あんぱん

柳井家を訪問する東海林 / あんぱん 第119回

2025/9/11(木)第24週「あんぱんまん誕生」

あらすじ

柳井家に東海林がやってきました。東海林との再会を心から喜ぶのぶに対して、東海林は嵩が活躍していることを嬉しそうに語りました。東海林は、嵩が手がけたものはラジオドラマ、出版物、そして映画のすべてを見ていました。

同じころ、嵩は投稿雑誌の編集作業を行い、読者から届いた作品を整理していました。そんな中で嵩は、そのころ悩んでいることを八木に打ち明けました。それはアンパンマンの人気がなかなか出ないことでした。

一方、のぶと東海林はアンパンマンについても語り合いました。のぶはアンパンマンへの思いを東海林に語りました。アンパンマンは格好悪くていい。弱くていい。アンパンマンは嵩にとって唯一信じられる正義の味方なのだと。

のぶからの連絡を受けた嵩が帰宅。東海林はのぶと嵩に言いました。高知新報時代にのぶと嵩が探し続けていた「逆転しない正義」を何十年もの時間をかけてついに見つけたのだと。そして東海林はアンパンマンを書けと嵩を励まし高知に帰りました。

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感想

東海林さん

前回、柳井家にやってきた東海林さん。

今回はその続きから。

東海林さん、今は何歳ぐらいなのでしょうか?

のぶちゃんは今は60歳、嵩くん59歳。

二人の10歳年上として70歳、20歳年上なら80歳。

80歳で高知から東京への一人旅は厳しすぎるので、70歳くらいでしょうか。

何歳であるにせよ背中を丸まりすっかり老け込んでしまいました。

しかし元部下を思う気持ちは今も変わらず。

今も熱い東海林さん。

そんな東海林さんは、のぶちゃんと嵩くんが高知新報時代に探し求めていたあるものをしっかりと覚えていてくれました。

思い起こせばのぶちゃんが高知新報をやめることが決まった際。

否。

やめると決める前から。

薪先生からスカウトされたときから、東海林さんはのぶちゃんを手放すことが実につらそうでした。

のぶちゃんの記者としての将来に期待してたんでしょう。

東海林さんにとってのぶちゃんは特別な部下でした。

そして高知新報を去った後も東海林さんにとってのぶちゃんは特別な元部下だったのでしょう。

一方、嵩くんは記者としてポンコツと言い切る東海林さん。

嵩くんのことを記者としてはまったく期待していなかったのは明らか。

でも、東海林さんは嵩くんの何に記者とは別の才能を見出していたらしい。

そしてのぶちゃんと嵩くんの二人が高知新報時代に探し求めていたものを見つけたなと語る東海林さん。

東海林さんからそのように言われて、のぶちゃんも嵩くんもアンパンマンがどれほど大事な存在かを改めて理解したのではないでしょうか。

東海林さんが柳生家にやってきた頃。

嵩くんは八木さんに相談していました。

アンパンマンには何かが足りないと。

八木さんもアンパンマンには何かが足りないと指摘。

その足りない何かを、嵩くんは東海林さんとの再会を機に見つけることができるのでしょうか。

『やさしいライオン』

昨日、ドラマの中で上映場面が描かれたアニメ映画『やさしいライオン』が放送されることが決定しました。

NHK Eテレ
9月20日(土)午後3:00〜

1998年に声優と一部のセリフが変更された音声リニューアル版で放送。

オリジナルの35ミリフィルムから新たにテレビ放送用に映像化されたものなのだそうです。

製作:手塚治虫
原作・演出・美術:やなせたかし
声の出演:かないみか、千々松幸子
歌:ボニージャックス、久里千春(ブルブルの子守歌)

