カムカムエヴリバディ

古いラジオを手に入れる / カムカムエヴリバディ 第67回

2022年2月4日(金)第14週「1965−1976」

あらすじ

ビリーとの出会いがきっかけになって、ひなたは英語を勉強したいと思い始めました。ひなたはビリーに対して淡い恋心を抱き、ビリーと言葉を交わしたい一心から英語を勉強したいと考えるようになったのです。

ひなたは、英語教室に行きたいと錠一郎に相談。しかし、回転焼きの売上が減っている中で、英語教室に通わせてもらえるような余裕がないことは、ひなたも承知していました。ところが意外にも錠一郎は、お父ちゃんに任しとき!と言い切りました。

錠一郎は、商店街の福引で一等賞の熱海旅行を当てて、それをお金に換えるつもりでいました。しかし福引券は1枚不足していました。その数日後、吉之丞がひなたに怪我をさせたお詫びで吉右衛門が福引券を百枚、大月家に持参。

十回福引を行い、九回続けてはずれ。最後にるいが当てたのは古いラジオでした。そのラジオのスイッチを押すと『証城寺の狸囃子』のメロディーが流れ始めました。その曲を耳にしたるいは、母の安子と一緒に聞いたカムカム英語を思い出すのでした。

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予習レビュー

今回描かれる福引のエピソードは『ちりとてちん』へのオマージュでしょうか。

『ちりとてちん』では、ヒロインのお母ちゃん・糸子さんがヒロインの高校卒業のプレゼントを手に入れるためにカラオケ大会に挑みました。

糸子さんが狙ったのは一等賞のハワイ旅行。

一等賞を本気で狙い五木ひろしの『ふるさと』を熱唱する糸子さんの視線の先には、電車で故郷を旅立つヒロインの姿が・・・

あの名場面を思い出さずにはいられません。

そして、今回はとっても気になるエピソードが・・・

安子ちゃんとるいちゃんの幸せいっぱいだった時間のシンボル『証城寺の狸囃子』のメロディーが再びドラマの中に流れます。

また、その曲を聴いたるいちゃんはお母さんと過ごした時間を思い出すようです。

(余談:さだまさしさんの声の再登場があるようです)

