らんまん

万太郎の台湾出張の提案 / らんまん 第107回

2023/8/29(火)第22週「オーギョーチ」

あらすじ

7年ぶりに植物学教室に戻ってきた万太郎に対して大窪は言いました。万太郎の研究はもう古い。何のために植物学教室に戻ってきたのだと。大窪はそのころ非職を命じられ、翌年には大学を去ることが決まっていました。

明治27年(1894年)、大窪が大学を去りました。そして大窪の後任の助教授として細田の就任が決定しました。細田もまた、関心の対象は顕微鏡の奥の世界でした。万太郎は居心地の悪さを感じていました。

一方、みえの料亭「巳佐登」は大繁盛を続けており、仲居として働く寿恵子は持ち前の機転の良さと愛嬌によって活躍していました。そんな中、「巳佐登」の得意客の岩崎と恩田が、万太郎に関してある相談を始めました。

程なくして、植物学教室へ陸軍大佐の恩田と植物学者の里中がやってきました。恩田と里中は、学術調査のために万太郎を台湾に派遣し、現地の植物の調査に当たらせたいと徳永を通して打診してきたのです。

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感想

大窪さんの「切られた」発言

前回の大窪さんの「切られた」発言があっという間に回収されました。

「切られた」とはこのことだったのか。

植物学教室の教授から田邊教授から徳永教授になり、万太郎くんは野宮さんのことを心配していたい模様。

野宮さんは田邊教授から指名された画工なので、田邊教授カラーが一掃された植物学教室では苦しい立場に立たされていると考えるのは自然なことです。

田邊教授のころは植物標本が圧倒的に不足していました。

なので植物標本を増やすことが急務。

非職直前の田邊教授が、欧米の学者に頼らず日本だけで新種の検定を行い発表すると宣言しましたが、そんな環境を作ることが田邊教授のゴールでした。

また、聡子さんに背中を押され植物学への愛情に目覚めた田邊教授はフィールドワークを大切にしていました。

フィールドワークによって新種を発見した大窪さんも、この頃はきっと重宝されていたに違いない。

ところが田邊カラーを一掃するというミッションを与えられた徳永教授は、標本の数を追うことの優先順位を引き下げました。

今さら標本の数を追ったところで勝ち目があるわけではないと。

また、欧米でも始まったばかりの顕微鏡の奥の世界の研究ならば、日本も追いつけないことはないと、徳永教授は考えたらしい。

これはブログ主の推測ですが、徳永教授は留学先で人種差別に遭い、周囲の欧米人の学者たちから見下されていたような気がしています。

このことが徳永教授の中の「見返してやりたい」という感情をより強くした。

その結果、徳永教授が率いる植物学教室は、ますます顕微鏡の奥の世界に没入。

顕微鏡の奥の世界に没入し、旧田邊カラーが薄くなれば薄くなるほど歓迎もされるので、徳永教授にとっては好循環が発生。

徳永教授にとっての好循環は、もともと顕微鏡の奥の世界を追求していた波多野くんと組んでいた野宮さんにとっても思いがけない追い風になりました。

そんな風向きの変化に、大窪さんは乗り遅れてしまったのかな。

大窪さんは一歩間違えるとお父上から見限られかねないあやうい身の上です。

大窪さんの今後が心配です。

最終回まで大窪さんの「安泰なその後の姿」が描かれますように。

万太郎くんと徳永教授の関係

9月下旬の週には万太郎くんも植物学教室の助手をやめてしまうようです。

自分の居場所はそこにないと判断するのでしょう。

万太郎くんが植物学教室をやめる理由、研究の方向性の違いだけであってほしいもの。

というのも、リアル万太郎くんはリアル徳永教授との人間関係もこじらせています。

リアル徳永教授は、何かについてリアル万太郎くんに対して嫌がらせをしていました。

ドラマの中では田邊教授との人間関係がこじれにこじれた万太郎くんです。

徳永教授との人間関係の悪化までドラマの中で再現されたら、しかも最終回が見えてきたこんなタイミングで人間関係が悪化したら。

とても観るにたえないものになりそう。

植物学教室の人間関係ドロドロドラマはこれ以上描かれないことを願うばかりです。

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予習レビュー

万太郎くんを植物学教室の助手として迎え入れたのは徳永さんです。

徳永さんといえば、田邊教授が万太郎くんの植物学教室への出入りを許したときに猛反対した姿が忘れられません。

しかし田邊教授の腹黒さが明らかになるにつれ、徳永さんは万太郎くんの理解者になりました。

万太郎くんが田邊教授から追放されたときも、徳永さんがいれば田邊教授の決断をくつがえすべく説得したはずだと大窪さんが言ったほどです。

そんな徳永さんに助手として迎え入れられた万太郎くんですが、どうやら今週の徳永さんは万太郎くんの味方というわけではなさそうです。

万太郎くんと徳永教授の間には、すきま風が吹き始めています。

あるいは今後の本格的なすきま風のフラグが立ち始めるといってもいいのかもしれません。

助手にとして受け入れた万太郎くんに対して徳永教授は命じます。

植物学教室の標本を充実させることだけをやるようにと。

つまり徳永教授は万太郎くんに対して自由に研究できる環境を与えたわけではないということです。

そんな徳永さんの命令に万太郎くんは素直に従うことができるのか。

万太郎くん、人間関係のトラブルが実に多い人物です。

なお、史実のリアル万太郎くんとリアル徳永さんの関係はかなり悪化します。

そのあたりのことは次回の予習レビュー欄にまとめてみます。

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POSTED COMMENT

  1. ずんこ より:

    素直じゃない大窪さん、可愛い。
    どんだけ万太郎くんのことが好きなんだか。
    大窪さんにも幸せな未来がありますように。

    寿惠子ちゃんは巳佐登に、しっかり馴染んでいますね。
    活き活きしてる。
    お姐さん方のための座持ちとともに、上手に座を温めて。
    お姐さん方にも重宝されているようですね。

    「のじぎく」繋がりで、万太郎くんに白羽の矢が。
    どうなっていくのでしょう。

  2. 名乗る程の者ではございません より:

    民俗学とか詳しくないので個人的な思い込みコメントになります
    ドイツって人種差別ではなくゲルマン民族の優越という感が高いのではと
    1990年イタリアW杯にて優勝したメンバー(リティやブッフバルトと日本でもお馴染みの顔がいます)を見たら白色ゲルマン民族だらけで有色人種はいないのが一目でわかります、多分その前に2度優勝してますがその時も同じでしょう
    ただ2000年代になりブラジルW杯にて優勝した時には有色人種もレギュラーになっています、昨年のカタールW杯で日本相手に舐めたプレーをしたデフェンダーも有色人種でしたね
    西と東が統一されて意識などいろんなことが変わったんですかね、知らんけど

  3. 還暦のたつお より:

    「せいぜい勘違いしてろや、バーカ。」大窪さん精一杯の悪態。さりげなく覗く万さんへの友情。哀しい。姐さんが来るまでの繋ぎ、須恵さん見事にこなしました。岩崎さんと恩田大佐の密談。里中先生と恩田大佐訪問。突然の台湾行き。果たして。

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