2024/5/10(金)第6週「女の一念、岩をも通す?」
あらすじ
ついに寅子が高等試験に合格しました。先輩の久保田と中山も合格し、3人の女子学生が高等試験に合格。女性の初の高等試験合格は世間の注目を集め、明律大学女子部の志願者も増加しました。
新聞は初の女性弁護士の誕生を報じ、寅子は周囲から祝福される日々を送ることになりました。明律大学では祝賀会が行われることも決定。そんな中、口述試験で不合格になったよねが寅子のもとを訪ねて来ました。
よねは口述試験で面接官から服装のことを揶揄されそれに反論。それが不合格の原因になったとよねは考えていました。よねは寅子を祝福、しかし明律大学の祝賀会に参加しないことを告げると寅子のもとを去っていきました。
そして迎えた祝賀会の日。祝賀会で寅子はスピーチしました。法改正はされても女性は裁判官や判事にはなれないと。男女の平等を訴えた寅子のスピーチはその場を白けさせるものの、記者の竹中だけは寅子のことを記事にしました。
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感想
今週はトラちゃんたち魔女ファイブが高等試験に挑むものの全員が不合格。
再度の受験に挑む中、魔女ファイブの中でトラちゃんだけが合格。
しかし合格しても気分は晴れないトラちゃんと、トラちゃんが感じていた違和感の正体が明らかになるまでが描かれました。
今週の振り返り:魔女ファイブの離脱とトラちゃんの違和感
明律大学女子部の存続をかけて魔女ファイブが再受験に挑む。
そんな前向きな展開が期待された週でしたが、再受験までの日々はただただつらい描写が続きました。
女子部を存続させたいと誰よりも強く望んだのはヒャンちゃんでした。
いつもは大人しいヒャンちゃんが、女子学生たちを率いて学長に猛抗議するという意外な姿を見せました。
しかし、誰よりも女子部存続を望んでいたヒャンちゃんが真っ先に再受験からの撤退を余儀なくされました。
しかも撤退の直前、特高の取り調べの中で女が合格するわけがないとまで言われる。
ヒャンちゃんに続いて涼子さまが再受験から撤退。
涼子さまが撤退した理由は婿をとって後継ぎを生むという「女の役割」を求められたこと。
高等試験の当日には梅子さんまでもが再受験から撤退しました。
梅子さんが撤退したのは夫から一方的に離婚届を突きつけられたことにありました。
法改正がなされ女性も高等試験を受けられるようになっても、女性であるという理由から高等試験の受験を断念せざるを得ない現実をいやというほど目にしたトラちゃん。
再受験からの撤退はしなかったものの、受験の真っ只中の出来事のいくつかもトラちゃんに違和感を感じさせました。
久保田さんが口述試験で結婚の意思の有無を尋ねられたこと。
よねちゃんが口述試験で服装を「とんチキ」と言われたこと。
トラちゃんが違和感を感じまくりの一週間。
しかし今にして思うとトラちゃんの違和感のフラグは前週の金曜日に立っていました。
桂場さんがトラちゃんにさりげなく言った一言。
ご婦人は判事にはなれない。
これが今週描かれ続けてきたトラちゃんの違和感の最初の瞬間。
そして今週へのフラグでした。
違和感に次ぐ違和感。
再受験に向けて前向きな展開になるかと思ったら受難続きの魔女ファイブ。
高等試験に合格し、周囲の人々から祝福され、本来なら祝賀ムードに包まれるはずの今回も、ずっと気分が晴れないトラちゃん。
その違和感の正体が最後の最後に明らかになりました。
竹中さん
今回、最後の最後に記者の竹中さんがさりげなくすべてを持って行ってしまいました。
明律大学での祝賀会。
初の女性弁護士の誕生を国威発揚に無理くりつなげようとする空気に、あからさまに興醒めした表情を見せる竹中さん。
その竹中さんが注目したのは、他の記者たちが完全スルーした寅子ちゃんの演説でした。
寅子ちゃんの演説を記事にしたのも竹中さんだけ。
共亜事件のときにはトラちゃんを子供扱いしていた竹中さんですが、今ではトラちゃんの良き理解者に。
今後も竹中さんの出番があることを願うばかりです。
次週予告
次週の予告映像の中で「プロポーズ」というセリフとともに花岡くんのカットが。
今回の本編の中でも、高等試験に合格したトラちゃんを祝う花岡くんの言動がすべてを物語っていました。
花岡くんの中ではトラちゃんはすでに特別な存在になっていると。
そして、トラちゃんも薄々感じているかも。
そんなトラちゃんと花岡くんの関係が来週回収されます。
どのような回収のされ方をするのかについては、今回の本欄では伏せておきます。
予習レビューと史実のリアルエピソード
リアルトラちゃんの高等試験受験時のエピソード
ドラマの中ではトラちゃんが昭和13年に高等試験に合格。
リアルトラちゃんも昭和13年に高等試験に合格しています。
リアルトラちゃんが高等試験を受験した際のエピソードが残されているのでご紹介します。
当時、リアルトラちゃんのご実家には優三さんみたいな法律を学ぶ書生が入れ替わりで済んでいたようです。
その中の一人で、その後、裁判官になった野瀬高生氏はリアルトラちゃんが高等試験に合格する2年前の昭和11年に高等試験に合格。
リアルトラちゃんが受験した頃にはすでに司法官試補として働いていました。
そしてリアルトラちゃんが論文試験を受けた日の夜。
リアルはるさんが、そのころ野瀬氏が暮らしていたアパートに駆け込んできました。
リアルはるさんが言うには、娘が試験に失敗したと泣き崩れて玄関から動かなくなったのだとか。
つまりリアルはるさんは野瀬氏に助けを求めたのです。
助けを求められた野瀬氏はすぐにリアル猪爪家へ。
そして、リアルトラちゃんがどのような答案を書いたのかを尋ねました。
リアルトラちゃんの答えを聞いた野瀬氏は、その答えなら絶対に大丈夫だとリアルトラちゃんを励ましました。
リアルトラちゃんはようやく冷静さを取り戻し、翌日に再び試験会場。
結果としてリアルトラちゃんは優秀な成績で高等試験に合格しました。
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膳場さんはモデルの人、こちらでは穂高さん間違えてすみません。
よねさんのこと最初は嫌な感じだなと思いながら見ていましたが
段々と見方が変わってきました。
そして今日は、よねさんの気持ちになって涙まで出てしまいました。
「おめでとう」って寅ちゃんに言うことは本当に勇気がいったと思います。
いつのまにか私はよねさんにファンになっていました。
よねちゃんの啖呵が、カッコ良かった。
でも、合格できないよね、あのメンツのあの発想では…。
何度でも、挑み続けて欲しい。
そして、勝ち取ってほしい。
トラちゃんの違和感の正体。
「見世物」であることを拒否し、正直な気持ちをぶつける。
あの、桂場さんの笑いは、どういう意味だったんだろう。
何をバカなことを、という嘲笑か。
大上段に構えたトラちゃんに、よく言ったその意気だ、という笑いか。
良き理解者の穂高先生に対し、あくまで壁として立ちはだからることでトラちゃんを育ててくれそうな気がします。
祝われて、祝われて。花岡君意味深な言葉?現金な学長。竹中記者何やら思うところあり。今回はよねさん以外の不合格組が出て来ない?口述での試験官の不用意な発言がよねさんの不合格の要因?海での回想。楽しかった学生生活。しかし何人かの友はいない。記者会見、偽らざる真摯な思い。竹中記者と桂場さんと膳場さんだけが評価。これからが弁護士生活の始まり。