安子ちゃんとチビるいちゃんが、肩を寄せ合いながら夕陽に包まれた部屋の中でラジオに耳を傾ける姿がブログ主は忘れられません。

あの頃の、安子ちゃんとチビるいちゃんの関係が、最終回までに取り戻せるよう祈るばかりです。

話し変わって・・・

どうでもいい話ですが、『ちりとてちん』の糸子さんを演じた和久井映見さんが、再び天然キャラを演じた『ひよっこ』の愛子さん。

愛子さんは『ひよっこ2』で、商店街の福引で一等賞の熱海旅行を当てました。

今回の福引エピソードは、糸子さん=愛子さんへのオマージュでもあるのかも。

「錠一郎は商店街の福引で一等賞の熱海旅行を当てて」のエピソードで、ブログ主が真っ先に思い出したのは、大好きな糸子さんと愛子さんでした。

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感想

ひなちゃんの初恋がストーリーの中心になる回と思いきや、思いがけずるいちゃんが二度も過去を思い出す回となりました。

ひなちゃんの怪我

予告映像の中にあったひなたちゃんの怪我。

ガラスの瓶が割れ、ひなちゃんがそのそばで倒れている衝撃の映像は視聴者の心をざわつかせました。

しかし、言うまでもなく視聴者以上に心がざわついたのはお母さんであるるいちゃんです。

ひなちゃんが怪我をした。

ガラスの瓶が割れて怪我をした。

いっちゃんから聞かされた時、るいちゃんはどれほど心配したことか。

るいちゃん自身が交通事故に遭って怪我をした時の場面のフラッシュバックが、るいちゃんの心痛をセリフ以上に物語っていました。

証城寺の狸囃子

聞き慣れたメロディー『証城寺の狸囃子』でこれほど泣かされるとは・・・

スイッチをオンにしたラジオから出てきた最初の音は『証城寺の狸囃子』のメロディー。

ひなちゃんもジョーも、そのメロディーはよく知っていても、そのメロディーへの特段の思い入れはないはずです。

でも視聴者にとって、そしてるいちゃんにとって、そのメロディーは特別な曲。

サッチモの『サニーサイド』と同じくらいか、それ以上に特別な曲です。

安子ちゃんとるいちゃんの母娘が幸せいっぱいだった時間のシンボル『証城寺の狸囃子』がこんな形で回収されるとは。

今回の回収も嬉しかったですが、それ以上に嬉しかったこと。

それは、るいちゃんが『証城寺の狸囃子』に込められた幸せな思い出を、心を痛めることなく思い出せたことです。

母親の気持ち

次週はいよいよ、「るい編」から「ひなた編」にバトンタッチされます。

るい編が終わりを迎えるに当たって、るいちゃんが過去を思い出す中で、娘に対する母親の気持を理解する姿が描写されました。

るいちゃんの中にあるお母さんへの複雑な感情は、はたしてどこまで癒されて「るい編」を終えることになるのでしょうか。

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POSTED COMMENT

  1. ずんこ より:

    「お母ちゃんのコレ、旗本退屈男みたいでカッコええなあ!」

    「顔の傷」に強い反応を示するいちゃんをひなたちゃんなりにフォローしたのか、はたまたただの時代劇大好き少女の素直な感想なのか…。
    いずれにしても、るいちゃんの額の傷に、初めて前向きな意味が与えられました。

    安子ちゃんが罪の意識にさいなまれ、千吉さんがどれほどお金をかけてでも消してやろうとし、るいちゃんが残すことを決めた、額の傷。
    ずっとコンプレックスだった、額の傷。
    その傷を、ひなたちゃんが初めて「カッコいい」と前向きに評価した。

    これはるいちゃんが、安子ちゃんとの過去を前向きにとらえられるようになるフラグなのか?
    そうであればいいなと思います。

  2. 名乗る程の者ではございません より:

    たい焼きブームは夏までに終わっていたかな、暑い夏にアツアツのたい焼きは需要が減るし
    るいさんのお店、高級和菓子じゃなく夏場限定で氷あずきしないのかなは前からの疑問、お客さんも喜ぶしウィンウィンなんだけど

    因みにたい焼きブームの次は秋頃から始まりましたね、静岡県出身のふたりの女の子によって

    ペッパー警部、私たちこれからいいところ~♪

    50歳代の女性は今でもピンクレディの曲が踊れるということは数年前「探偵ナイトスクープ」が立証しています、まさにすずめ百まで踊り忘れず三つ子の魂百までですね

  3. 地方都市住民Y.M. より:

    視聴者は、安子やその家族があんこの歌に込めた思いを知っている。でも祖父が何故そこに辿り着いたかは、安子も視聴者も知らない。それでも歌とその精神は安子に引き継がれた。
    るいはその歌に対する安子達の想いを直接的には知らない。でもその歌と、その精神は、偶然のように受け継がれていく。そして彼女の人生を助ける。
    こういう不思議な人生の知恵の連鎖、生き様の連鎖は、私達の人生でも知らず知らずのうちに起きているのではないだろうか。
    視聴者はどうしても、知っている事が明確に伝わって欲しいものだ(私もその一人だ)。でももし直接的に知ることはできなくても、想いや生き様が奇跡的に伝わっていく人生の大河もあるのではないか。このドラマを見てそんな気持ちになってきた。

  4. ひるたま より:

    続きです。
    別の方もコメントで触れられていますが、「お父ちゃんにまかせとき!」錠一郎さんを見ながら思わず、『なつぞら』で咲太郎兄ちゃん(岡田将生さん)の「オレにまかせろ!」を思い出してしまいました。どちらも心許ない(怪しい?^^;)点では共通していた…ような気がします。(^^;)

