らんまん

寿恵子が具合を悪くする / らんまん 第127回

2023/9/26(火)最終週/第25週「スエコザサ」

あらすじ

万太郎の遺品整理の仕事を引き受けた紀子は、万太郎の日記に挨拶をしてから仕事に取り掛かりました。紀子はまず万太郎の行動を整理し、植物採集の土地を特定。そんな紀子の働きぶりに千鶴は感激しました。

千鶴は、生前の万太郎が出版した『槙野日本植物図鑑』を紀子に見せました。図鑑を見せられた紀子は言いました。日本中の植物を載せたこの図鑑を世に出した槙野万太郎とはどんな人物だったのかと。

ときはさかのぼり、寿恵子が大泉村に土地を買ってから数年経た昭和2年(1927年)。万太郎、寿恵子、そして嫁ぎ先から戻ってきた千鶴の三人は、大泉村の土地に構えた屋敷で幸せに暮らしていました。

しかし、そのころの万太郎には一つだけ心配なことがありました。寿恵子の体の具合が良くなかったのです。そんなある日、波多野と藤丸が万太郎のもとにやって来ました。そして波多野は、理学博士にならないかと万太郎に話を持ちかけました。

<<前回126回 | 次回128回>>

最終週/第26週
らんまん|感想あらすじネタバレトップページ
ブギウギ|感想あらすじネタバレトップページ

Sponsored Link

感想

レジェンド

前回に引き続き槙野博士が亡くなった後の描写。

今回は千鶴さんが父親への思いをあらわにしました。

お父ちゃんが亡くなってから一年もの間、途方に暮れて何もできなくなったこと。

お父ちゃんは「一生涯植物を愛しただけ」。

そんなお父ちゃんのことがみんな大好きで、みんなに支えながらお父ちゃんは大きな仕事を成し遂げたこと。

そして千鶴さん自身もお父ちゃんが大好きなこと。

今回の後半は万太郎くんが再び登場することはわかっていました。

それでも松坂慶子さんのお芝居があまりにも素晴らしく、もう槙野博士には会えないような気すらしました。

最晩年の槙野博士をフォーカスを外して撮影する演出もみごと。

槙野博士がレジェンドとして歴史に名を刻んだことがよくわかる、そんな場面でした。

変わらない万太郎くんと異変が生じた寿恵子ちゃん

時代はさかのぼって、再び万太郎くんと寿恵子ちゃんが存命のころ。

ときは昭和2年、遺品整理の作業を行う31年前のこと。

万太郎くん65歳、寿恵子ちゃん62歳という設定です。

二人とも白髪がさらに増えましたが、万太郎くんは相変わらず植物に夢中。

屋敷の軒下に上半身だけ突っ込み軒下に生えているらしい植物の観察をする姿は、チビ万太郎くんがやったのと同じ。

万太郎くん、おじいちゃんになっても子供のころから変わりません。

その一方で寿恵子ちゃんには「体調の異変」という変化が。

寿恵子ちゃん、急須を落とすのはこれが初めてではないらしい。

しかし、そんな異変が生じたのはここ最近らしい。

だから万太郎くんには寿恵子ちゃんの身に何が起こっているのかはわからない。

寿恵子ちゃん自身は自分の異変を察している様子。

次回あたり寿恵子ちゃんは病院に連れて行かれるのでしょうか。

関東大震災と沼津

槙野家にやってきた藤丸くんが言いました。

「沼津も大震災からやっと立て直せたと」

関東大震災は東京で発生した火災の被害があまりにも甚大だったため、そこだけがクローズアップされがちですが、被害があったのは東京だけではありません。

そもそも関東大震災の震源は神奈川県です。

しかも神奈川県北西部、限りなく静岡県寄りの場所が震源。

沼津にも震災の被害がありました。

藤丸くんが言ったのはそのことでしょう。

関東大震災の場面では、沼津に移住した竹雄くん、綾ちゃん、そして藤丸くんのことは話題に出ませんでした。

そんな余裕もなかったのでしょうが・・・

今回の藤丸くんのセリフにより、沼津に移住した面々も無事であることがわかりました。

そして今週中には竹雄くんと綾ちゃんも再登場するらしい。

ブログ主にとって本作開始期には「主人公」だった二人。

今はもう70歳近いはずです。

どんな姿で登場するのかな?

