2024/4/11(金)第2週「フシアワセさん今日は」
あらすじ
嵩は登美子の住所を探し当て、登美子と再会することができました。しかし嵩の顔を見た登美子は困惑の表情を浮かべました。そして、そこにやって来た嵩の見知らぬ男に対して、嵩のことを「親戚の子」と呼びました。
深く傷ついた嵩が登美子のもとを立ち去ったころ、柳井家と朝田家の人々は心配していました。そんな中、羽多子はのぶを外に連れ出し、一緒にパンを売り歩きました。するとのぶと羽多子は、道にへたり込む嵩の姿を見つけました。
羽多子があんパンを差し出すと、嵩は夢中になってあんパンにかじりつきました。そして元気を取り戻した嵩は、家に向かって歩き始めました。帰宅した嵩は、母との別れの情景を描いた絵を破り捨てると再び前を向きました。
歳月は流れて昭和9年(1934)。中学生になった嵩と千尋が学校に向かって歩いていると、漫画に夢中になっている嵩をある女学生が一喝。その女学生は、高等女学校の四年生になったのぶでした。
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感想
やっぱり傷ついてしまった嵩くん
前回、登美子さんの住所を探し当てた嵩くんは、悲願の登美子さんとの再会。
しかし悪い予感しかしませんでした。
我が子がやって来ても登美子さんは嬉しそうな表情を浮かべなかったので。
そんな悪い予感でいっぱいの前回のエンディングが今回のアバンタイトル。
今回の登美子さんは明かに困惑した表情を浮かべました。
迷惑そうな表情までにはならなかったことが唯一の救いではありましたが、嬉しそうな表情は皆無。
それどころか、嵩くんの心を深く傷つけるであろう言葉の連発。
嵩くんの見知らぬ男に対しては嵩くんのことを「親戚の子」と紹介。
この言葉に嵩くんはどれほど深く傷ついたことか。
さらに、その見知らぬ男と一緒に人力車から降りてきた女の子は、登美子さんのことを「お母さま」と呼ぶ。
幼い嵩くんでも、目の前で何が起きているのかはわかったはず。
嵩くん、どれほどのショックを受けたことか。
そんな嵩くんの傷口に塩を塗り込むような登美子さんの言葉が追い討ちをかける。
「ここに来ちゃもういけないの」
おそらくこの一言が嵩くんのトドメを刺したのでないかと思います。
その後の嵩くんは、これまでの嵩くんでは考えられない行動を二つも取りました。
一つは、登美子さんから渡されたお金を投げ捨てたこと。
もう一つは、登美子さんとの別れの情景を描いた絵を破り捨てたこと。
嵩くんの中で何かが変わった瞬間でした。
また、失意のどん底の中で食べたあんパンの味。
この経験が将来どこかで回収されるのでしょう。
アンパンマンという形になって。
今週の振り返り
二週にわたった子役ちゃん時代が終了しました。
のぶちゃんのお父さんが亡くなり、あんパンによって朝田家の人々が少しづつ立ち直っていく様子から今週のストーリーがスタート。
悲しみを乗り越えるため。
そして結太郎さんの収入が失われた分を補うため。
羽多子さんは内職をスタート。
カマジイも、それまで仕事の量を追わないでいた姿勢を撤回。
やっとみんなが前を向き始めたその時にカマジイがまさかの負傷。
羽多子さんも内職仕事を失う。
やっと登り調子になったタイミングでの悪いこと続き。
ところが、この悪いことがヤムおじさんを呼び寄せるきっかけになりました。
ヤムおじさんを迎えて朝田家がパン屋を始めるかどうかの家族たちの軽妙なやりとりは、まるで大阪の朝ドラを見ているよう。
本当はヤムおじさんが中心人物のはずなのに、ヤムおじさんの意思を誰もが無視。
さらに、ヤムおじさんに腕の良い職人の匂いを嗅ぎつけたらしいカマジイは、実はシンパシーを感じつつもヤムおじさんを挑発。
カマジイの挑発が何を意味するのかを理解したヤムおじさんも、喜んでその挑発に乗る。
