2023/7/13(木)第15週「ヤマトグサ」
あらすじ
十徳長屋にやって来た大窪は、万太郎に対して頭を下げて頼みました。万太郎が土佐で採集してきた植物の研究を手伝わせてほしいと。万太郎は大窪の申し出を受け入れ、翌日に万太郎と大窪は、そのことを徳永に報告しました。
万太郎と大窪の共同研究を徳永は受け入れるものの、田邊は二人の共同研究を反対しました。しかし徳永は田邊に対して異を唱えました。万太郎は成果を出す機会を東京大学に譲ってくれた。我々は万太郎に礼を述べなければいけないと。
万太郎と大窪は、植物学雑誌での発表を目指して研究を開始しました。連日連夜、万太郎と大窪は研究を続けました。研究に没頭するあまり、万太郎は正月を迎えたことにすら気づかないほどでした。
その後も万太郎と大窪は研究を続けました。そしてついに、万太郎が土佐で収集した植物が新種であることの確証をつかみました。その一ヶ月後、万太郎のもとに石版印刷機が届き十徳長屋の改装が始まりました。
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感想
ドラマの中に登場した当初は主人公の天敵としての立場に立ち面倒くさい存在だった徳永さんと大窪さん。
ドラマの中に登場した当初は腹黒さを見え隠れさせながらも主人公の味方に立っていた田邊教授。
三者の立ち位置が完全にひっくり返る回でした。
万太郎くんと大窪さんの会話
冒頭の万太郎くんと大窪さんの会話が心に沁みました。
大窪さん、さりげなく東京大学の面々を深く観察しています。
東京大学の植物学教室の面々は、誰もが植物が好きで植物学の道に入ったのではなく、別の理由で植物学の道に入った。
大窪さんも「別の理由」の一人です。
そこへやって来たのが植物が好きすぎる万太郎くん。
植物が好きなだけで植物の研究をしている者に、別の理由で植物学の道に入った者が勝てるわけがない。
大窪さんの洞察がするどい!
東京大学の誰もが持たなかった視点です。
そして大窪さんは考えたらしい。
植物学の分野で成果を出すためには植物を好きにならなければ勝ち目はない。
植物を好きになるためには、植物が好き過ぎる者と一緒に研究をするのがいちばんの近道である。
こうした考え方も東京大学の誰もが持たなかったことです。
そんな大窪さんに対して口にした万太郎くんの言葉もまた立派です。
大窪さんが書いた論文は、植物が好きでなければ書けない論文だ。
徳永さんも、藤丸くん、波多野くんも、植物学の道に入った理由は様々だが、それぞれが何らかの植物を愛している。
それでいいのではないかと。
そのとき万太郎くんは、田邊教授がシダが好きであることにまで言いましたが、そこに万太郎くんの優しさと大きさを感じました。
万太郎くんと大窪さんの会話、いいものを見せてもらいました。
万太郎くんと大窪さんが新種発見
そしてついに万太郎くんと大窪さんが、研究対象の植物が新種であることを特定。
新種であることの確証をつかんだ直後、万太郎くんと大窪さんが庭に出て喜びをかみしめる場面がありました。
これまでの日々を思い出す万太郎くん。
この場面でブログ主が物足りなさを感じた点が一つ。
喜ぶ大窪さんにもフォーカスしてほしかった。
もちろん大窪さんの過去の回想はできません。
大窪さんの過去の映像はないので。
しかし、藤丸くんや波多野くんなど、成果を喜び合うその他の面々の一人に大窪さんが入ってしまっているような描写がちょっと残念。
そして、喜び合う面々を見守る徳永助教授の目は今日も優しかった。
一方で田邊教授がますます追い詰められています。
人前では追い詰められたような素振りを決して見せないものの、田邊教授はかなり焦りを募らせているはず。
次回、田邊教授はますます苦しい状況に追い込まれるはずですが、それについてはここでは伏せておきます。
予習レビュー
本作のストーリーが後半に入って早々に、万太郎くんと田邊教授の関係が前半よりも密になるプロセスが描かれます。
一方で万太郎くんは、植物学者として認められるために植物図鑑をみずからの手で発刊し、そこで自分の研究を発表しようと決意。
この二つのこと。
すなわち「万太郎くんと田邊教授の関係」と「植物図鑑をみずからの手で発刊」は、8月の放送に入ってから回収されるのではないかとブログ主は予想しています。
史実ではリアル田邊教授がリアル万太郎くんの植物学教室の出入りを禁止すると宣言。
その理由は植物学教室でも植物図鑑を発刊することになったので、リアル万太郎くんが大学にある文献や標本を見るのは困る、というもの。
リアル田邊教授のこの仕打ちにリアル万太郎くんは虚脱状態になるほどショックを受けたのだとか。
ドラマの中でこのあたりのことが7月最終週か8月に入ってから描かれるものと思われます。
そのときの万太郎くんのショックを増幅させるために、7月の放送では万太郎くんと田邊教授の「蜜月」を丹念に描くのことになるのではないか。
それがブログ主の今後の展開への予想です。
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「ヤマトグサ」。シンプルな良い名前。貧乏生活の定番、質屋通い。店主は小倉久寛さん。寺脇さんに次ぐSET人脈。えっ寿恵子さんひよっとして、お?倉木さんからのカンパ。ってあの時のお金?倉木さんを救った一言。雑誌完成。喜ぶ植物学教室一同。ただし一名除く。ちらし寿司の酢の匂いでむせる寿恵子さん。やはりおめでた。伊藤さんの先制攻撃で田邊教授粉砕。ただこのままで済むとは思えない。仇の伊藤さんはロンドンなので、田邊さんの攻撃の矛先は?
