2024/4/25(金)第4週「なにをして生きるのか」
あらすじ
のぶは、女子師範学校の受験に合格し家族に祝福されました。一方、嵩の受験結果は不合格でした。嵩が寛たちに頭を下げ不合格になったことを詫びていると、柳井家にのぶと草吉があんパンを届けに来ました。
のぶは、朝田家では嬉しい時もしんどい時もあんパンを食べるのだと柳井家の面々に告げました。そんなのぶに対して登美子が言い始めました。嵩がのぶに勉強を教えたことで、受験勉強の邪魔になり不合格になったのだと。
その登美子態度に千尋は激怒し、登美子の言いなりになるなと嵩に告げました。その翌朝、千尋の言葉にショックを受けた登美子は、再び柳井家を出て行ってしまいました。その日の夜、嵩は家に帰ってきませんでした。
のぶたちは夜を徹して嵩を探し、夜明け前にようやく嵩を見つけました。嵩は言いました。母一人笑顔に出来ない自分は何のために生まれ何のために生きているのかと。嘆く嵩に対して寛は、絶望の隣は希望だと告げるのでした。
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感想
登美子さんと千代子さん
嵩くんが不合格。
登美子さんと千代子さんはどんな反応を見せるのかとドキドキしていたら・・・
いつもはすぐに動揺する千代子さんは意外に冷静でした。
特段の反応を見せませんでした。
一方で登美子さんはのぶちゃんに八つ当たり。
登美子さんらしい反応です。
ところで、嵩くんが高知県内の最難関校を受験すると決めてから、応援する対象を共有することになった登美子さんと千代子さんは休戦。
犬猿の仲の二人が同志になりました。
そんな二人の姿を見たヤムおじさんが一言。
嵩くんが不合格になったら、再び険悪な二人に戻るだろうみたいなことを。
ヤムおじさんの不吉な言葉=不合格は当たってしまいました。
登美子さんと千代子さんの仲は再び険悪になるリスクが急上昇。
その直後に登美子さんは再び柳井家を出て行きました。
登美子さんが柳井家を出て行く直接のトリガーは千尋くんの厳しい言葉です。
お腹を痛めて息子にあそこまで言われてしまったら、母親としては立場がない。
それに加えて、千代子さんとのバトルも再発することも考えられる。
嵩くんを医者にしようと誰よりも必死だっただけに、柳井家に居場所もない。
目論見が外れたことで出て行くことにした登美子さん。
柳井家内バトルの最悪の事態だけは回避しました。
千代子さんもさぞかし安心しているかと。
絶望の隣は希望
寛先生が今回の最後に言った「絶望の隣は希望」という言葉はリアル嵩くんことやなせたかしさんの詩が由来です。
詩をそのまま紹介することは出来ないため、詩の概要を以下にご紹介します。
絶望が木の切り株に腰掛けてふさぎこんでいると、その隣に誰かが座った。
絶望は隣に座った人に聞いた。
あなたは誰?
隣に座った人は答えた。
私の名前は希望。
今回、嵩くんの隣に希望が座ってくれたのかもしれません。
今週の振り返り
今週も悩める嵩くんが描かれました。
のぶちゃんが女子師範学校に進学して教師になるという道を見出したのに対して、嵩くんは将来の夢が見つからない。
そんな嵩くんを医者にしてしまおうと登美子さんが必死になる。
嵩くんは医者になると考えているわけではないのに。
そんな中、偶然聞いてしまった寛先生と千尋くんの会話は、嵩くんにとってはあまりにもショックが大きいものでした。
寛先生が千尋くんに尋ねました。
千尋くんが法律の道に進路変更したのは、医院を嵩くんに継がせるためなのかと。
嵩くん、この会話の続きも聞いていれば悩むことはなかったのに。
千尋くんは、法律で人を救いたいから。
それに加えて血を見るのが苦手という医師になるには致命的な弱点があるから。
特に後者の理由は説得力があります。
もっと早くから嵩くんがこの事実を知っていれば、こんなに悩まずに済んだのに。
そんなトラブルを経て、嵩くんは高知県の最難関校を受験すると決意。
最難関校を目指す理由は登美子さんに喜んでもらいたいから。
嵩くん、ひどい仕打ちを受けてもあくまでもお母さん思いです。
一方で、この兄弟トラブルを通して千尋くんの登美子さんへの気持ちが初めて明らかになりました。
千尋くんは登美子さんを母親として慕ってはいない。
それどころか今週、千尋さんは「この人の言いなりになるな」と二度も言いました。
