2023/5/17(水)第7週「ボタン」
あらすじ
紹介状を持って東京大学を訪れた万太郎は、植物学教室の教授・田邊に土佐で採集した植物標本を見てほしいと頼み込みました。しかし、助教授の徳永と講師の大窪は小学校中退の万太郎を相手にしようとはしませんでした。
ところが教授の田邊は標本を見ると言い出しました。しかし人を見下すような田邊の態度に立腹した万太郎は田邊の態度に反発。万太郎は植物への情熱を語り、改めて自分が採集した植物標本の価値を訴えました。
田邊は万太郎が持参した植物標本に目を見張りました。他の学生たちも、万太郎の植物標本の希少な植物に注目しました。万太郎は大学に保管されている標本の検定を自分が行うことを提案し、大学への出入りを求めました。
徳永は万太郎の提案を一蹴するものの、意外にも田邊は万太郎を受け入れると言い出しました。田邊は万太郎の植物標本の価値を認め、万太郎が大学に出入りすることを許可。一方で徳永と大窪は田邊の決定に猛反発していました。
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感想
今回の最大のトピックは万太郎くんが大学への出入りを許されたことです。
しかしブログ主がもっとも注目しているのは、そこではなくて田邊教授 vs 徳永助教授・大窪講師の対立です。
田邊教授 vs 徳永助教授・大窪講師の対立がどのように変化してゆくのか。
ドラマの中での田邊教授 vs 徳永助教授・大窪講師の立ち位置がどのように変化するのか。
そこが楽しみでなりません。
本当は万太郎くんを祝福すべきところですが、万太郎くんごめんなさい。
田邊教授、徳永助教授、大窪講師それぞれのポジション
今回のところは、田邊教授は気取っているところが鼻につくものの柔軟な発想の持ち主。
一方の徳永助教授は権威を振りかざし偏狭で柔軟さに欠け時代遅れの考え方の持ち主。
大窪講師は、徳永助教授に共感。
こんな描かれ方をしました。
そして田邊教授、徳永助教授、大窪講師それぞれのドラマの中でのポジションは
・田邊教授はどちらかといえば善玉
・徳永助教授は悪玉
・大窪講師は悪玉の子分
です。
このポジションの今後の変遷。
ブログ主が注目しているポイントはここです。
ネタバレあり:田邊教授、徳永助教授、大窪講師それぞれのポジション
結論から言うと
・田邊教授=善玉
・徳永助教授・大窪講師=悪玉
この対立構図は逆転します。
正確に言うと逆転のフラグがドラマの中盤で立ちます。
そして逆転のフラグが立つ瞬間はとても素敵な描写になりそうです。
田邊教授の本音を知らずにいる万太郎くんを、徳永助教授が気の毒に思う場面が用意されています。
その場面で徳永助教授は万太郎くんの教養の豊かさを初めて知ります。
しかし、その時の万太郎くんは徳永助教授の気遣いには気づくことができない。
なので、万太郎くんが「逆転劇」を逆転として認識するのかどうか。
その点は今のところ不明です。
しかし万太郎くんが「逆転劇」に気がついたとき、徳永助教授のドラマの中でのポジションが完全に逆転するときなのでしょう。
ポジションが完全に逆転するとき
史実のエピソードと取り入れるなら、まだ発表されていないストーリー後半で、田邊教授はまさかの行動に出ます。
万太郎くんの大学からの追放です。
追放の目的は保身。
このエピソードがドラマの中で再現されるとしたら、田邊教授の保身による万太郎くん追放の瞬間が「逆転劇」が完結する瞬間になるかと。
我欲でドロドロした展開が大好物なブログ主としては、そんな場面が描かれることを心から期待してます。
予習レビュー
今週の最大のお題は万太郎くんが東京大学への出入りを許されるようになるまでのプロセスです。
万太郎くんは初めての上京の際に出会った「心の友」の紹介状を持って、東京大学の田邊教授とその部下の徳永助教授のもとへ。
田邊教授は、東京大学植物学教室の初代教授でコーネル大学で学んだエリート。
徳永助教授は、田邊教授の部下で、万太郎くんの出入りを快く思わないという設定です。
今週のお題、史実ではどうだったのか。
簡単にまとめてみました。
田邊教授の実在モデルは東京大学理学部の谷田部良吉教授。
谷田部教授は外交官として渡米中にコーネル大学で学ぶ機会を得、その時に植物学を進められました。
徳永助教授の実在モデルは松村任三助教授。
松村助教授は、田邊教授の最も優秀な弟子でした。
話をドラマに戻します。
田邊教授は万太郎くんを歓迎するものの、徳永助教授は万太郎くんの出入りに難色を示します。
寛大な田邊教授と偏狭な徳永助教授の図という二人の微妙な関係がこれから描かれます。
この二人のポジションには、最終的にまさかの展開が用意されています。
