2023/6/8(木)第10週「ノアザミ」
あらすじ
万太郎が大畑印刷所で見習いとして働き始めてから三週間が経過。季節は夏になり、あたりにはノアザミが咲きほこる季節になりました。そのころ、寿恵子は万太郎が「白梅堂」に来ることを待ち侘び、万太郎に会いたい気持ちを募らせていました。
万太郎が会いに来てくれないことへの不安を口にする寿恵子に対してまつは言いました。誰かを待つばかりの生き方をしていては、そのつらさで幸せになることはできない。自分の機嫌は自分でとるようにしろと。
一方の万太郎は、植物学雑誌に掲載する論文を書いてもらうため先輩の学生たちに働きかけていました。そして、ようやく植物学雑誌の目次ができ万太郎たちが大喜びしているところに寿恵子が訪ねてきました。
学生たちの楽しそうにしている万太郎の姿を見て寿恵子はショックを受けました。そして寿恵子は、万太郎には自分は必要ないのだと思い込んでしまいました。同じころ万太郎は、大畑印刷所で仕事の手際の良さを認められるようになっていました。
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感想
「槙野さん、私のことふしだらだと思った」
万太郎くんと寿恵子ちゃんのすれ違いの溝がさらに広がりました。
そして二人の間に溝ができてしまった原因のひとつをブログ主は見落としていたことに気がつきました。
寿恵子ちゃんがまつさんに言いました。
「槙野さん、私のことふしだらだと思った」
見落としていたのはこの点です。
高藤氏にお姫さま抱っこをされた現場を万太郎くんに目撃されてしまったのが、寿恵子ちゃんが万太郎くんと会った最後。
万太郎くんはあのとおり天然なので気にも留めていない様子。
というか植物学雑誌の準備に夢中で、寿恵子ちゃんのお姫さま抱っこのことは忘れてしまっているのかと。
しかしお姫さま抱っこされてしまった本人はそのことを忘れられるわけがない。
しかもその現場を万太郎くんに見られてしまったのだから。
この一件をずっと引きずっている上に、寿恵子ちゃんが不在のときに万太郎くんが「しばらく白梅堂には来られない」と宣言。
しかも万太郎くんの真意を寿恵子ちゃんは知らないまま。
寿恵子ちゃんの気持ちが揺らぎっぱなしなのは当然のことだと改めて思いました。
万太郎くんと寿恵子ちゃんの溝
寿恵子ちゃんが万太郎くんを待つ日々を送っているのに対して、植物学雑誌の完成を追い続ける万太郎くんは充実した日々を送っています。
寿恵子ちゃんがどれほど悩んでいるかなど知る由もなく。
気がかりだった先輩たちも、植物学雑誌に載せる論文のテーマだけは決めてくれたらしい。
そこまでこぎつけるのにかなりの苦労をしたはずです。
なので、目次が完成したときの万太郎くんの喜びはどれほどのものだったか。
よりによってそんなタイミングで寿恵子ちゃんが来てしまいました。
寿恵子ちゃんは考えた。
自分はこんなに寂しさを募らせているというのに、万太郎くんは心から楽しそうにしている。
どうやら万太郎くんは自分のことを忘れてしまっているらしい。
万太郎くんにとって自分という存在はあってもなくても同じなのだと。
この思い込みが、さらに万太郎くんと寿恵子ちゃんの溝をひろげてしまいました。
二人の溝が埋まる気配はまるでなく、それどころか二人の溝がひろがるようなことばかりが次々に起こる。
脚本家の先生、どこまで二人を追い詰めるつもりなのかな?
次回以降の二人の溝
万太郎くんと寿恵子ちゃんの溝がひろがったところで、万太郎くんは画工から石版に絵を描くやり方を教わるチャンスを得ました。
これによって次回の万太郎くんは植物学雑誌の準備にますます没入するはず。
植物学雑誌の目次も完成し、いよいよ植物学雑誌の準備作業は佳境に。
今回、寿恵子ちゃんが万太郎くんのことで頭の中がいっぱいだったのに対して、万太郎くんが寿恵子ちゃんのことを想う描写は一切なし。
万太郎くんが寿恵子ちゃんのことを忘れてしまっているということはないのでしょうが、万太郎くんが寿恵子ちゃんのことを想う描写の一つもないと視聴者としての不安になる。
そんな不安が生じはじめたところで、寿恵子ちゃんはついに万太郎くんを見限ったのか?
次回あたりから万太郎くんが植物学雑誌の準備作業にますます没入する一方で、寿恵子ちゃんもダンスの練習に没入。
万太郎くんと寿恵子ちゃん、二人揃って別の方向を見る日々が始まりそうです。
最終的にどうなるかはわかっていても切ない展開です。
しかし、こんな日々も数ヶ月後には楽しい思い出になるのかもしれません。
予習レビュー
今週、万太郎くんが印刷屋さんに通って習得に励む印刷技術は「石版印刷」と呼ばれるもので明治初期から昭和初期にかけて使われていた技術です。
石版印刷とは、水と油が反発し合う性質を使った印刷技術。
印刷の手順は次のとおりです。
最初に、石灰石の石版に油と反発しない性質の絵の具で絵を描きます。
絵を描き終えたらその石版を水で湿らせます。
絵を描き水で湿らせた石版に、油性のインクを塗ると水分が油をはじくため、絵を描いたところにだけ油性のインクが残ることになる。
それを紙に写しとって終了。
この技術だと、最初に絵を描く段階で、細い線はより細く、太い線はより太く、しかも緻密に絵を描くことができます。
そして緻密に描いた絵がそのまま紙面に転写されるので、細密な絵の印刷には最適な技術だったようです。
その一方で石版に用いられる石灰石はドイツ・バイエルン産のものが使われていたので、とても高価なものであったと記録に残されています。
なお石版印刷の別名はリトグラフ。
現在も美術品などによく使われています。
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大別したら
「ふしだら」というのは女性形容詞で、それに対して「よこしま」という男性形容詞があるのかな?
知らんけど
水羊羹
と変換はしてくれるけど書けと言われたら羹って書けないなあ
むかし夏目雅子さんが好きなタイプの男性を聞かれ「憂鬱の鬱という字が書ける人」と答えて男性間で鬱という字の認識が上がったこと思い出しました
その後、鬱という漢字が時代に消え「うつ病」という言葉の認識が上がっている現代になってしまいましたが
昨日放送分ですが
竹雄くんが本気で佐川に帰る気だったなら勤務先の西洋料理店のオーナーは全力で阻止する姿勢見せたと思う、店の売上に多分一番貢献しているんだから
一人でひねくれる寿恵子さん。まつさんの忠告。「男の人なんて自分のことしか考えてしかいないじゃない。」耳が痛い。先輩に原稿の依頼。なんか脅し透かして作戦成功?楽しそうな万太郎さん以下。寿恵子さん自分一人取り残されだと思い、諦めるそれでいいの?印刷の方は順調。国芳のスタッフだった名職人から技を伝授されるチャンスが巡って来た。