    ところで。
    今作での「錠一郎」オダギリジョーさんは、一作で「ヒロインの相手役」と「ヒロインの父親役」の両方を演じておられますね。(という事はつまり「るい」深津絵里さんは一作で「ヒロイン」と「ヒロインの母親役」を両方演じておられる事になる訳ですが)
    ここに加えて、朝ドラ名物の「変なおじさん」枠をもオダギリジョーさんは一部引き受けているように見えるのは気のせいでしょうか。(個人的には『ちりとてちん』の小次郎おじちゃん、そして『ひよっこ』の宗男さんを彷彿とさせるような…?)
    昨年秋に放送された『オリバーな犬』(オダギリジョーさんが監督・脚本・編集そして出演と一人四役と、八面六臂のご活躍でした)以来、すっかりオダギリジョーさんに魅了されています。(^^)

    出来れば将来的に、オダギリジョーさんの監督(&出演)作に深津絵里さんが出演…というのが実現しないかな~。

  5. ひるたま より:

    今回のラスト場面でるいちゃんが見た新聞のラジオ番組欄をよく見ていたら、ラジオ番組紹介の欄に「6:45月~土 「英語会話」講師東後勝明先生」。東後勝明(とうご・かつあき)先生のお名前を拝見して懐かしい!!と思わず反応しちゃいました。(^^)
    私は「ひなた」より数年遅れの生まれですが、物心ついた頃には「基礎英語」(小島義郎先生)「続 基礎英語」(安田一郎先生)そして東後先生「英語会話」のラインナップは今も覚えています。当時小学生の私には「英語会話」は理解を超えていましたが…。

    ところでこのラジオ欄を(録画を静止させて)まじまじと見ていたら…「文芸(文化ならぬ^^;)放送」の欄に「百万人の英語」が確認出来(夜11時開始)、思わずこちらにも歓声を上げてしまいました。(^^;)
    NHKのみならず、民放にもいわゆる“ラジオ英会話講座”があったのですよね…あいにく聴いた経験は無いですが、こちらも懐かしく思い出しました。
    加えて調べてみたら、「百万人の英語」とNHKのラジオ英語講座(こちらは番組が複数ありますね)両方で講師を務められた先生も複数いらっしゃるようです。(その代表格が遠山顕先生かな、と個人的には思います)

    • 肉じゃが食べる人 より:

      ラジオの基礎英語、続基礎英語、懐かしいですね〜思い出しました!
      やっぱり英語会話は難しくて、手を出せなかった記憶があります。
      私の中学時代(正に1975年頃)の基礎英語は、小島先生の前の大野一男先生でした。
      続基礎英語は既に安田一郎先生。
      マーシャ・クラッカワさんやレジナルド・スミスさんが出てたかな。
      教育テレビでは、セサミストリートもやってて、
      吹き替え無しだったので、月刊テキストの日本語訳が欲しかった。
      ひなたちゃんにはセサミの方が向いてるかも…

      • ひるたま より:

        肉じゃが食べる人 様

        こんにちは。私のコメントを拾い上げて下さってありがとうございます。諸事情あって返信が大変遅くなりました…ごめんなさいね。
        基礎英語(或いは遠山顕先生の『英会話入門』)ならば、ひなちゃんでも何とかついて行けたかな?と思うのですが…。(何せ「英語会話」がテーマ(の一つ)であるドラマという事で、出すのは難しかったのかな?(^^;)時代的には既に「基礎英語」は放送されていたのでは?という気がします)
        「続 基礎英語」私が覚えている範囲では、ダイアローグにしばしば登場していた「ゴローくん」が結構面白いキャラクターだったように記憶しています。何だかんだいって結局私も、英文よりむしろ日本語訳ばっかり見ていたのが本音ですね…f^^;

        ところで。
        先にお名前を挙げた遠山顕先生のHP→ブログにアクセスしたら、何とまぁ…本作に出演されるとの事です!!
        (仮に不適切ならば、URLを削除して頂けると幸いです…朝蔵さんにはお手を煩わせて大変申し訳ないのですが)
        https://kentoyama.com/blog/?p=14205
        3/22に放送される回に出演されるとの事。(声だけの出演か、御本人が俳優として出演されるのかは???です。なお遠山先生は、かつて俳優として大河ドラマに出演された経歴もお持ちなのだとか)

        つまり…この先にもラジオ英会話の登場はある訳ですね。(^^)

  6. いつもみてます より:

    感想
    母親の気持ち

    “ひなた編”が終わりを迎えるに当たって・・
      ↓
    “るい編” ですよね?

