ヘブンが家と女中を探す / ばけばけ 26回

2025/27: 11/4(火)第6週「ドコ、モ、ジゴク。」

あらすじ

トキとフミがシジミを売るために花田旅館に足を運ぶと、ヘブンと平太がケンカ中であることを聞かされました。一方、登校したヘブンは平太への不満を錦織にぶつけ、花田旅館を出たいので家を探してほしいと頼みました。

依頼を受けた錦織は、ヘブンの希望を江藤に報告。江藤はヘブンの希望を受け入れ、家探しに加えて女中探しをするよう錦織に指示。しかし江藤が錦織に出した指示は「両方とも出来る女中」という難題でした。

そんな中で遊女のなみが、ヘブンが女中を探しているという話を新聞記者から聞かされました。遊郭から出ることが望みであるなみは、ラシャメンになることへの不安を抱えながらもヘブンの女中になると心に決めました。

なみは錦織と面会。錦織はなみの申し出を喜びました。錦織はさっそくなみをヘブンに紹介。しかしヘブンは・・・。その後、錦織は松野家を訪問。トキを外に呼び出すとヘブンの女中になってほしいと告げました。

感想

ヘブンさんと平太さんの対立

目が腫れているウメちゃんを平太さんが医者に診せなかった件。

昨日、ヘブンさんが約束を破ったと言って平太さんを激怒していましたが、どうやらその後もウメちゃんの件でやり合ったらしい。

そして関係はかなり険悪な状態に。

ヘブンさんは花田旅館にいたくないばかりに早朝から出勤する。

一方の平太さんもヘブンさんが旅館を出て行ってから悪口の言い放題。

さらにヘブンさんは登校してから旅館の選び方が下手だと言って錦織くんを責め立てる。

用意してあった旅館を断り花田旅館がいいと我がままを通したのはヘブンさんのことなんですが、そんなこと完全に忘れている様子。

ヘブンさん、そういう性格なのかな？

あまりにも怒り過ぎて誰かのせいにしないと気が済まない。

そんなところなのかもしれませんが・・・

江藤さん

旅館を出たい。

ヘブンさんから相談を受けた錦織くんは、そのことを江藤さんに報告。

そのとき江藤さんはランチの蕎麦を食べている真っ最中。

なぜ蕎麦？と思いましたが、引っ越し蕎麦にかけていたんですね。

芸が細かい！

さて、江藤さんはヘブンさんの希望を受け入れました。

そして錦織くんに家を探してやれと指示。

その際に女中もいた方がいいだろうと考える江藤さん、なかなかの心づかいです。

ヘブンさんが給金の中で借家を借り女中を雇うのであれば問題ないだろうと現実的な問題もしっかりと押さえつつ・・・

さて、江藤さんはもう一つ「心づかい」をしました。

それは「両方とも出来る」というやつのこと。

朝ドラらしからぬ微妙なマターです。

さすがに「両方」の二つが何を意味するのかまではセリフに出ませんでしたが。

両方とも出来る女中。

無理難題を押し付けられた錦織くん、お気の毒。

しかし「両方」の無理難題を難なくこなせそうな人が女中に名乗りをあげました。

なみさんです。

なみさんからの申し出を受けて錦織くん、どれほどほっとしたことか。

そして錦織くんはさっそくなみさんをヘブンさんに紹介。

なみさんをヘブンさんに紹介する場面がまたしても朝ドラ離れしていて驚きです。

遊郭の一室。

ヘブンさん、なみさん、錦織くんの三者が話す手前では布団が広げてある。

江藤さの言う「両方」の一方が布団によってさりげなく表現されていました。

なみさん、農家の生まれだけに料理も上手らしい。

ヘブンさんもなみさんの作ったお弁当を喜んで食べました。

ところが・・・

錦織くんはトキちゃんに女中になってほしいと頭を下げる。

なみさんはどうなったのか？

その答えは明日描かれるのでしょうか。

予習レビューと史実のリアルエピソード

ウメちゃんの目の病気

前週、花田旅館で女中として働くウメちゃんの目の病気に。

自身も失明しているヘブンさんはウメちゃんのことが心配ですが、花田旅館の主人である平太さんはウメちゃんの目の病気に無関心。

そんな平太さんの態度に対してヘブンさんが激怒するというエピソードがありました。

そのとき、激怒したヘブンさんはウメちゃんを医者に診せるように言いました。

ヘブンさんは、あそこまできつく言ったらいくらなんでも平太さんはウメちゃんを医者のもとに連れて行くだろうと思ったのでしょう。

そして今週。

ヘブンさんは平太さんを信じていました。

ところが平太さんはウメちゃんを医者のもとに連れて行ってませんでした。

そのためヘブンさんは改めて激怒。

「オヌシ、ジゴク！」と言ってヘブンさんは平太さんを責めたてます。

このときのヘブンさんのセリフ「オヌシ、ジゴク！」。

これがサブタイトルになっているものと思われます。

ただし今週は他にも「ジゴク」が描かれるはずです。

ヘブンさんが女中探しを始める

平太さんの一件で激怒したヘブンさん。

その後もなかなか怒りが収まらないようです。

そして平太さんのことが心底嫌いになってしまったらしいヘブンさん。

身の回りの世話を焼いてくれている錦織くんに頼みます。

旅館を出たいので家を探してほしいと。

錦織くんはさっそく江藤知事に相談し、江藤知事はヘブンさんの希望を承諾。

ヘブンさん、旅館を出て借家住まいを始めることになります。

その際、ヘブンさんは身の回りの世話をしてくれる人がほしいと要望。

花田旅館に滞在中は女中のウメちゃんがヘブンさんの身の回りの世話をしていました。

そのウメちゃんの代わりになるような人をヘブンさんは希望します。

そこでヘブンさんの女中探しが始まります。

今週描かれるヘブンさんの女中探しは本作のストーリー全体の中で極めて重要です。

ヘブンさんが女中探し

ヘブンさんが女中探しを始めたと聞いて、真っ先に名乗りをあげるのは遊女のなみさんです。

当時、西洋人の女中は「ラシャメン（異人の妾）」と呼ばれて軽蔑の対象でした。

しかし、なみさんの立場からすれば「ラシャメン」と呼ばれて軽蔑されることは、遊郭に縛られているよりもマシと考えたのかもしれません。

西洋人の女中の方が給金も高いことが考えられます。

でもなみさんが名乗りをあげるものの、ヘブンさんに断られてしまいます。

ヘブンさんの女中の希望は武士の娘であることでした。

なみさんは農家の娘なのだそうです。

そこで女中探しは振り出しに。

女中探しをヘブンさんの代わりにしている錦織くんが目をつけたのがトキちゃんです。

トキちゃんの実家は極貧状態にあることを錦織くんは知っていたらしい。

そこで錦織くんはトキちゃんに提案するものの、トキちゃんが拒否。

こんな状況が今週の半ばぐらいまで続きます。