らんまん

万太郎と竹雄の間の約束 / らんまん 第48回

2023/6/7(水)第10週「ノアザミ」

あらすじ

佐川に帰ると言い出した竹雄の言葉は嘘でした。竹雄は万太郎を試したのです。さらに竹雄は、これからは万太郎のことを「若」とは呼ばず「万太郎」と呼びながら万太郎を支えるつもりだとも言いました。

竹雄の応援を受けながら万太郎は、昼間は大学の研究室に通い、夕方からは印刷所で働くという多忙な日々を送り始めることになりました。そして印刷所では、石版印刷の技術を知識を熱心に学びました。

一方、寿恵子は舞踏練習会の発足式に向けてダンスのレッスンをクララから受けていました。そんな中で寿恵子は高藤から呼びつけられました。そして人生のパートナーとして別宅に迎えたいと告げられました。

高藤からの申し出に寿恵子は激しく動揺しました。一方の高藤は寿恵子に言いました。舞踏練習会の発足式が終わったら返事を聞かせてほしいと。その日の夜、寿恵子は万太郎のことを思い出しながら迷いに迷っていました。

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感想

竹雄くん

前回は竹雄くんの衝撃発言で終わり多くの視聴者が動揺したようでしたが、竹雄くんが万太郎くんをからかっただけというオチ。

前回、十徳長屋を出て行こうかと言い出した万太郎くんへの意趣返しでした。

しかし万太郎くんだけでなく、多くの視聴者まで驚かせたのは竹雄くんには想定外?(笑)

しかし十徳長屋を出てゆくと万太郎くんが言い出したとき、竹雄くんがそれをどう受け取ったのかがよくわかりました。

竹雄くん、かなりのショックだったんですね。

それにしても竹雄くん、なかなかやります。

万太郎くんと竹雄くんの関係

竹雄くんはやってくれましたが、これがきっかけで万太郎くんと竹雄くんの関係に大きな変化が生じました。

竹雄くんは万太郎くんのことをこれからは「若」とは呼ばずに「万太郎」と呼ぶことに。

当面は竹雄くんの気持ちの中では万太郎くんは「万太郎」ではなく「若」であり続けるものと思われます。

そんなに急に気持ちは切り替わらないので。

しかし万太郎くんを「万太郎」と呼び続けることで、竹雄くんの中でも万太郎くんの中でもお互いの認識が変わるものと思われます。

また竹雄くんが「万太郎」と呼ぶことに視聴者が慣れるころ、視聴者も万太郎くんと竹雄くんの新たな関係を受け入れているのかもしれません。

また、今後のどこかのタイミングで、竹雄くんは万太郎くんの付き人ではなくなる瞬間が描かれることがわかっています。

その日を違和感なく迎えるための準備(またはフラグ)が、前回から今回にかけての心の中のひそかな騒動の狙いなのかな?

