らんまん

万太郎に伴走する寿恵子 / らんまん 第72回

2023/7/11(火)第15週「ヤマトグサ」

あらすじ

万太郎が植物図譜の発刊に向けて行動を始めました。寿恵子は図譜の発刊に挑む万太郎の仕事を手伝うつもりでいました。しかし、手伝えることが何もない自分を不甲斐なく思う寿恵子は落ち込み、福治に相談しました。

寿恵子の悩みを聞かされた福治は、前妻を失望させた上に逃げられた過去を語りました。そして、身の丈に合わない望みは持つと不幸になる。無理をしないで万太郎の身の丈を見てあげたらいいと告げました。

一方の万太郎は大畑印刷所に足を運び、大畑夫妻に植物図譜の発刊のことを相談しました。ところが、その頃の大畑印刷所は仕事が次々に舞い込んでおり、万太郎が印刷機を使える余地はありませんでした。

万太郎が困り果てていると、そこへ寿恵子がやって来ました。そして寿恵子は、印刷所の設備を隅々まで観察した上で、万太郎と大畑に相談しました。万太郎の図譜を出版するために石版印刷機を買うことはできないかと。

<<前回71回 | 次回73回>>

第15週 | 第16週 | 第17週
らんまん|感想あらすじネタバレトップページ

Sponsored Link

感想

棒手振りの福治さん

棒手振りの福治さんは、娘と二人で暮らしている設定。

奥さまがどうなったのかこれまで謎でしたが、そんな過去があったとは。

福治さんの元奥さま、なかなかの野心家だった模様。

野心家なだけでなく、野心相応の才覚もあったのかもしれません。

なので身の丈に合わないことを望んで不幸になったというよりは、夫婦の身の丈が合ってなかったことがわかり不幸になってしまった。

そんなところなのかなとブログ主は思いました。

福治さんには気の毒ですが。

ブログ主の知り合いにもいます。

奥さまはもともとは専業主婦でした。

そして、ご主人の身の丈を超える収入を得ることをその奥さまは求めた。

でもご主人は求めに応じなかった。

それで奥さまは気づいてしまったようなんです。

自分の主人は自分にとって身の丈が足りないと。

そこで奥さまは独自に行動を始めた。

するとまたたく間に、ご主人をの収入をはるかに超えるほどになってしまった。

その途端にご主人は働く意欲を失いヒモのような状態に。

夫婦の身の丈はますますひろがり、ついに・・・

身の丈に合わないことを望んだというより、二人の身の丈が合っていないことに気付かぬまま結婚し、身の丈の相違が後から明らかになった悲劇です。

福治さん夫婦もこれに近いのかもです。

それはさておき。

福治さん、そんな悲しい過去を持っていたのなら、これまでもう少し福治さんの出番があれば、福治さんの過去に感情移入できたのに、と思ったのはブログ主だけでしょうか。

万太郎くん・寿恵子ちゃん夫妻

身の丈に合わないことを望んだから、というよりは夫婦の身の丈が合っていなかったから不幸せになってしまった福治さん。

では、万太郎くんと寿恵子ちゃんの身の丈は合っているのか?

今回の寿恵子ちゃんは、万太郎くんのような「大きな人」と夫婦になってしまったことへの畏れを口にしました。

寿恵子ちゃん、自分と万太郎くんは身の丈が合っていないと感じているのでしょう。

しかし・・・

史実に目を向けると、二人の身の丈はピッタリだったようです。

リアル寿恵子ちゃんは苦しい家計の助けになればと料理屋を始めるのだとか。

そしてその料理屋は評判の店となり大繁盛。

大繁盛した末にその料理屋を売却し、売却によって得た資金で植物の研究を存分にできるような広い庭つきの家を購入。

そんな才覚を持った女性だったようです、リアル寿恵子ちゃん。

ドラマに話を戻します。

印刷機を購入して図譜を自費出版するだけの身の丈が、仮に万太郎くんにないとすれば。

にもかかわらず、寿恵子ちゃんが前のめりで印刷機を購入してしまったら。

これは間違いなく不幸になります。

しかし万太郎くんはおそらく印刷機を購入して図譜を自費出版するだけの身の丈が十分にあるものと思われます。

そして、そんな万太郎くんを支える寿恵子ちゃんもまた、相応の身の丈を持っているかと。

身の丈の足りない人に印刷機に投資するなんて発想は出ないでしょうから。

万太郎くんと寿恵子ちゃんは問題なし。

福治さんも身の丈の合った女性と出会うことができますように。

Sponsored Link



予習レビュー

今週は東京大学の講師・大窪さんが万太郎くんに共同研究を持ちかけてきます。

このエピソードは史実をモチーフにしています。

史実ではリアル万太郎くんは、植物学者・大久保三郎氏と連名でヤマトグサを学名をつけて『植物学雑誌』にて発表。

学名の発表のエピソードは次週第16週に描かれるようですが、その学名発表に向けての研究がドラマの中の大窪さんの提案です。

さて、ドラマの中の大窪さんの実在モデルは上に述べた植物学者・大久保三郎氏。

大久保三郎氏は1857年6月14日(安政4年5月23日)生まれ。

お父上は、幕臣を経て東京府知事となった大久保一翁です。

ドラマの中の大窪さんは万太郎くんが東京大学への出入りを許されたときは講師でしたが、リアル大窪さんはその頃すでに助教授でした。

またドラマの中の田邊教授はアメリカ帰りが何よりの自慢。

そんな田邊教授に対して大窪さんは内心反感を持っているようですが、リアル大窪さんはミシガン大学に留学し、その後は英国にも渡っています。

リアルでは田邊教授以上に西洋の最新事情に通じていたようです。

リアル大窪さんに対して、ドラマの中の大窪さん、ちょっと気の毒な描かれ方をしているようです。

<<前回71回 | 次回73回>>

第15週 | 第16週 | 第17週
らんまん|感想あらすじネタバレトップページ

POSTED COMMENT

  1. ずんこ より:

    万太郎くんを尊敬するあまり、寿惠子ちゃんの中の万太郎くんは巨大化しすぎていたようですね。
    途轍もない巨人になった万太郎くんのイメージに圧倒されて、逆に自分がどんどん小さく感じられてしまったのでしょうか。
    でも福治さんのアドバイスで、少しイメージの修正が出来たようです。
    万太郎くんは決して巨人ではない、植物が好きすぎるただの槙野万太郎。
    そしてその「身の丈」とは?
    人によって、「身の丈」は違います。
    つゆ草のように可愛い身の丈から、2メートル3メートルにもなるひまわりまで。
    福治さんにはどう見えているか分かりませんが、万太郎くんの「身の丈」はやっぱりかなり大きいように思います。

    ここにも、「好きすぎる」人がいました。
    寿惠子ちゃんを好きすぎるお佳代ちゃん(笑)。

  2. 名乗る程の者ではございません より:

    大畑さん家のお嬢さん、久々の登場
    因みに本日「あさイチ」のゲストだった藤本美貴さんにとってはハロプロの後輩
    しかしミキティ、アラフォーで三児の母親なんですが相変わらずくっそ可愛いなあ

  3. よるは去った より:

    寿恵「石板印刷買うことできないでしょうか・・・・・・・・・?」

     万太郎君が「石板印刷」を自分で学びたいと言った時の何倍の驚きだったでしょうか?

コメントを残す