Sponsored Link



予習レビュー

最終週の今週、寿恵子ちゃんが亡くなります。

史実でもリアル寿恵子ちゃんは待合茶屋を売却し郊外に家を建てた直後に亡くなっています。

『牧野富太郎自叙伝』によれば、

昭和三年二月二十三日、五十五歳で妻寿衛子すえこは永眠した。病原不明の死だった。病原不明では治療のしようもなかった。世間には他にも同じ病の人もあることと思い、その患部を大学へ差上げるからそれを研究してくれと大学へ贈った。

引用:『牧野富太郎自叙伝』

自叙伝によれば、リアル寿恵子ちゃんの死因は不明です。

ところが思いがけないところでリアル寿恵子ちゃんの死因の記述がありました。

リアル寿恵子ちゃんの死因について、『剣客商売』『鬼平犯科帳』などで知られる作家の池波正太郎氏が短編小説集『武士(おとこ)の紋章』の中の『牧野富太郎』の中で以下のように記述しています。

病気は卵巣ガンだった。大泉の新居にも移り、自分が死んだあとも、丁度、結婚に失敗して戻って来た、しっかり者の次女の鶴代が富太郎の面倒を見てくれると思う安心もあったのか、寿衛子は苦痛に耐えて、安らかに永眠したのである。

引用:『武士(おとこ)の紋章:牧野富太郎』

どうやら後から死因が判明したようです。

<<前回126回 | 次回128回>>

最終週/第26週
らんまん|感想あらすじネタバレトップページ
ブギウギ|感想あらすじネタバレトップページ

POSTED COMMENT

  1. A より:

    この放送、千鶴役 2人のクレジットが(順番はありますが)同等に示されたのが印象的でした。
    本編でも違和感なし、です。

  2. 名乗る程の者ではないわい より:

    本田望結さん19歳
    19歳の頃の松坂慶子さんって「夜の診察室」や「おくさまは18歳」に出てた頃
    画像検索したら違和感がないことに納得

  3. 還暦のたつお より:

    えっ、山形にも日光山?あおいさん=ホームズ、慶子さん=.ワトソン。戦争が始まる前に図鑑が完成して良かった。子供と遊ぶ晩年の万さん。寿恵さん突然倒れる。そんな中懐かしい二人の訪問。お土産は干物と黒はんべ。黒はんべって「孤独のグルメ」で五郎さんが食べてたおでんに入ってた奴。博士への勧め、もっと早くても良かったけどいろいろあったからねえ。とこで、名乗る程の者ではございません様。も触れておられましたが、「ゴジラ-1」ですが予告映像見ました。東京を破壊するゴジラ、逃げ惑う人々。当然その中には「らんまん」の主役二人。次のシーンで海上を進む。駆逐艦の映像。多分米軍から保安隊(自衛隊の前身)に貸与された艦艇ようだ。次シーンで駆逐艦上で恐怖におののく表情の佐々木蔵之介さん。彼は旧海軍の軍帽を被っていたので、保安隊に再就職した旧海軍軍人かな。多分ゴジラに爆雷攻撃を仕掛けて効かなかったんだろう。初代ゴジラもバランも爆雷攻撃効果なかったな。ともあれ本編が楽しみ。

  4. 還暦のたつお より:

    やっぱり、あおいさん出て来た。千鶴さん、松坂さんになってた。「どうする家康」のお市の方=淀君=北川景子さん方式。最終週初回にして千歳さん以外全員いなくなってる。(万さんと寿恵さんはすでに亡く。)寄贈の為の整理。実質上の莫大な遺品整理。引き受けてくれて良かった。

コメントを残す