2023/8/16(水)第20週「キレンゲショウマ」
あらすじ
アメリカから帰国した佑一郎が十徳長屋の万太郎のもとにやって来ました。万太郎と寿恵子は、無事に帰国した佑一郎との再会を喜びました。佑一郎は、アメリカでの仕事で経験したことを万太郎に語って聞かせました。
佑一郎はまた、アメリカでの仕事は順調だったその一方で根強い人種差別を目の当たりにしたことを万太郎に語りました。そして、植物に優劣をつけずすべての草花を同等に扱う万太郎をたたえました。
同じころ、田邊のもとに官報が届いていました。その官報では田邊が校長をつとめる女学校の廃止が決定されたことを知らせていました。田邊は官報を見るまで女学校が廃止されることをまったく知りませんでした。
そのころより、森の後ろ盾を失った田邊の立場は苦しいものになってゆきました。荒れる田邊は帰宅すると酒に溺れました。そんな田邊のことが聡子は心配でした。田邊に酒を持って来いと言われても、聡子は田邊の言いつけを聞こうとはしませんでした。
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感想
第22週:万太郎くんが植物学教室の助手になる
万太郎くんが植物学教室の助手として迎えたいという通知が来るまでの展開はすでに判明していました。
その後の展開が明らかになりました。
万太郎くんを植物学教室の助手として迎えるのは徳永さんです。
田邊教授が大学を追い出された後、徳永さんが後任の教授になっていました。
そんな立場になった徳永さんが万太郎くんを受け入れるのです。
さて、徳永さんといえばはじめは万太郎くんが植物学教室に出入りすることに対して猛反対しました。
ところが田邊教授の腹黒さが明らかになるほどに、徳永さんが日に日に万太郎くんの味方にポジションに移ってきました。
なので、味方の徳永教授が迎えてくれるのだから、万太郎くんは再び安泰。
そう思いたいところですが、どうも風向きがあやしい。
そんな展開が第22週から始まります。
第22週では、万太郎くんが正式に植物学教室の助手として迎えられるところから始まります。
そして助手になって早々に徳永教授からの業務命令を万太郎くんは受けます。
植物学教室の標本を充実させることだけに専念せよと。
かつて万太郎くんが植物学教室に出入りしていたころ、万太郎くんは命じられた業務というものがありませんでした。
つまり万太郎くんは植物学教室の中で自由に時間を過ごすことができたわけです。
しかし、助手になった雇われの身の万太郎くんは、植物学教室の中での時間は自分の時間のようで自分の時間ではない。
なので植物学教室に出入りできても、そこにある文献や標本を使って自由に研究することはできません。
しかも、徳永さんの業務命令もある。
加えて、そのころの徳永さんや大窪さんの関心事は、どうやら万太郎くんの関心事とは異なるところにあるらしい。
大窪さんにいたっては、万太郎くんの研究はもう古いとまで言い出す始末。
万太郎くんと徳永さん・大窪さんの間にはそんなギャップが生じます。
さらに、かつて大学の権威を振りかざしていた徳永さんの悪いクセが復活してしまうかもしれません。
助手になった万太郎くんは、ほどなくして植物採集のために台湾にわたることになるのですが、その際に徳永さんが万太郎くんに釘を刺します。
台湾では、帝国大学の人間としての自覚を常に持って振る舞うようにと。
第22週で描かれる徳永さんや大窪さんへの違和感はこれくらいかと思います。
その違和感はもしかすると第23週から拡大するのかもしれません。
最終週は第26週なので、第23週を含めて4週間。
その4週間の間に、万太郎くんと徳永さん・大窪さんの関係はどのように変化するのか。
最終回の落とし所はどこになるのか。
いよいよクライマックスが気になる季節になってきました。
予習レビュー
今週は佑一郎くんが久しぶりに登場しますが、思えば当ブログの中で佑一郎くんの実在モデルに触れていないことに気がつきました。
万太郎くんの幼馴染、広瀬佑一郎の実在モデルは廣井勇(ひろいいさみ)。
リアル万太郎くんは1862年5月22日(文久2年4月24日)生まれですが、リアル佑一郎くんも同年10月24日(文久2年9月2日)、土佐国佐川村で生まれました。
お父上は筆頭家老深尾家の家臣でリアル佑一郎くんは長男、幼名は数馬でした。
リアル佑一郎くんもリアル万太郎くんと同様に、名教館でリアル蘭光先生に学んでいます。
9歳のときにお父上が逝去。
そのころに名前を幼名の数馬から勇に改めています。
11歳のときに上京し、叔父上の邸宅に書生として寄宿しながら工部大学校予科へ入学。
ドラマの中で、佑一郎くんが万太郎くんに紹介した叔父の邸宅は、リアル佑一郎くんが寄宿していた邸宅のことなのかもしれません。
そして16歳のとき、リアル佑一郎くんは札幌農学校に入学。
リアル佑一郎くんはまた、私費でアメリカやドイツに留学。
ミシシッピー川の治水事業や橋梁技術などを現地で学ぶ機会を得たのですが、このエピソードはドラマの中で語れていました。
なおリアル佑一郎くんは、ミシシッピー川のプロジェクトで学んだ知識を英文の書物にし、その書物はその後アメリカの大学で教科書として採用されていたのだとか。
リアル佑一郎くん、とてつもなく優秀な人物だったようです。
リアル佑一郎くんはその後、28歳の若さで札幌農学校工学部教授に就任しました。
同時に北海道庁の技師にもなり、教育者と技術者を兼務。
日本初のコンクリート製防波堤・小樽港の北防波堤建設などに携わっています。
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メジャーリーグ共通の永久欠番42ジャッキーロビンソンやアリザグレイテストの伝説を知っている者にとっては人種差別を草木に例えてほしくないという個人感
佑一郎さんの土産話、輝かしい土木工学の成果と、その裏にある人種差別と今に続く分断。重いテーマ。後ろ盾を失った田邊教授。自分に誇りを持つのは良い事だが、かといって他人を見下していいわけない。森大臣が田邊教授を恨む勢力から守る防波堤になっていたのは疑いない所。単身になった田邊教授に反対勢力が牙をむいて来た。その手始めは女学校廃校。恐らく田邊教授が去った後、別の体制で作り直すのだろう。もはや味方は聡子さんだけ。もっと聡子さんの事を大事にしてくれ。
悪く言いたくないけど
佑一郎さんの登場曲ってセンスないなと
なんかかなり中途半端なジプシーキングスのイントロっぽい曲だなと
過去にビールのCMでジプシーキングス使われていたのは良くマッチしていたし、「鬼平犯科帳」のエンディングでは意外過ぎるぐらい合っていてめちゃめちゃ良いセンスだなと唸ったんですが
というかわざわざ登場曲流す必要ある?