そして千尋くんの手厳しい言葉がトリガーとなって、登美子さんは再び出て行ってしまいました。
千尋くんはスッキリしたかも。
しかし嵩くんは気の毒すぎます。
予習レビューと史実のリアルエピソード
今週、嵩くんは再び母との別れを経験することになります。
母との別れのトリガーとなるのは嵩くんの受験結果です。
嵩くんの受験結果
嵩くんは、高知県内で最難関の高知第一高等学校を受験するものの結果は不合格です。
この結果に対して登美子さんが理不尽な発言をします。
嵩くんが不合格になったのは、のぶちゃんのせいだと言うのです。
のぶちゃんは一時期、嵩くんに勉強を教えてもらっていました。
それが影響して嵩くんは受験勉強に集中できなかった。
だから合格できなかったのだと。
この登美子さんの理不尽な言いがかりに対して、誰よりも腹を立てるのは千尋くんです。
のぶちゃんは受験票を忘れた嵩くんを救ったわけです。
そんなのぶちゃんに対する言いがかり、ほとんど八つ当たりです。
嵩くんと異なり千尋くんは登美子さんに対してそれほどの愛情は抱いていません。
一方で千尋くんもどうやらのぶちゃんのことが好きらしい。
なので、登美子さんに対して嵩くん以上に立腹したのでしょう。
千尋くんの登美子さんへの気持ち
千尋くんは登美子さんに対して愛情が希薄どころか疑念すら持っているのかもしれません。
今週、千尋くんが嵩くんに対して次のように言う場面が用意されています。
千尋くんは登美子さんのことを「あの人」と呼ぶのですが、この呼び方によって次のような発言をします。
あの人の言葉に従う必要はない。
あの人はは兄貴を医者にして自分の居場所を手に入れようとしているだけ。
実の母親への言葉とは思えないほど手厳しい発言です。
ちなみに千尋くんのこの言葉を登美子さんは聞いてしまうようです。
また、嵩くんの不合格確定後に、千尋くんは嵩くんに対して次のようにも言います。
兄貴、もうこの人の言いなりになるのはやめておけ。
一方で千尋くんは、母の喜ぶ顔が見たくて高知第一高等学校に挑んだ嵩くんの気持ちを理解しようとしない登美子さんを詰ったりもします、
千尋くんから厳しい言葉を次々に浴びせかけられ、自分は千尋くんにかなり嫌われているようだと自覚した登美子さん。
柳井家にはもう自分の居場所なないと悟り、再び出ていきます。
母との別れ再び
千尋くんから嫌われていることを自覚した登美子さんはその翌朝に柳井家を出て行きます。
そんな登美子さんを、なんと嵩くんは止めに入ります。
一浪することを認めてもらえたから、柳井家を出て行くことを考え直してほしいと。
しかし登美子さんは決めたことを覆さない。
かくして嵩くんは再び母との別れを経験することに。
再度の別れを経験することになった嵩くん、このとき彼はどんな反応を示すのか。
詳細は伏せておきます。
そして、登美子さんの今後ですが、もう一回だけ出番があることが確認されています。
まだ完全退場ではありません。
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登美子さんが後から追ってきた嵩くんに言った一言は「ごきげんようさようなら」これは花子とアンの美輪明宏がドラマの最後にこの言葉で占めていた言葉と同じ(一部の回は除く)。でも中味は全く違います。もう一度登美子さんの登場がある点は少し共通する点もあるのか?
とんでもない母親だね
千尋くんは、お母さんを慕っていないというよりも、お兄さんを深く慕っているのでしょうね。唯一の肉親だと。
だから、お母さんに振り回されている(ように見える)兄さんが歯がゆくてたまらない。
嵩くんは道が見えないと思っているけれども、千尋くんは兄さんに絵を描いてほしいと思ってるんじゃないかな。嵩くん自身が自覚する前から、兄さんに漫画家になってほしい、兄さんならなれると思ってるのかも。
千尋くんが一途に兄さんを慕っているほどには、嵩くんは思っていないというか、悩み多く、弟への思いも複雑なのが面白いですね。
「絶望は誰にでもある、乗り越え方はそれぞれ、本郷には本郷のやり方で乗り越えるしかないんじゃないか」、シン・仮面ライダーでの政府の男である竹野内豊さん演じる立花さんの台詞
絶望に寄り添う竹野内豊さんはよく似合う、竹野内豊さん見るためにこのドラマ見てるようなもんだ