ブギウギ

対談するスズ子とりつ子 / ブギウギ 第99回

2024/2/21(水)第21週「あなたが笑えば、私も笑う」

あらすじ

三流ゴシップ雑誌『真相婦人』の芸能記者・鮫島の口車に乗せられたスズ子は、茨田りつ子と対談することになりました。そして迎えた茨田りつ子との対談の日。スズ子は茨田りつ子と向き合いました。

茨田りつ子は、スズ子は終わった歌手だと批判したことを認めました。さらに茨田りつ子は、ブギの人気はすぐに終わるだろうとまで言いました。その茨田りつ子の言葉にスズ子は怒りながら反論しました。

そして迎えた映画の撮影最終日。ゴシップ雑誌の記事に翻弄されるスズ子のことを案じるタナケンは、スズ子に助言し励ましました。そんな中、映画のクライマックスとなるスズ子とタナケンの二人の歌唱場面を撮影。撮影は無事に終了しました。

映画の撮影がすべて終了した数日後、スズ子は羽鳥のもとを訪ね新曲のリクエストをしました。『東京ブギウギ』『ジャングルブギ』とブギが続くことに羽鳥は難色を示しました。しかしスズ子は、ブギで勝負したいと羽鳥に告げました。

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感想

茨田りつ子

茨田りつ子は今スランプの真っ只中にいます。

茨田りつ子がスランプで苦しんでいることは前回描かれました。

思うように歌を歌えない。

観客に返金したいレベルの歌しか歌えない。

しかし、歌をやめて休養することも自分にはできない。

どうしたら今の状態から抜け出せるのかがわからない。

今の茨田りつ子は苦しんでいます。

歌から逃げ出したいと思うこともあるかもしれない。

そんな茨田りつ子の目に映るスズ子ちゃんは、歌から逃げて女優に没頭しているように見えるのかもしれません。

だからスズ子ちゃんのことが余計に許せない。

茨田りつ子がここまで苦しむのは、鹿児島での慰問活動の後しばらくの間以来のことでしょうか。

一方でスズ子ちゃんも必死です。

映画に出ているのは歌から逃げるためではありません。

人の求めに応じるのが自分の仕事だとスズ子ちゃんは考えているのでしょう。

でも、余裕を失った茨田りつ子にはスズ子ちゃんの今の立場がわからない。

スズ子ちゃんと茨田りつ子のすれ違い、とても痛い。

でも、次回あたりには二人の関係は修復されるかもです。

次回も茨田りつ子が登場します。

茨田りつ子はスズ子ちゃんに家政婦を紹介。

仕事と育児の両立に悩むスズ子ちゃんを救います。

余裕を失っているはずの茨田りつ子が、どのようにしてスズ子ちゃんの立場を理解するのか。

どのような心の変化を経て、茨田りつ子はスズ子ちゃんを助けようとするのか。

次回からの茨田りつ子の描写、要注目です。

終わりの始まり

ブギの人気は終わる。

福来スズ子は歌手をやめる。

今回、出てきた言葉の数々をスズ子ちゃんは真っ向から否定しました。

ブギが続いていることのマンネリを心配する羽鳥先生に対して、スズ子ちゃんはブギで勝負したいとまで言いました。

しかし数週間先の放送で、ブギの人気の終焉が描かれます。

スズ子ちゃんが歌手廃業を宣言する場面も描かれるものと思われます。

今回はそのときへのフラグなのでしょうか。

またはフラグではないにせよ、数週間先の放送で「ブギの人気は終わる」「福来スズ子は歌手をやめる」は何かの形で回収されるのかな?

ちなみに一週間後の放送ではスズ子ちゃんの歌手廃業宣言のフラグらしき場面が用意されています。

山下さんがマネージャー引退を決意するのです。

トミさんが亡くなるのを機に、自分の時代は終わったと山下さんは実感するらしい。

山下さんの決断を通して描かれる一つの時代が終わる描写。

数週間先ではスズ子ちゃんの時代が終わる描写が予想されます。

そんな終わりの始まりを感じさせる『ブギウギ』第99回。

『ブギウギ』の放送は全部で126回。

残すところ27回。

ゴールが少しづつ見えてきました。

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予習レビューと史実のリアルエピソード

笠置シヅ子さんと淡谷のり子さんの対談

ドラマの中ではスズ子ちゃんと茨田りつ子の対談が雑誌『真相婦人』に掲載。

その対談の中で茨田りつ子は「ブギのブームはすぐに終わる」と発言します。

この対談は『婦人公論』昭和24年(1949年)11月号の笠置シヅ子さんと淡谷のり子さんの対談がモチーフになっているものと思われます。

対談記事のタイトルは「荊の道を語る/淡谷のり子、笠置シヅ子」。

対談がそろそろ終わりというころに笠置シヅ子さんが「生涯ブギを歌い続ける」と発言。

するとその発言に対して淡谷のり子さんが「ブギは一時的で必ずすたれる」が断言。

この「ブギは一時的で必ずすたれる」発言が、ドラマの中の「ブギの人気だってすぐに終わるわ」のオリジナルと思われます。

なお淡谷のり子さんの「ブギは一時的で必ずすたれる」発言に対して笠置シヅ子さんは「私が歌う限り流行し続ける」と反論。

その3年後の昭和27年(1952年)にも、笠置シヅ子さんは東京新聞からの取材を受けて「ブギは絶対に残る」と発言しています。

しかし昭和31年(1956年)年1月に発売した『たよりにしてまっせ』を最後に笠置シヅ子さんは歌手を引退。

その後、笠置シヅ子さんと淡谷のり子さんは再会。

「一生ブギを歌うといったじゃない」と問い詰める淡谷のり子さんに対して、笠置シヅ子さんは次のように言ったと伝えられています。

「あんなもん歌えまっか。心臓が破れそうですわ。ああ言ったんは若気の至りでんがな」

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POSTED COMMENT

  1. 還暦のたつお より:

    「ワテもようわからんうちに。」こういうオファーは裏があるので断りましょう。スズ子さん脇が甘い。[福来さんたっての。」まんまと罠に。泣く愛子さん、りつ子さん何か察したみたい。棚橋先生心配して訪問。「芸で伝えるしかない。生き方で伝えるしかない。」なによりのアドヴァイス。無事クランク・アップ。羽鳥先生、ブギには飽き気味、しかしスズ子さんのこだわりがあの大ヒット曲を呼ぶ。

  2. 丹善人 より:

    後から見れば、ブギのやり過ぎ感はあるけれど、ブームなんて飽きられるまで
    やるのが本道かも。一発屋芸人も飽きられるまでやり続けるのが正解だし。

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