2023/5/24(水)第8週「シロツメクサ」
あらすじ
大学の中で孤立している苦悩を打ち明けられた竹雄は万太郎に言いました。峰屋を捨てて植物学の道を選んだ万太郎には覚悟があるはずだと。竹雄の言葉に励まされた万太郎は、気持ちを新たにして朝を迎えることができました。
気持ちを新たにした朝、万太郎は倉木に頼みました。植物を採集したいので東京を案内してほしいと。断る倉木に対して万太郎は必死になって頼みました。ついに倉木は折れ、万太郎は東京の植物を採集することができました。
採集した東京の植物を抱えて万太郎は東京大学に足を運びました。そして、屈託ない万太郎に対して学生の波多野と藤丸は好意を持ちはじめるようになりました。万太郎はなた、植物画を通して画工の野宮とも理解し合えるようになりました。
その一方で万太郎は野宮から教授に逆らうなと忠告を受け、強い違和感を感じました。同じころ、寿恵子はみえから「白梅堂」の菓子をあるところに届けてほしいと頼みごとをされていました。
第13週
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感想
竹雄くん
竹雄くんが久しぶりに竹雄くんらしさを発揮してくれました。
土佐編では、万太郎くんよりも主人公らしく見えた竹雄くんでしたが、東京編に入ってからこのかた、すっかり竹雄くんが地味な存在に。
主人公が万太郎くんなのだから、これは致し方のないことではありますが。
さて、竹雄くんがすごいことを言いました。
「大事な人を裏切ることと草花を天秤にかけ、草花を選んだ」
「峰屋を捨てた、捨てたものの重みは他の学生に引けを取らない」
竹雄くん、本当に厳しい。
「裏切る」ことをしたり「捨て」ることをしたり。
そこまでやったというのに、誰からも相手にされないことが思い悩むほどのことなのか、みたいなことを竹雄くんは言いました。
「裏切る」や「捨てた」ことに比べたら、友達ができないことなど取るに足らない。
大事な人を裏切り、大事な人を捨てたにもかかわらず、まだ大事でもない人に相手にされないことを悩むな。
竹雄くんの言葉は厳しすぎますが、正論でもある。
万太郎くん、心強い相棒に恵まれたものです。
寿恵子ちゃん
鹿鳴館のことをあきらめかけていた寿恵子ちゃんに強力な助っ人が登場。
注文が入ったので寿恵子ちゃんに菓子を届けさせてほしいというのは、寿恵子ちゃんを鹿鳴館に近づかせるためのみえさんの算段。
注文は架空の注文であるような気がしてなりません。
あるいは本当に注文が入ったのかもしれません。
絶妙なタイミングで注文が入った。
なので、この注文をうまいこと利用して寿恵子ちゃんが鹿鳴館に一歩近づく機会にしてしまおう。
寿恵子ちゃんを玉の輿に乗せようと必死すぎるみえさん、これからいろいろとしでかしてくれるのでしょうか。
田邊教授の本音
田邊教授についての不穏なフラグが立ちました。
画工の野宮さんが万太郎くんに放った2つの言葉が怖すぎます。
「役に立つうちはここにいられる」
「逆らってはいけませんよ」
野宮さんがいう「役に立つ」とは一体どういうことなのか。
普通に考えたら「役に立つ」とは
「植物学に貢献する」
とか
「教授の仕事に貢献する」
とかです。
しかし野宮さんは「役に立つ」という解釈の余地がある言葉をあえて選んだようです。
解釈の余地を残しつつ、野宮さんが本当に言いたかったのは次のようなことかも。
「使い物になるうちはここにいられる」
あるいは
「教授の利益になるうちはここにいられる」
田邊教授が万太郎くんを大学に受け入れる決断を下したとき、田邊教授は言いました。
日本の植物学の発展のためには万太郎くんのような人材が必要だ、みたいなことを。
少しはそんな気持ちもあったのでしょう。
でもそれはあくまでもタテマエ。
「使い物になりそう」
「自分の利益になりそう」
万太郎くんの植物学への無私の情熱につけこみ、使えるうちは使っておこう。
そんな本音がはっきりと見える野宮さんの言葉でした。
そして、こんな裏表がある曲者キャラが大好きなブログ主としては、本作を見る楽しみが一つ増えました。
予習レビュー
万太郎くんが倉木さんの案内で植物採集をする高田馬場と雑司ヶ谷。
ともに今では植物採集できるような環境はほとんどありませんが、当時はどんな様子だったのか調べてみました。
高田馬場という地名は山手線が開通し高田馬場駅ができてからその周辺の地名が高田馬場になったとの由。
山手線開業前の高田馬場は現在の西早稲田3丁目付近。
そのあたりは高田村と呼ばれ馬場(武士の騎馬訓練場)があったため高田馬場に。
歌川広重の「名所江戸百景」の一つが「高田馬場」ですが、そこには見渡す限り緑が広がる平地で騎馬訓練が行われている様子が描かれています。
かなり緑豊かな地であったようなので植物採集するには最適な場所かと。
一方、今の雑司ヶ谷は高田馬場と比べたら緑が豊かな土地ですが、雑司ヶ谷に牧場があったというのはとても想像できません。
しかし調べてみると意外や意外、雑司ヶ谷のある豊島区は明治中期から第二次大戦直後まで牧場がいくつもあり乳牛がたくさん飼われていたのだとか。
ただし・・・
万太郎くんが東京での生活を始めたのは1882年。
一方、雑司ヶ谷近辺に牧場が最初につくられたのは1888年。
それ以降、最後の牧場が閉鎖される1947年までの間に、60箇所もの牧場が豊島区にはあったのだそうです。
第13週
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今朝のパワーワードはジジイだよね
まあ、いちいち口出す足立先生はまさにジジイだわな
馬琴先生は本人不在(というか既に鬼籍に入られているのでは?)で言われて気の毒か
というか、自分のことジジイと認めたら気楽なモンですわな
ワイ自身は40代半ばの頃からジジイと認めていたからね、後は「ジジイですけど、文句あっか?」と迷惑かける老害にはならないことだけは気にして好き放題なんだけどね
竹雄さん。正論。似顔絵ひどいなあ。心機一転。倉木さんに大迷惑。万太郎さん持前の図々しさ復活。画工さんの台詞は今後の暗転へのフラグ?「馬琴さん好き!」「ジジイじゃない。」今なら「宮崎駿監督好き!」「ジジイじゃない。」失礼。画工さん教師だったんだ。画工さんとっつき悪かったのにいい人だった。「逆らっちゃいけませんよ。」仮面ライダーG3意外に腹黒かも。
菓子職人の文太さん。役柄自体は高倉健さんに近いのですが、健だとあからさまなので、あえて高倉健さんと真逆の役割を演じていた菅原文太さんから取ったのかな?「らんまん」の文太さんの近い菅原文太さんの役柄としては「北の国から」での裕木奈江の叔父さんの豆腐屋の主人、実直で誠実それだけに裕木奈江さん演じる姪を妊娠させた純(吉岡秀隆)と五郎さん(田中邦衛)を厳しく責めていました。
いつもこちらのあらすじを楽しみにしています。豊島区の牛の話がでたので、初めてコメントします。舅からきいた話ですが、池袋駅の横にびっくりガードと呼ばれるところがあって、そこは昔、西武線が通ると牛がびっくりしてモーと叫ぶから、びっくりがガードとなったそうです。
池袋に牧場があったのはきいていましたが、豊島区にもたくさん牧場があったのですね。勉強になりました。