その「まさかの展開」のフラグが随所に埋め込まれることが考えられるので、注意深く鑑賞しようと思います。
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朝蔵さんこんにちは。ご無沙汰しております。
本作『らんまん』現時点では久しぶりに毎朝起きるのが楽しみな朝ドラです。(前々作は……でしたし、前作も途中から“流し見”と化してしまいました。2作続けて主人公に対してイライラを感じてしまったのが本音でして…)
個人的には本作を『ひよっこ』『まんぷく』と照らし合わせながら見る事が多いです。出演俳優の“被り”がかなり多い事も一因かもしれませんが。
この回では「徳永助教授と大窪講師」を見ながらつい「『まんぷく』のテイコー食品(「満腹ラーメン」をパクった会社ですね)コンビだ!」と嬉しくなっちゃいました。
「ここは、東京大学なんだぞ~~!」の後にデカい白兎さんが映ったのには笑いましたが。(^^;)
ところで朝蔵さんも35話の感想欄で触れていらっしゃるのですが、この回(33話)を見ながら「田邊教授は万太郎に惚れ込んだというよりはむしろ、万太郎が持参した土佐(高知県)の植物標本が目当てなのでは?」と私も感じました。
今と違って、当時は植物採集で東京から四国へ出向く事は日数もかかる上に、場合によっては命懸けだったでしょうからね。
ネタバレを先に読んじゃったので、万太郎さんと、田邊教授、徳永助教授、大窪講師との関係性がどんな経緯で変化していくのか非常に気になる。裏返るのか、表返るのか?(黒澤明監督「隠し砦の三悪人」での田所兵衛(藤田進)の台詞)
万太郎くん、田邊教授の鶴の一声で、何とか東大に通えるようになりましたね。
でも、徳永助教授の気持ちも、分かります。
彼らはまだ、万太郎くんの経歴や才能を何も知りません。
博物館の野田先生をたぶらかして紹介状を書かせ、怪しげなものを売りつけようとしている山師、くらいに思ったとしても、無理はないのかなと思います。
高いか安いか本物か偽物かもわからない茶碗を売りつけられた、大窪さんの親御さんの件もありますし。
少しずつ、万太郎くんのことを知っていってもらえればと思います。
そうして周りの人たちがどんなふうに変わっていくか。
その描写も、楽しみです。
それにしても田邊教授、なんともクセの強そうな…。
腹に一物ありそうな…。
「天下の東大だ!そこらの学歴低い連中とは訳が違うんだ!」
とふんぞり返ったり、有り難がって学歴だけで表舞台に登場させるのは、
昔も現代も、ほとんど変わらない。
1877(明治10)年4月12日、東京大学創設。
1886(明治19)年3月2日、帝国大学に改称。
1897(明治13)年6月22日、東京帝国大学に改称。
1947(昭和22)年9月30日、東京大学に改称
本ドラマの主人公・槙野万太郎が、出入りすることが許されたのは、
この創設間もない(開学からまだ5年)東京大学。
東京専門学校(私の母校・早稲田大学の前身)も、このころに設立。
私事ながら、母方の曽祖父・大塚専一は、大垣藩士の次男坊。
没落士族の家督を相続できる立場になく、
学問を身を立てるために上京。
そして、1887 (明治20)年、帝国大学理科大学地質学科(現・東京大学理学部)を卒業。
長岡半太郎博士とは、同時期に学んだことになる。
万太郎のモデルである、牧野富太郎博士とも、
研究室は異なるものの、
校内ですれ違うことはあったのか?
面識はあったのか?
しかし、我が家系は、以来ずっと、
東京大学とは、ご縁が無くかった。
せいぜい私が、
早稲田の大学院にいた時に、
「歴史学研究会」(略称・歴研)の勉強会に、
出入りさせてもらっていた時に、
東京大学史料編纂所の勉強会にも参加していて、
昼休み時に、本郷キャンパス内で寛いでいたら、
東大生と間違われて、写真を撮られた程度の関係。
しかし、私の従姉の次男が、
ついに東京大学に入学!
そして今は、研究者に。
う~ん、この日のようなスカッとする展開からのあさイチゲストがIKKOさんなのはもったいない
小学校中退という台詞がやたら多かったが後の日本は列島改造論を掲げ道路が作られ流通を加速させる礎を作ったのは小学校卒の学歴だった総理大臣なんだよね
昨日うさぎにエサを与えていた東大生は「舞いあがれ」のむっちゃんだったんだ、気がつかなかったなあ
ノブレス・オーブリッジ。一般的には、有事の際、貴族が先頭に立って市民を守る。という意味ですが。万太郎さんの英語と標本で形勢逆転か?助教授さん、講師さん相変わらず頑迷。学生でなくても臨時採用職員なら学歴問題をクリアーできるのでは。でも田邊教授のお陰で何とかなりました。助教授の捨て台詞、自分で火種を作りそう。