あんぱん

漫画が描いた新たな漫画 / あんぱん 第105回

2025/8/22(金)第21週「手のひらを太陽に」

あらすじ

嵩と衝突した直後、嵩の名前の由来を登美子に聞かされたのぶは、山に出かけました。

そして、一人で山に登ったのぶは山頂で嵩のことを考えていました。

一方、嵩は久しぶりに漫画を描き始めました。

嵩が漫画を描き始めた日の夜、のぶは自宅に帰ってきました。

のぶは嵩に言いました。

自分は何者になれなかったと。

そして、嵩に励まされたのぶは、嵩の描きかけの漫画に目をやりました。

それは、あんパンを配っている太った男の漫画でした。

参考:地デジ番組表

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鑑賞後の感想

感想欄は放送後に追記します。

予習レビューと史実のリアルエピソード

「困ったときのメガネくん」の回収

高知新報時代の嵩くんは、東海林さんから二度にわたって「困ったときのメガネくん」と言われたことがありました。

一度目は、嵩くんが高知新報の入社試験を受けた日の夜。

翌日の朝刊の紙面に穴が空きそうなところを、嵩くんが描いたイラストによって穴を埋めることができました。

二度目は、高知新報に採用された嵩くんが社会部に配属されたころ。

月刊くじらの誌面に穴が空きそうなところを、このときも嵩くんが描いた漫画によって穴を埋めることができました。

東海林さんは二度にわたる嵩くんの活躍を「困ったときのメガネくん」と表現したわけです。

この「困ったときのメガネくん」は史実にモチーフがある呼称です。

史実ではリアル嵩くんは「困ったときのやなせさん」と呼ばれていました。

ラジオドラマのための台本が放送に間に合いそうもなくなり放送に穴が空きそうになると、穴埋めの台本を頼まれる「困ったときのやなせさん」。

雑誌に掲載する漫画の原稿が間に合いそうもなくなり誌面に穴が空きそうになると、穴埋めの漫画を頼まれる「困ったときのやなせさん」。

そんなリアル嵩くんが経験した状況が、今週のドラマの中で再現。

東海林さんが言った「困ったときのメガネくん」が回収されるようです。

ドラマの中の嵩くんは「困ったときのメガネくん」として仕事が次々に舞い込み、仕事には困ってはいないようです。

しかし漫画家として相変わらず売れません。

ついに「アンパンマン」が誕生

今週の嵩くん、仕事だけはいっぱいあります。

今の時点で判明している嵩くんの仕事は、ショーの構成や舞台美術、そしてテレビ出演などなど。

仕事はいくらでもあるので食べるのに困ることはありません。

しかし、漫画家としては売れません。

漫画のヒット作も生み出せません。

仕事はあるのに漫画家として行き詰まる嵩くん。

漫画家としてスランプにおちいり、他の仕事は何でも引き受けるその一方で、漫画を描けなくなるようです。

そんな「たっすいがー」ぶりにのぶちゃんは腹を立て口論の末にのぶちゃんは家出。

ようやくのぶちゃんと仲直りできた嵩くんが気を取り直して描いた漫画は、のぶちゃんを大いに喜ばせるのだとか。

嵩くんが描いた漫画。

それは、太った中年男性があんパンを配るという漫画です。

【史実】「アンパンマン」誕生

ドラマの中では「太った中年男性があんパンを配る漫画」という形で登場したアンパンマン、またはアンパンマンの原型。

史実では、アンパンマンはどのように登場したのか。

その経緯をざっくりとまとめてみました。

「アンパンマン」というキャラクター名が初めて登場したのはラジオのコントの中でした。

毎日5分間ラジオ放送されていたコントの中に「アンパンから生まれたアンパンマン」というキャラが登場したもののラジオドラマなので姿はありません。

次に登場するアンパンマンも姿のないキャラクターでした。

リアル嵩くんは絵本の原作を依頼され、アンパンマンの物語を執筆したものの編集者に没にされました。

なお、このときの絵本ではリアル嵩くんは原作だけを担当。

絵は別の作者が描くことになっていました。

もし編集者がリアル嵩くんの原作を没にしていなければ、別の作者がアンパンマンの絵を描くことになり、その後の大人気キャラのアンパンマンは誕生していなかったと言われています。

アンパンマンの原型が誕生したのは昭和44年(1969年)。

リアル嵩くんは月刊誌『PHP』で大人向けの短編童話を連載しました。

この短編童話の一編が、お腹のすいた人にアンパンを配ってまわる、カッコよくないおじさんの物語でした。

あんパンの顔を食べさせるのではなく、あんパンを配る主人公。

今週のドラマの中で初めて登場するアンパンマンらしきキャラクターも、あんパンを配る主人公です。

なので『PHP』に掲載された短編童話の一編が、今週のドラマの中で登場する新キャラクターのモチーフと思われます。

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