カムカムエヴリバディ

るいが安子の記憶を語る / カムカムエヴリバディ 第48回

2022年1月10日(月)第11週「1962−1963」

あらすじ

地蔵菩薩の縁日「地蔵盆」の日。たこ焼きで服を汚した錠一郎を、るいは竹村家に招き、汚れた服を洗濯しました。服が乾くのを待つ間、錠一郎はるいに言いました。『On the Sunny Side of the Street』は自分にとっても特別な曲なのだと。

自分の一番古い記憶が『On the Sunny Side of the Street』なのだ。英語の歌なので意味はわからなかったが、その曲を聴いて、明るい日向に照らされた自分の道が見えたその曲を聴いたのは岡山の進駐軍クラブだったと。

錠一郎の話を聞かされたるいは言いました。自分が『On the Sunny Side of the Street』を初めて聴いたのは母と聴いたレコード。ずっと忘れていたその曲の思い出を、錠一郎の演奏で思い出したのだと。

母は進駐軍の軍人と恋をした。そして、自分を捨ててアメリカに行った。だから、自分を愛してくれた母のことを思い出したくないのだと。しかし、るいは前を向いて歩こうと決意。もらった給料でレコードを買うことにするのでした。

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予習レビュー

るい編に入って、るいちゃんがはじめてお母さんのことを語ります。

ブログ主は、お母さんの記憶と向き合うと覚悟を決めたるいちゃんが、お母さんのことをはじめて語って聞かせるのは、和子さんになるのかな?と予想していました。

るいちゃんがお母さんのことをはじめて語る相手、それはジョーでした。

しかも、るいちゃんがお母さんのことをはじめて語るきっかけになるのが、ジョーが演奏した『On the Sunny Side of the Street』です。

この一点だけでも、ジョーがるいちゃんにとって極めて重要な人物であることがわかります。

るいちゃんの将来の夫はジョーでほぼ確定かな?