ブログ主はそのように理解しました。

さて、竹雄くんの一件はそんな形で収まったものの、新たな心配ごとが始まりました。

寿恵子ちゃんのことです。

寿恵子ちゃん

寿恵子ちゃんの中に心のスキが生じた中での高藤氏の申し出。

脚本家の先生、実に巧みな作劇です。

もし寿恵子ちゃんが、万太郎くんの「しばらく白梅堂には来れない」という言葉を直に告げられていたならば。

寿恵子ちゃんならその理由を尋ねたはず。

寿恵子ちゃんに尋ねられた万太郎くんは、植物学雑誌に専念すると素直に答えたでしょう。

特段、隠すようなことではないので。

もし寿恵子ちゃんが、しばらく来店できない理由を尋ね万太郎くんが答えていたら。

寿恵子ちゃんは不安な気持ちを持たなかったはず。

また、万太郎くんが白梅堂にしばらく来れないと告げにきた際、万太郎くんはまつさんと文太さんに宣言しました。

今抱えている案件を成し遂げたら寿恵子ちゃんを迎えに来るみたいなことを。

この万太郎くんの言葉を寿恵子ちゃんが直に聞いていたら、寿恵子ちゃんは安心しながらいつまでも待っていたはず。

しかしそうはならなかった。

脚本家の先生、なかなか意地悪です。

というか、そんな皮肉な展開にしないとドラマが面白くならないからなのでしょうが。

万太郎くんと寿恵子ちゃんのすれ違い

寿恵子ちゃんは万太郎くんが来店しなくなった理由がわからず悶々としている。

一方の万太郎くんは、寿恵子ちゃんがそこまで思い詰めていることをまったく知らない。

このすれ違いは次週まで続きます。

続くどころかすれ違いの溝はさらに深くなる見通しです。

しばらく、胸が締め付けられるような気持ちでの視聴を強いられそうです。

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予習レビュー

万太郎くんが印刷技術を教わるために働く印刷屋さんは東京神田の大畑印刷。

大畑印刷所の工場主・大畑義平を演じるのは奥田瑛二さん。

工場主・大畑義平には実在モデルがいます。

実在モデルの名は、太田義二氏。

実在モデルの印刷屋さんは、神田錦町にありました。

リアル万太郎くんが印刷技術を学んだのは明治19〜20年(1886〜1887年)、リアル万太郎くんが24歳のときです。

印刷技術は印刷屋さんに任せておけばよさそうなのに、どうしてリアル万太郎くんは印刷技術を学ぼうとしたのか。

リアル万太郎くんは故郷の土佐で出版業をしたいと考えていました。

そこで東京の最先端の印刷技術を学んで、それを土佐に持ち帰ろうと考えたのだとか。

リアル万太郎くんは無給で弟子入りさせて欲しいと太田義二氏と懇願。

当然のことながら太田義二氏はその申し出に驚くものの、リアル万太郎くんの必死の頼みによって、その申し出を受け入れたのだそうです。

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POSTED COMMENT

  1. ずんこ より:

    竹雄くんの、ショック療法。
    前のめりになりすぎ、焦りで周りが見えなくなりかけていた暴走気味な万太郎くんの冷静さを、取り戻させることが出来ました。
    ちょっぴりイジワルだけど。
    「万太郎」「竹雄」呼び合いが何とも微笑ましい。

    自分を取り戻した万太郎くん、職人さんたちにもなじんできましたね。
    元より職人さんへのリスペクトをタキさんから叩き込まれていたでしょうから、そういった基本姿勢も受け入れてもらえた理由の一つかなと思っています。

    高藤氏は、寿惠子ちゃんの見目形だけでなく、好奇心旺盛で前向きな性格にも惹かれたのですね。
    欧米列強と肩を並べるためには、伴侶にもそういう気概が必要だった。
    そこにも寿惠子ちゃんの大好きな「冒険」がちらちらと…。
    心が揺れますね。

    寿惠子ちゃん、ヤカンから直接水を飲もうとしたでしょ!

  2. 丹善人 より:

    主従関係から名前の呼び捨てで友人関係になるのは、おちょやんでも
    あった話。提案者は逆だが。

  3. 還暦のたつお より:

    別宅に。やっぱり。高藤家には跡取りが出来なかったのか?妻の実家が格上で離縁できなかったのか?高藤氏が寿恵子さんに好意を持った事以上にいらぬ事情を考えてしまった。こちらの勝手な妄想なので違ってたらごめんなさい。「それが若の全速力ですき。」なんかふっ切れてタメ口。でもこの二人ってとっくに主従関係じゃなくて、親友同士。なりげなく石版印刷について聞き出す万太郎さん。でも洗い物はちゃんと終わらせて。ダンスの練習、クララさん意外にスパルタ。高藤氏、薩摩藩の費用で留学した口か?元薩摩藩士意外に強引。やっぱりそうか。大畑家の娘佳代さん登場。.なんか四角関係に発展しそう。

  4. 名乗る程の者ではございません より:

    「ありがとう、一文字くん」
    「くんじゃない、ここは呼び捨てだ」
    「ありがとう、一文字」
    「ついに来やがった、やるぞ本郷」
    「あぁ、やろう一文字」

    もうね、本日は「シン・仮面ライダー」の名シーンを思い出す冒頭シーンが全てだわ
    これで心スッキリだ!

  5. 名乗る程の者ではございません より:

    還暦のたつお様

    「スカーレット」は旦那の人柄と離婚理由を変えて「おちょやん」は旦那と間女と最後には和解するという結末に変えてましたね、まあ現代の視聴者基準に併せてたらこんな感じになるのかと思いますね(良い悪いは別にして)
    ドラマや映画で長々と不倫や略奪愛を見るのはキライなんですが、いろいろと思い出したら不倫関係の歌ってあまり拒否感なくむしろ好きな歌が多いんですね、私個人としては
    昨日コメントしたテレサテンさんは「愛人」だけでなく「空港」もそうですし、洋楽はベタなとこですとスティービーワンダー「パートタイムラバーズ」が代表的なとこですかね
    邦楽ですと「他人の関係」ですかね、パッパッパパッパ~パ~ルライス~♪

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