  7. 重信六三郎 より:

     ビリー少年、以前ブログ主様がロバートさんと安子さんの孫だとすると年齢が合わない…、と書いておられましたが…、

     もしロバートさんや安子さんと繋がりがあるとすれば…、

     実はロバートさん、亡くなった前の奥さんとの間に子供が居て、ビリー少年はその子の息子、つまりロバートさんと安子さんの孫の従兄弟、とか…。

     ところでビリー少年、小学生が1人で海外旅行とは考えにくいのですが…、京都か少なくとも関西近外に住んでいるのでしょうか?

     否、恐らく映画村には両親と一緒に来ていて、ひなたゃんに声を掛けられていた頃、お父さんとお母さんは、歩き疲れて茶店で休んでいたのでしょう…。きっと…。

     それに、もしロバートさんと安子さんの孫の従兄弟だとしたら、ロバートさんと安子さんの孫が登場した時に大人になったビリー少年も一緒に登場するかも…。

  8. 沼次郎 より:

    京都の人には熱海旅行ってのは大ごとだったのね

  9. 秋桜おばさん より:

    時代劇への熱は長く冷めやらぬ感じですが、何にでも興味引かれるひなたちゃんですなぁ。
    両親ともに広く浅く手を広げるって感じじゃないのに。

    安子ちゃんからるいちゃん、そしてひなたちゃんへ。3代に渡る物語。私も、母と自分と娘にダブらせてそれぞれの立場になって見ています。
    今は、色んな行事や周りの景色、洋服など、るいちゃんが若き頃の母と重なります。

  10. 丹善人 より:

    さすが優等生の藤井さん。外人と話す機会もあるのかな。
    ようやくにしてラジオ英会話との再会。でもひなたは飽きっぽいそうなので、
    「ラジオ英会話とともに成長する」とは成りそうもないようですが。

  11. オペラ座の怪人 より:

    吉右衛門が分厚い封筒を置いていった時、
    視聴者の全員が「お金ではない」と思ったことでせう。

    福引というギャンブルに賭けるなんて、
    いかんなあ、と思っていたら、
    9回目を終えて、10回目の直前、
    るいが「ちょっと待って」
    諫め(いさめ)に来てくれた、と思ったら、
    「私がやる」って、おいおい。

    これら、コメディタッチもありましたが、
    ひなたのケガが大したことない、と知って、
    るいがハグしてくれたところ、
    はい、私、泣きました。

    (>___<。)

    (-A-) (-A-) (-A-) ← ざっくぅ

    おしまい

  12. 還暦のたつお より:

    小夜子ちゃん、なんかロバートさんと最初に会った時の安子さんみたい。「お父ちゃんにまかせとき。」あんまり期待できません。案の定。ねっかい旅行、ひなたちゃん地理も勉強してない。吉兵衛さん商店会の会長だったの。たくさん繰越金、残しそう。えっ一升瓶がもとで怪我。加害者逃亡、顔でなくて本当によかった。自分と同じ目に遭わせたくない母の想い。旗本退屈男。言うと思った。吉兵衛さん意外といいとこある。英語?るいさんにとって縁遠い存在になっていた。福引、こういう場合まず当たらない。るいさん、二人より強運だがはるかに目標に及ばず。ラジオ案外無駄ではなかった。母子の繋がり。

  13. H.Sakigake4th より:

    いよいよ物語に英語が戻ってきます!

    そのキーアイテムがラジオなのも安子編と一緒です。
    今後、時代劇と英語がひなたの人生にどう結びついていくのでしょうか?

    恐らくですが、京都にくる外国人に向けて英語ガイドとして時代劇のいいところを伝える役回りになるのでは。と思っています。

    そしてジョーは「泳げたい焼君」を評していたり、作曲していたり。やっぱり劇伴の道を歩むんでしょうか?
    確かピアノが弾けると言ってましたよね?

    いよいよ川栄さんが登場しますね!

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