虎に翼

小野が結婚断念した恋人 / 虎に翼 第87回

2024/7/30(火)第18週「七人の子は生すとも女に心許すな?」

あらすじ

顕洙の無実を訴えるために法廷で騒ぎを起こした広洙を小野が制止。その翌日、寅子は小野に礼を述べました。そんな中、杉田弟が寅子に告げました。小野にはかつて朝鮮人の恋人がいたこと。しかし親に結婚を猛反対されたことを。

放火事件の公判が進む中、入倉は弟の広洙を疑い始めました。火のないところに煙は立たないと主張する入倉に対して航一は言いました。火のないところに煙は立たないで済ますつもりなのか、煙がどこから立ったのかを突き止めないのかと。

その日の昼休み、寅子と航一が昼食のためにライトハウスに足を運ぶと、涼子が店のドアを洗っている現場と遭遇しました。何者かの嫌がらせを受けドアに落書きをされたのです。しかもその嫌がらせは何年も続いていました。

涼子の話を聞いて寅子が苛立ちをあらわにしながら言いました。矛盾に満ちた現状を感情的に受け止めてしまう自分には今の事件は不向きなのではないかと。その寅子の言葉に対して、すべての事件を公平に扱うのは無理だと航一は応えました。

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感想

トラちゃんと優未ちゃんの母娘エピソード

何かと重いテーマが続く合間のトラちゃんと優未ちゃんの母娘エピソード。

優未ちゃんが山登りと言った瞬間、ブログ主もかつてトラちゃんが花岡くんを崖から突き落としたことを思い出しました。

トラちゃんの「山!?」という反応もやはりそこだったか。

しかし優未ちゃんの憂鬱な理由を聞かされたトラちゃんが言った「すぐに怒る友達」はすぐに思い浮かびませんでした。

よねちゃん、今にして思えば面倒くさい人でした。

そんな、トラちゃんと優未ちゃんの母娘エピソード。

重いドラマを軽くするための小道具として挿入されたエピソードだったのか。

できることなら山登りの当日に優未ちゃんがすぐに怒鳴る同級生をどのようにあしらうのかを見てみたいものです。

優未ちゃんなら、意外に上手くその子をコントロールするかもです。

入倉くん

入倉くんは当時の平均的な日本人を代表するキャラなのか?

令和に暮らす人の目から見ると違和感しかない発言が今日も続きます。

ドラマの中の時代、ブログ主は生まれていませんので、当時の時代の空気がどんなだったかは推測すらもできません。

しかし、当時としても憶測と事実の区別がついていないのは法律家としてどうなの?とも思います。

入倉くんの発言の多くは憶測がもとになってます。

今回、入倉くんが口にした「火のないところに煙はたたない」という言葉も「火」と「煙」の間には因果関係はありません。

この言葉の「火」と「煙」の関係はあくまで憶測です。

事実を踏まえた発言が今のところ無いに等しい入倉くん。

彼は何らかのきっかけでキャラ変するのかな?

ここまで徹底して残念なキャラとして描かれると、かえって気になってしかたありません。

涼子ちゃん

涼子さま改め涼子ちゃんのお店は嫌がらせにあい続けていた。

しかも何年もの長きにわたって。

警察が取り合わない範囲内で嫌がらせを続けるというのも実に狡猾。

また、店を開業した直後にはあらぬウワサ話まで立てられたとか。

今回の冒頭、杉田弟も小野さんのいないところで小野さんの過去についてあれやこれや語っていました。

杉田兄のモットーは「持ちつ持たれつ」ですが、「持ちつ持たれつ」の外にいる人たちへの理不尽な言動の数々。

「持ちつ持たれつ」という言葉、麗しい言葉に聞こえないこともないですが、ドロドロした人間関係と表裏一体の言葉でもあるようです。

変人は多かったけど、人間関係の闇がなかった東京編が懐かしくなってきました。

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予習レビューと史実のリアルエピソード

長岡空襲

今週、杉田弁護士の悲しい過去が語られます。

杉田弁護士は最愛のお嬢さんと孫を空襲で亡くしていたのです。

杉田弁護士のお嬢さんと孫が亡くなったのは長岡空襲。

朝ドラでは東京と大阪の空襲はこれまで繰り返し描かれたか語られたかしてきましたが、ブログ主が観た朝ドラで長岡空襲に触れらるのはこれが初めてのことです。

そんなわけで長岡空襲がいつ頃にあったのか、どのような被害があったのか、ブログ主には知識が皆無です。

そこで簡単にではありますが、長岡空襲についてまとめてみます。

長岡空襲があったのは昭和20年(1945年)8月1日夜から翌未明にかけて。

終戦の二週間前というタイミングです。

空襲によって新潟県長岡市の中心部は焦土と化し、当時約74,000人ほどだった長岡市は、この空襲によって死亡者1488名、罹災戸数11,986戸の被害を被りました。

なお、当時米軍は、空襲に先駆けて「伝単」と呼ばれる空襲を予告する紙片を投下していました。

その「伝単」には、空襲を行う都市名が記載されていました。

長岡市にも空襲当日に「伝単」の投下があったものの長岡市に記載はありませんでした。

長岡市に投下された「伝単」には、富山市、八王子市、水戸市の記載があり、予告通りその三都市は空襲に見舞われました。

ところがその「伝単」には長岡市は記載されていませんでした。

一方、その「伝単」には高岡市(富山県)の記載があったため、長岡市を高岡市と誤記したと考えられています。

ところで米軍は攻撃目標とした180都市のうち、人口の規模は新潟県の県庁所在地である新潟市は32番目、長岡市は73番目でした。

しかし新潟市は原爆投下の候補地だったため、新潟市ではなく長岡市が攻撃の対象になりました。

またトラちゃんが着任した三条市は攻撃目標となった180都市中135番目。

戦争が長引き180都市すべてが攻撃されていたら三条市も空襲に見舞われていたと考えられています。

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POSTED COMMENT

  1. 還暦のたつお より:

    杉田弟からの忠告。高瀬君の怒り。小野さんの恋の経緯。夕食のため息、山でのトラウマ。班分け。優未さんより寅子さんの方が悩み。朝鮮人の受難。ライトハウスの落書き。新憲法が出来ても人間が変わらないと。巧く合間を入れた航一さん。「すべての裁判の公平は無理。」はて?

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