃなきゃ。」梅子さんの的確なアドバイス。りつ子さん素の良き人振りが、寅子さんへ。りつ子さん寅子さんをラジオで絶賛。「佐田君、歌え。」やっぱりあの唄。あのおにぎり当然梅子さん。環境の変化って?

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