と、そんな予想をしはじめたブログ主でした。

最後に・・・

「地蔵盆」とは、地蔵菩薩の縁日である8月23日、24日頃に行われる行事。

近畿地方を中心に行われ、町内のお地蔵さんにお供物をするこの行事の主役は子供たち。

古来、お地蔵さんは子供たちの守り神なので、子供たちが主役なのだとか。

近畿地方でよく知られているとのことですが、生まれてこの方、関東から出たことがないブログ主は、この「地蔵盆」という行事を初めて知りました。

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感想

最後の数分間はほとんどセリフがないカットが続きましたが、るいちゃんとジョーが少しづつ打ち解け合う丁寧な描写が心に沁みる回でした。

そして本作『カムカムエヴリバディ』は、ブログ主にとって特別な作品になるかもしれないと思った回でした。

るいちゃんの過去の思い出

ついに、るいちゃんがお母さんのへの気持ちを口にしました。

るいちゃんがお母さんのことをどのように思っていたのかが初めて明かされました。

お母さんは自分を捨てた。

進駐軍の軍人と恋におち、自分を捨ててアメリカに行ってしまった。

それが、るいちゃんが胸に秘めていたお母さんへの「恨み」でした。

一方で、るいちゃんが忘れたかったこと。

それは、お母さんが自分を捨てたことではなく、自分だけを見つめてくれたいた幸せいっぱいだった日々でした。

この言葉を聴いて少しだけ安心しました。

自分が「捨てられた」ことを忘れたいと思い続けていたら、それ以前の愛された記憶は恨みにかき消されてしまうからです。

しかし、るいちゃんが忘れたかったのは「捨てられた」ことではなく「愛されたこと」。

恨みから忘れようとしたのではなく、愛された記憶があまりにも美しくて、思い出すのがつら過ぎるのでしょう。

そんなるいちゃん自身も気がついていない心の深いところを察したジョーはさすがです。

るいちゃんとジョー、二人はいい関係になれそうです。

そして、るいちゃんとジョーの二人を暖かく見守ってくれた平助さんと和子さんの優しさも忘れられません。

ジョーの過去の思い出

ジョーの過去も、ほんの少しだけですが初めて語られました。

ジョーはやっぱり、岡山の戦災孤児だったようです。

ジョーの記憶は曖昧です。

しかし、岡山の進駐軍クラブで『On the Sunny Side of the Street』を聴いたという記憶は、戦災孤児だった記憶かと思います。

また、縁日の夜。

子供たちがお母さんと一緒に花火を楽しむ姿を、ジョーはしみじみと眺めていました。

そのときの、お母さんの愛情に憧れるようなジョーの表情を見たとき、ジョーはやっぱりあの時の戦災孤児に違いないと確信が深まりました。

るいちゃんの気持ちが語られ、ジョーの過去も語られ、二代目ヒロイン・るい編がいよいよ面白くなってきました。

追記:ブログ主は安子編よりるい編が好きかも。

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POSTED COMMENT

  1. にょパパ より:

    ジョーに渡米のチャンス来る、付いて行けないるい、時代劇好きの春彦再登場、どう?
    立命大在学中地蔵盆を体験しました。何処にも子供のアミューズメント、用意されていると想いました。

  2. 還暦のたつお より:

    今回は、家族サービスでドライブをしていたので、先ほどやっと見終わりました。書こうと思っていた事は全て皆様が投稿されていたので、特に付け加える事はないのですが、竹村家のTVで、太平洋単独ヨット航海の堀江謙一の記録映像が流された事、トミーがアメリカ行きを目指していた事を考え合わせると、今後の展開としてアメリカがキーワードになりそうな気がします。果たしてこの予想当たるかな?

  3. みと より:

    岡山県人ですが、私の小さいころ、地蔵盆は普通にありました。るいは私の母の世代ですが、地域によって、違うのかな〜。今では子供も少なくなり、地蔵盆も縮小されて、なんか懐かしいです

  4. 秋桜おばさん より:

    やっぱり定一さんとジョーくんは繋がっていましたね。嬉しい予想的中でした。
    そして、そのジョーくんが、凝り固まったるいちゃんの心を解きほぐしてくれたのは重ねて嬉しかったです。
    けして幸せな幼少期ではなかった2人を温かく包み込む竹村夫妻、ホントにありがとうって感じです。

    るい編になって、心がほんわかしています。
    どうか、幸せだった安子ちゃんがああいう結末になったような急降下が起こりませんように。

  5. オペラ座の怪人 より:

    月曜祝日の今日、
    るいとジョーの、
    ほっかり回でした!

    村田・濱田夫妻も
    いい味出してました!

    ヽ( ̄▽ ̄)ノ ヽ( ̄▽ ̄)ノ ヽ( ̄▽ ̄)ノ

    (-A-) (-A-) (-A-) ← ざっくぅ

    おしまい

  6. 名乗る程の者ではございません より:

    アイ スクリーム、ユー スクリーム

    本日のエンディングで初めてというか40年以上前には意識していなかったスクリームの和訳がわかった、勉強になりました、ありがとう、写真に写っていた2人の「夏のお嬢さん」たち

  7. たいとうみほ より:

    「エール」でも「おかえりモネ」でも、団長や鮫島さんの言葉として描かれた、1人の頑張りが他の人に繋がっていく様。ここにもあったと胸が熱くなりました。まずは稔さんの願う「ひなたの道」それが安子に伝わり戦後を生き抜く支えになる。それを受けた定一さんが絶望から立ち上がる。立ち上がった定一さんの姿で、幼いジョーが前途に希望を見出す。見事な「ひなた」のリレー。次はジョーからるいちゃんに受け継がれるのでしょうか。

  8. 丹善人 より:

    うちの奥さんが育った京都では地蔵盆が当たり前の行事で、全国的だと思い込んでいるふしが
    ありましたが、僕が生まれ育った大阪北摂地域ではそんな行事はありませんでした。
    大阪でも地域によって違うのかも。

  9. 名乗る程の者ではございません より:

    太平洋ひとりぼっち、学生だった頃に読んだなあ
    映画化もされていますよね、裕次郎さんが主演で市川昆監督
    特撮パートは円谷プロで会社としての記念すべき初作品、タケダタケダタケダ~♪の歌声に合わせて大阪十三にある武田薬品工場看板から始まるウルトラQ放送開始まであと3年半、怪獣ベムラーを追ってウルトラマンが地球に来るまであと4年

  10. H.Sakigake4th より:

    ジョーの「僕の一番古い記憶がSunny Side Street」発言。
    彼もまたるいのようにそれよりも前の記憶を封印しているんでしょう。戦争で家族を失った過去を受け入れていないんでしょうね。
    2人で辛い過去を乗り越えていく。

    安子編の救いようのない結末のアンサーがるい編ですね。

  11. H.Sakigake4th より:

    ジョーの記憶から「Sunny Sideをシンガーでもないおじさんが歌っていた」「進駐軍のクラブ」のワードが出たことからあの少年がジョーであることが確定しましたね!

    人のことを慮れるジョーや優しい竹村夫妻、商店街のみんながるいの心の闇をほぐしてくれるはずです。

    お母さんに会いたかった。
    しっかりとジョーはるいの痛いところをズバッとついてきましたね。
    それがるいの本心だったから、でも気持ちの整理がついてなかったのでしょうね。
    これはジョールートほぼ確実ですね。

  12. 名乗る程の者ではございません より:

    大阪ローカルな話を・・・

    るいさんが川を眺めていた橋は通称引っ掛け橋と呼ばれる戎橋(阪神ファンが優勝したら飛び込む橋)ではなく御堂筋を挟んで一つ西側にある大国橋だと思うんだ、後にアメリカ村になる場所にはライブハウスも多いしね
    因みに「おちょやん」の舞台は御堂筋から少し東側、モデルになった劇場や有名うどん店もそのエリアにあります、引っ掛け橋の近くにあります

    しかし公共放送でドラマを作るのは大変ですね、道頓堀といえばグリコの看板があれば即全国的に伝わるのを逆にそれが使えないから橋をずらさなければならないのですからね(グリコの看板が映画「ブラックレイン」では大阪の象徴的に映されていたのとは対称的ですね)

    あと、引っ掛け橋から飛び込むのは止めましょうね、1985年に阪神が優勝した時に投げ込まれた某フライドチキン店創設者の人形が堀底にあるヘドロに埋もれ20年程見つからなかったぐらい危険な行為です(阪神も以降暗黒時代と呼ばれる低迷期に入りカーネルサンダースの呪いとか言われましたからね)

  13. Morningstar より:

    ジョーに関する今後の展開の可能性はいろいろ考えられますね。
    例えば次のようなパターンもあるかも、なんて考えたりして・・・。

    ・ジョーは、岡山でおはぎを売ったあの少年
    ・そして、ジョーはDippermouthに出入りしていたあの少年、だから彼にとってOn the Sunny Side of the Streetは特別な曲
    ・ジョーは音楽を極めるために渡米を決意
    ・渡米前に定一さんに会いに岡山に
    ・定一さんとの話から、るいちゃんが自分の恩人(金太さん)の孫だとわかる
    ・ジョーが渡米、そこで安子ちゃんに出会う(On the Sunny Side of the Street の曲が縁)
    ・安子ちゃんのるいちゃんへの思いを知ったジョーが、誤解を解くためにるいちゃんに手紙を書く

  14. みっきぃ より:

    40代です。私の出身の京都宇治は地蔵盆がとても盛んでした。近くの公園にはお地蔵さんがいらして夏休みになると町内会で地蔵盆をやります。青年会(おじさんばかりですが)がテントや屋台を出したり花笠や小さな子ども神輿で町内を練り歩き、婦人会のお母さんたちがちらし寿司を配ったり…最後はお地蔵さんのお供えのお菓子をもらって帰る。すごく懐かしい思い出です。今は嫁いで離れましたが今もあるのかな?子どもも減ってるしどうかなぁ…
    今は川崎に住んでいますが地蔵盆はありませんね。町内会の夏祭りはありましたがここ数年はコロナで中止ですし。早く落ち着いて子どもたちの楽しみにしてます行事が行われますように…

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