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予習レビューと史実のリアルエピソード

アニメ映画『千夜一夜物語』の仕事

前週、手嶌治虫から嵩くんに仕事の依頼がありました。

嵩くんが依頼された仕事はアニメ映画『千夜一夜物語』のキャラクターデザイン。

それまでの嵩くんも仕事だけはいくらでもありました。

しかし、嵩くんが頼まれる仕事は作詞の仕事だったりテレビ出演の仕事だったり、脚本を書く仕事だったりと漫画とは無関係の仕事ばかりでした。

その事実が嵩くんを苦しめました。

代表作がない漫画家だから頼まれる仕事は漫画とは無関係な仕事なのだろう。

嵩くん、そんなふうに考えていたかと。

そんな中でついに漫画家として認めらる仕事が入ってきました。

しかし、その仕事の依頼主はあの天才漫画家・手嶌治虫です。

常に嵩くんの心をざわつかせていた手嶌治虫です。

嵩くんの交友関係はずいぶん広くはなりましたが、漫画家としては手嶌治虫は雲の上の存在のはずです。

そんな人から漫画の仕事を引き受けた大きな転機となったのが前週でした。

アニメ映画『千夜一夜物語』が大ヒット

今週は手嶌治虫から頼まれた仕事の納期が迫るタイミングからスタート。

ところで何週か前に嵩くんがミュージカルの仕事を手がけた際、開幕前日まで栄輔くんが修正に修正を重ねる妥協を許さない姿勢が描かれました。

史実のアニメ映画『千夜一夜物語』の制作現場もそんな感じだったようです。

完成の期日から遅れに遅れているにも関わらず、一切の妥協を許さず修正を重ねる手塚治虫氏。

また、混乱を極める現場の中にあって完璧な仕事をスピーディーにこなす手塚治虫氏の天才ぶりにリアル嵩くんは度肝を抜かれたのだとか。

例えばリアル嵩くんが数百人の女性の顔を描き分けることが求められた時のこと。

リアル嵩くんは途中で女性の顔のネタが切れてしまい、それ以上は描けなくなりました。

するとその仕事をバトンタッチした手塚治虫氏はスラスラと描き分けてしまう。

他のいくつもの仕事を掛け持ちし、普通の人ならばパニック状態になってもおかしくない状況でありながら、そんな仕事ができたそうです。

ドラマの中で、そんな天才の仕事が再現されるかどうかは定かではありませんが、できることならそんな場面も見たいものです。

それはさておき、アニメ映画『千夜一夜物語』は今週中に無事に完成。

そして劇場で公開され大ヒット。

先週から描かれ始めたアニメ映画『千夜一夜物語』のエピソードは今週、大ヒットという形で回収されます。

【史実】アニメ映画『千夜一夜物語』

嵩くんがアニメ映画『千夜一夜物語』のキャラクターデザインを任された仕事は史実のエピソードがモチーフになっています。

リアル嵩くんの仕事は次の通りです。

『千夜一夜物語』の脚本を読み込む。

そして、登場人物たちの顔つき、表情、仕草だけでなく服装などのイメージまでふくらませて具体化することが仕事です。

この仕事をリアル嵩くんは大いに楽しめたらしく、リアル嵩くんはキャラクターデザインに没頭。

映画だ大好きだったリアル嵩くんは海外の映画俳優の顔をモデルにすることもあったのだそう。

また、この仕事でキャラクターデザインを手がけた経験は、後に『アンパンマン』で大量のキャラクターを生み出すことにつながったと言われています。

そして完成したアニメ映画『千夜一夜物語』は大ヒット。

しかし本作は赤字を出してしまったそう。

手塚治虫氏の完全主義によって完成は遅れに遅れ予算超過になってしまったのだそうです。

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POSTED COMMENT

  1. しなもん様、貴重な情報ありがとうございます。

  2. ずんこ より:

    東海林さん!
    久しぶりに東海林さんの「~にゃあ」が聞けて嬉しい。
    ずっと応援しくれてたんですね。
    でもなんだか、元気がない。
    歩き方も少しヨタヨタしてるし、座っていても背中が丸くなってて…。
    体をシャンとさせておくのが辛そう。
    心配です。

  3. chom より:

    本当の理由はやはり最後の挨拶だったのでしょうね。。。

  4. Banban より:

    今週描かれているのは1978年ではなく1973年が舞台なので
    のぶちゃんは54~55歳ではないでしょうか?
    当時の社会状況は55歳定年が一般的だったので
    54歳の健ちゃんが「来年定年だ」と言っていたのかと・・

  5. 朗報です。件のアニメ「やさしいライオン」が来る9月20日(土)NHK Eテレで15.00(午後三時)放送されます。見忘れ、録画のし忘れのないようくれぐれもお願い致します。ご覧になった方のご感想を教えて頂ければ幸いです。ついでだからNHKは無理としても「千夜一夜物語」どこかでやらないかな?やなせさん絡んでないけど「哀しみのベラドンナ」も見たいな。

    • しなもん より:

      還暦のたつお様へ
      千夜一夜物語はどこかの公式からYouTubeで期間限定公開されているようですよ。

  6. なんか東海林さんの言葉、遺言みたいだなあと思ったら、やっぱりひょっとして?あのやつれ具合も気になる。

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