二人の頑固職人の実は心が通じ合っている対立。
脚本家の先生の力量を感じずにはいられない場面でした。
そして、いつの間にかヤムおじさんは朝田家お抱えのパン職人に。
朝田家がますます楽しみになって来ました。
次週
子役ちゃん時代が終わり、次週からいよいよ主人公とその相手役の人生が本格的に始まります。
最初は違和感を感じた主題歌もオープニング映像も、心地良くなって来ました。
次週が待ちきれません。
予習レビューと史実のリアルエピソード
今週で子役ちゃんが演じるチビのぶちゃん、チビ嵩くんの時代は終わりです。
そして主人公の幼少期が描かれる朝ドラ定番の展開にしたがい、幼少期の週の最後に数年がスキップします。
のぶちゃんと嵩くんが中学生に
時代は昭和9年(1934)秋。
嵩くんがお母さんから葉書に記してあった住所をたよりに高知へ行った日から7年。
のぶちゃんは高等女学校の四年生です。
嵩くんは中学の四年生です。
小学校時代は同じクラスだったのぶちゃんと嵩くんは、今は別々の学校に通っています。
ちなみに次週は今週の最後の場面からさらに数ヶ月がスキップした昭和10年(1935)春からスタート。
次週、のぶちゃんと嵩くんは、それぞれが最終学年を迎えています。
最終学年なので卒業後の進路に悩む頃です。
なので、ほんの一瞬しか描かれないと思いますが、今週の最後ののぶちゃんと嵩くんの姿は、将来の心配もしない青春時代の一番楽しい頃かもしれません。
次週から、のぶちゃんも嵩くんも少しづつ大人の階段の最初の一段に近づきます。
しかし、のぶちゃんと嵩くんがお互いを生涯の伴侶とするのはまだ先の話。
『アンパンマン』が生まれるのはさらに先の話になるかと思います。
しかし、のぶちゃんと嵩くんの幼少期の二週間で『アンパンマン』誕生のフラグが二つ立ちました。
『アンパンマン』誕生のフラグ:その1
『アンパンマン』誕生のフラグの1つ目は、前週に描かれました。
結太郎さんが亡くなった悲しみに沈む朝田家の人々が、あんぱんに癒される場面です。
朝田家の家族の中でもとりわけ深い悲しみの中にいたのぶちゃんにとって、ヤムおじさんが持ってきてたくれたあんぱんの味は生涯忘れられない味になったかと思います。
このときのあんぱんの味。
あんぱんに癒された気持ち。
これらの記憶が『アンパンマン』誕生のきっかけになるのだと思います。
ただしその場面はきっと物語の後半。
後半のいつになるのかはわかりませんが、その時の感動を増幅させるためにも、前週のフラグはしっかりと覚えておきたいと思います。
『アンパンマン』誕生のフラグ:その
『アンパンマン』誕生のフラグの2つ目は、今週。
嵩くんはお母さんを探しに高知まで行ったものの深く傷つく結果を招いてしまいます。
そして傷ついた嵩くんが夜道を御免与まで帰る途中、力尽きて意識を失いかけてしまう。
その時に差し出されたあんぱんの香り。
あんぱんを頬張ったときに感じた味。
そして嵩くんも朝田家の人々と同様に、あんぱんによって心を癒されました。
このときの体験は間違いなく『アンパンマン』誕生につながってゆくものと思われます。
『アンパンマン』の誕生はまだまだ先のことですが、『アンパンマン』の種は間違いなく嵩くんの心の中に撒かれたものと思われます。
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竹野内豊さん
おやっさんだ、おやっさん!
シン・仮面ライダーの時と同じく立花のおやっさん的な役だ
林田N「あっという間に歳月は流れ・・・・・・。」
昭和9年。
日本は大変な時代に入っていくのか、もうすでに入っていったのか・・・・・・。
「正義」というものの覆りという物を日本全体が嫌と言うほど体感する時代に入っていったのですね。