2024/12/3(火)第10週「人それぞれでよか」
あらすじ
ある日の夜、聖人が孝雄に修理を依頼していた靴を歩が持って帰宅しました。修理を終えた靴を持参し、米田家が入居するマンションの一階にいる孝雄と歩は遭遇。歩はその場で修理した靴を渡されていたのです。
修理された靴の仕上がり具合に歩は目を見張りました。これは修理というよりも、商品を生まれ変わらせるカスタムだと考えた歩はある着想を得ました。そして、絵が上手な愛子にギャルが好む靴のイラストを描いてもらいました。
孝雄のもとにお礼を言いに行った聖人を追って歩と結も孝雄の店に足を運びました。そして、愛子が描いたイラストを見せ、中古の靴をイラストのようカスタムできないかと相談。しかし孝雄は歩の相談を一蹴しました。
そんなある日、結は専門学校の仲間たちを自宅に連れて来ました。そして、商店街の人々から避難所の炊き出しの話を聞かせてもらいました。その会話の中で佳純は避難所のメニューが豊富であることに気がつきました。それにはある理由がありました。
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感想
大好きな二人の登場人物、歩ちゃんと孝雄さんのストーリーが始まり、ワクワクが止まらない回でした。
歩ちゃんと孝雄さんのストーリー
歩ちゃんが靴の箱を持って帰宅。
マンション一階で孝雄さんと遭遇したのだとか。
孝雄さん、修理した靴を持って米田家まで足を運ぼうとしたようです。
でもエレベーターに乗ることを躊躇したのかな。
きっとエレベーターの前で、米田家の階まで行くかどうか迷いに迷っていたはずです。
どんな顔をして靴を届けたらいいのか、わからなかったのでしょう。
孝雄さん、安定の不器用さです。
一方、売れっ子バイヤーの歩ちゃん。
孝雄さんの腕の確かさを瞬時に見抜きました。
さすがです。
そして修理というよりカスタムだと、孝雄さんの仕事の価値を見出した歩ちゃんはあるアイデアを思いつく。
あるアイデアとはギャル向けの靴のカスタム。
バイヤーとして、それが売れることを歩ちゃんは熟知しているのでしょう。
歩ちゃんが中古の靴の仕入れと販売をすべてやれば、自動的に孝雄さんの仕事も生まれる。
これで歩ちゃんも売れるし、孝雄さんも仕事が発生する。
歩ちゃん、なかなかの発想力。
また商売だけでなく、真紀ちゃんのお父さん・孝雄さんとの関係も修復すると考えたのかも。
孝雄さんの心の再生も歩ちゃんの願いの一つだったことも考えられます。
でも孝雄さんはそのアイデアを一蹴しました。
残念。
こうした仕事をするには、孝雄さんの心の傷はまだ十分に癒えてないのかも。
しかしあきらめないと腹を決めた歩ちゃん。
歩ちゃんがあきらめないと決めたことで、歩ちゃんと孝雄さんのストーリーが動き始めました。
孝雄さんと美佐江さん
今回の冒頭では、孝雄さんと美佐江さんの関係に話が及びました。
その場面はすぐに終わってしまいました。
震災時、避難所で菜摘ちゃんを助けてもらった美佐江さんは、孝雄さんに対して手をあわせるほど感謝しました。
美佐江さんの性格から考えても、孝雄さんへの恩義は忘れていないはずです。
しかしその一方で美佐江さんは孝雄さんのことを心の底から毛嫌いしている様子。
このギャップはどこから生じるのか。
今回は結ちゃんと愛子さんの会話によって問題提起と終わりました。
しかし、美佐江さんの中にある孝雄さんへの評価の大きなギャップ。
早く回収されて欲しいものです。
予習レビュー
今週の主人公のメインのエピソードは「夏休みこども防災訓練」の日々です。
夏休みこども防災訓練
「夏休みこども防災訓練」は、神戸市が三年前から実施しているという設定です。
震災の記憶を次世代に伝えるため、紙芝居で震災時の様子を子供たちに伝えたり、炊き出し体験をする催しです。
この催しの炊き出し隊長に、栄養士を目指す結ちゃんが任命されます。
しかし、栄養士を目指す途上の結ちゃんには炊き出しのような大量調理の経験があります。
そこで結ちゃんは専門学校の講師に相談。
大量調理は栄養士の必須スキルであるという理由で、実習が緊急開催されます。
そして実習に挑む中で、結ちゃん以外の専門学校の班員たちが阪神淡路大震災のことを理解するのが主人公と専門学校の生徒たちの今週のメインストーリーです。
阪神淡路大震災当時の専門学校の面々
阪神淡路大震災当時、専門学校の面々はどこにいたのか。
専門学校の面々の1995年1月17日が初めて語られることで、それぞれの出生地も見えてきます。
1995年当時、沙智ちゃんは姫路に住んでいました。
姫路は震度4。
よって大きな被害はありませんでした。
沙智ちゃんも当時は5歳か6歳。
記憶には残っていないでしょう。
佳純ちゃんは神戸市垂水区に住んでいました。
神戸市全体の震災による死亡者が4571名だったのに対して、神戸市の南西端にあたる垂水区の死亡者は26名。
垂水区は姫路市ほどではないにせよ、神戸市内の中では比較的に被害は小さいエリアでした。
そして森川さんは東京出身。
森川さんは2007年の時点で45歳なのでおそらく1962年生まれ。
すると阪神淡路大震災当時は33歳。
東京在住なので揺れこそ体験はしていませんが、ニュースなどを見て他の班員よりも当時の記憶は鮮明かと思います。
なお、沙智ちゃん、佳純ちゃん、森川さんの3名は、阪神淡路大震災当時、結ちゃんは福岡に住んでいたと思い込んでいたようです。
神戸で被災していたなんて想像もしていなかったことが判明します。
避難所での食生活の取材
専門学校の面々が炊き出しのための献立を作るにあたり、森川さんの提案で避難所生活した人たちに、避難所での食生活の取材を行うことになります。
取材の対象は神戸さくら通り商店街の人々。
結ちゃんがお願いしました。
劇中で商店街の人々が語る避難所での食生活、実際に避難所生活を体験された方々への取材で得た実体験がベースになっています。
劇中の商店街の人々が語る話はフィクションではありますが、資料価値の高い場面になるのではないでしょうか。
そして、商店街の人々が当時を語る描写を通じて、回想場面も描かれるものと思われます。
商店街の人々が避難所でどのような生活をしていたのか。
詳細は次回の本欄で。
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美佐江さんと森川さんのやり取り
ふと、宮川大助・花子さんを思い出した
「ザノンフィクション」で時折取り上げられる二人ですが、これは関西でこそ流すべき内容だろと思う