植物学教室にやって来た動機はどうあれ、今はみんな植物が好きだ…
万太郎くんの指摘が、優しい。
彼は植物だけでなく、人間も好きなのでしょうね。
新種と確定するためには、とてつもない地道な作業が必要なのですね。
これは、一人でやるより二人でやった方が効率的。
長屋の女性陣。
何をするのかと思えば、なんと大胆なリフォーム工事(笑)
倉木さんの美しい上半身。
背中の傷跡のトラウマは、克服された様子ですね。
研究をしている描写がワクワクしました
短すぎず長すぎず、丁度いい時間の取り方でした
いよいよ研究結果を印刷して世の中に発表、明日が楽しみだ!
些か唐突ですが、今日の最後で長屋の壁をぶち抜く場面を見ながら『ちりとてちん』を思い出しました。(草々兄さんが壁を蹴破ってぶち抜いた名場面がありましたね)
ところで…今日の回と直接関係ないかもしれませんが。
自力で動く事が出来る動物と違って、植物は自力で動く事はほぼ不可能。(子孫(種子etc.)を増やすには、風に乗って飛んだり、動物の身体に付着して移動したり、動物に捕食されて排泄される“モノ”から発芽して増えたり…様々なバリエーションがありますね)
植物自身がそこで生き抜いていくためには、嫌でも自分自身が置かれた環境に適応して行くしかない訳で。
置かれた環境に適応して逞しく生き抜く植物に、愛おしさを感じるようになった私…本作の影響も多少あるかもしれません。(^^)
一昨日放送分(第71話)での徳永助教授のセリフ「どうやってここに来たかは問わない。だが、そこから変わって行けるかどうかだ」受験や就職で第一志望に縁が無く“滑り止め”で入った方達にもぜひ届いて欲しい言葉だなと思います。
個人的には第一志望に拘って“浪人”を選択する事を全否定する訳ではありませんが、受かった(御縁があった)大学or就職先で頑張る事が結果的に人生に於いてプラスになる事もまた、往々にしてある事なのですよね。
大窪さんも語る屈折した心情。それを解す万さんの熱意。皆の総意でプロジェクトが動く。万さん自分の利益を度外視するというか全く考えてない。教授からの横やり。助教授からの援護射撃。みんな懸命に研究。えっ除夜の鐘?夫婦で夫婦漫才、年越しそば。植物の意外な由来。ギリシャとは。しかし発見したのは日本独自の新種。遂に。笑う皆を睨む田邊教授。遂に長屋に印刷機到着。倉木さん大活躍。えらい音したな。朝イチのゲストは今野さんってことは大窪さんの出番減るのかな?
ドラマ「浦安鉄筋家族」にて大東さんが演じたのが主人公の担任である春巻龍、ブルースリーが「死亡遊戯」で着ていた黄色いカンフーコスチュームで語尾にチョーをつける変な教師
だから昨日放送にて長セリフの際に「語尾にチョーと言わないかな?」と思ってしまった(言うわけないか🤣)
しかしながら本日放送最後にあのすんばらしいマッチョ姿見たら、もし「浦安鉄筋家族」の続編があれば春巻が出た瞬間に「死亡遊戯」のテーマ曲が脳内に流れるわ(この曲は後にボクシング辰吉丈一郎の入場曲として認知度高めますが)